ダム湖の岸辺で、ロウバイ(蝋梅)の花が咲き始めた。花の色はまだ最盛期のものにくらべて薄いが、岸辺には独特の芳香が漂っていた。
ミツマタの蕾も幾分か膨らみ始めたようである。
28日午前、群馬県桐生市梅田町、桐生川ダム(梅田湖)にて。
ダム湖の岸辺で、ロウバイ(蝋梅)の花が咲き始めた。花の色はまだ最盛期のものにくらべて薄いが、岸辺には独特の芳香が漂っていた。
ミツマタの蕾も幾分か膨らみ始めたようである。
28日午前、群馬県桐生市梅田町、桐生川ダム(梅田湖)にて。
三段紅葉は高地で見られものだと、自分は思っていた。しかし、先日の初雪によって、この思い込みを打ち消すかのような景色が市街地に近い低山において広がった。雪が降ったとき、桐生川ダムの堰堤とダム湖を囲む山並みでは、落葉樹の黄葉化が最高点に達しようとしていた。結果として、薄く積もった雪、黄葉、そしてスギやヒノキの緑葉による三段紅葉が現れた。雪が朝日のリフレクター(反射板)として作用したために、黄葉と緑葉の織りなす彩りには透明感があった。
ダム湖では、朝日に照らされた水面から水蒸気が立ちのぼった。この放射冷却で冷えた朝ならでの風物詩が三段紅葉を引き立てていた。
11月25日、桐生川ダム(梅田湖)にて。この日は自宅付近からバスで往復した(JR桐生駅ー梅田ふるさとセンター)。
「桐生川ダムのダムカードから」 堤高 60.5 m、堤頂長 264 m、重力式コンクリートダム、完成年 1982年、利根川水系桐生川、群馬県桐生市梅田町、市街地から車20分、ダムの上流部の桐生川源流林は水源の森百選(林野庁)に選定。
台風16号の接近によって、当地でも大雨警報が出されている。そして、ダム湖を囲む山々からは霧が立ちのぼっている。
ここでは、しばしば霧がダムの堤に向かって流れる。
ダム湖は先日まで満水状態であったが、このときは水位が下がっていた。台風による上流での降雨に備えてであろう。
堤を越えて、霧は下流へと流れる。
霧の流れが変化する。
堤の高さは61 mであり、長さは265 mである。
市街地(下流)方向での霧。
市街地近くの山で立ちのぼる霧(自宅付近)。桐生川に濁流が流れることは少ない。
かつて、台風が通過したとき、桐生川の水量は河川敷が見えなくなる位まで急激に増加したことがある。現在、上流での貯水によって水量はコントロールされているが、ときには放流を知らせるサイレンの音が鳴り響く。
撮影、9月18、19日、午後5時頃、群馬県桐生市にて。
毎年、この時期には下流での需要に応じて、ダム湖の水位は下がる。それにしても、最近の水位は例年にくらべて低いようである。ちなみに、利根川水系でのダム湖の貯水率は21-100%とのこと(7月5日、国土交通省関東地方整備局ホームページ、利根川水系でのダムの貯水状況)。桐生川は渡良瀬川そして利根川へと流れる一級河川である。
撮影:7月2日、5日午後5時頃。
4月中旬での水位
ダム湖では、湖畔の桜の花が見頃となっている。そして、雨で水位が上がるとともに、水中木が湖に現れる。毎年のことながら、木は枯れることなく緑の衣を纏う。
水中木の芽吹きは周囲の木々にくらべて早い。そのため、水中木は周りの木々に先んじて緑の季節の幕開けを知らせる。
柔らかな緑の衣では、光のあたりかたによってその色が微妙に変化する。水面への映り込みも同じように変化する。しばらくの間、写人はこれらの変化に魅せられて時が経つのを忘れる。
撮影、2016年4月9日午後5時頃、桐生川ダム(梅田湖)にて。
当地では、朝からかなりの雨が降った。近くの山々は霧で覆われ、見頃となっている山桜の彩りは消えたり現れたりしていた。夕刻になって雨が止んだので、私は定点観測をするが如くにて、桐生川ダムとその上流に向かった。
7日16-17時半頃。
堰堤とその下流にて
ダム湖(梅田湖)の岸辺では、桜の花が満開に近づいていた。
ダム湖の上流にて。
ミツマタの群生地も霧で覆われている。
霧が晴れた瞬間に。この後、霧が再び立ちこめた。
今夜は強い風が吹くと予報されているが、当地ではまだ風は強くなっていない。明日は天候が回復するとのこと。日差しで朝霧が次第に消えて行くような光景が現れるであろうか。
桐生川ダム(梅田湖)にて
昨日は、新しい世界に向かう若者達の祝賀会が開催された。会の祝辞で強調されていたことは「人との繋がり」を大切にすることの意義であった。さて、ダム湖にも間もなく春が訪れる。そして、両岸は花と新緑で覆われる。そのとき、両岸を結ぶ橋の役割は大きくなる。この橋では、春の景色を楽しみながら歩く人々が増えるからだ。
撮影、3月23日7時頃、桐生市にて。
今週日曜日は春の到来を思わせるかのように暖かかった。関東南部では春一番としての強い風が吹いたが、私達の街は春一番に縁がなかった。街が関東北部の山際にあるためだろうか。
さて、この日、雨が止んだ後の日差しで、周りが2月であることを忘れさせるほど暖かくなった。ところで、気象条件が大きく変化するとき、近くのダム湖において普段は見られないような景色が現れる。急いで準備をして、写人(私)はダム湖に向かった。
ダム湖に到着したとき、水面の一部が霧で覆われていた。そして、霧が覆う面積は広がり始めた。
釣り人のボートが霧で包まれている。
橋を通過しようとしたドライバーは車を止めた。この有様を眺めるためであろうか。
霧は約20分後には消えた。気温が高くなってきたためである。
春一番が吹いたならば、このような風景は現れなかったはずである。
ともかく、このときに湖面で発生した霧は、水面がそれの上の大気に先んじて日差しで暖められることを暗示する。
仮に、このような現象がより大きな規模(例えば、海面)で起こると.....、シャッターボタンを押しながら写人の妄想(?)は広がる。
2月14日午前10時頃、桐生川ダム(梅田湖)にて。
今月になってから、白色系の蕾をつけているミツマタの姿が目立つようになった。ダム湖の岸辺には、ロウバイとともにミツマタが植えられている。さて、岸辺ではロウバイの花のみならずミツマタの蕾が逆光のもとで輝いていた。そのさまは繊細にして優美に見えたので、私達は思わず足を止めてしまった。
蕾を覆う毛が逆光で輝いている。ミツマタはジンチョウゲ科の落葉低木である。
背景はロウバイの花である。蕾に架けられた蜘蛛の糸が野趣を添える。
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ところで、ダム湖の上流にはミツマタの群生地がある。
このときは雪が残っていたが、きょうの暖かさで雪は消えたであろう。なお、画像は順光で撮った。
ミツマタには、和紙の原料として以外に、新素材としての幅広い用途が期待されているセルロースナノファイバー(CNF)への道も拓かれるであろう。無粋な余談まで。
撮影、2月11、13日午後。桐生川上流にて。
梅田湖の北岸には、ロウバイが植えられている。私達は、ダム湖が日陰に入る直前に、ロウバイの香りを楽しみながら岸辺を散策した。
岸辺では、300本以上のロウバイが花を開いていた。
ダム湖が日陰に入る直前のときを選らんだのは、
日差しが弱くなれば背景としてのダム湖の彩りがソフトになると期待したからだ。
市街地では花がほとんどに終わりに近づいているが、花は依然として美しい。
ハイキー(露出オーバー)にて。昨年の実がまだ残っている。
時には逆光条件でと思って撮ってみたが。
逆光にて(ダム湖の西岸を囲む山に夕日が隠れる寸前に)
ロイバイ祭りは今週日曜日(そして先週土曜日)に開かれたとのことである。
自分達がこの地でロウバイを眺めた動機と感想として、謡曲「鞍馬天狗」から次の部分を抜粋引用してみたい。
「何々....の花、今は盛りと見え候に。.........。今日見ずは悔しからまし花盛り。咲きも残らず散りも始めず。......」
(宝生九郎、宝生流謡本、わんや書店、昭和46年)。
撮影、2月11日午後3時半頃から4時半頃