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運転手さんはヒーロー(1)

2021-02-13 11:08:54 | 童話
僕は、運転手さんはヒーローだと思う。電車の運転手さん、船の運転手さん、消防自動車の運転手さん、救急車の運転手さん、バスの運転手さん、トラックの運転手さん、
いっぱい運転手さんがいるんだね。

電車の運転手さんはね、僕の友達は新幹線の運転手さんがカッコいいと言っている。スピードが速いし、あんなにいっぱいくっつけた新幹線を一人で運転しているから、カッコいいよね。

だけれで、僕の田舎では一両で走っているんだよ。田舎はお年寄りが多いから、運転手さんはお年寄りが電車から降りる時に、荷物を持ってあげたり、手を引いてあげたりするんだよ。僕はこの運転手さんもカッコいいと思う。みんなのヒーローだと思う。

船の運転手さんはね、えっ、船は船長さんて言うの。小さい船は船長さん一人で運転できるけれど、外国へ行くような大きい船は、エンジンを動かす人や、進む方角を決める人や、遠くの場所とお話しをする人や、乗っている人の食事を作る人や、多くの人が一緒になって船を動かしているんだね。
それでは、船長さん以外の人も全員がヒーローだね。

消防自動車の運転手さんは、すごいよね。火事で燃えている所へ行って、みんなで火事を消すんだね。熱いから大変だと思うんだ。そうか、消防自動車は、運転手さん以外もみんなで火事を消すから、みんながヒーローだね。

救急車の運転手さんは、病気やケガで動けない人を病院へ運ぶんだね。困っている人を助けるからすごいよね。運転手さん以外の人と二人で協力してやっているので二人がヒーローだね。君は知っているのかなぁ。救急車は消防署にいて、火事の時も消防自動車と一緒に行き、火事でケガをした人を病院に運ぶこともするんだよ。

両手を広げて(3)

2021-02-12 09:31:59 | 童話
『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、何にも乗らなくて、行きたい所を考えただけで、その場所に行けたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』
お父さんが『昔からそんな空想小説があるが、現実的には不可能だよ。』と言った。

『お母さん、今度はね、僕が行きたい場所を考えると、その場所が僕の所にやって来たんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』
お父さんが『なんだそれは、そんな事は絶対に無いよ。』と言った。
僕が飛んで行くより、僕が行きたい所が来るのが一番速いと思った。

そして、一番速い方法になったので、その日から夢は見なくなってしまったので残念だ。
よし、今度は一番遅い乗り物に乗る夢をみよう。

そして、僕はカタツムリに乗って世界を旅行している夢を見た。
ゆっくり、ゆっくりと広い所を旅行していて楽しかった。
この夢が一番楽しかった。
     
おしまい

両手を広げて(2)

2021-02-11 09:25:45 | 童話
僕は段々とスピードの速い乗り物になっているのに気が付いた。次はどんなに速い乗り物になるのかなぁ。

『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、ロケットに乗って宇宙旅行していたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』
お父さんが『もっともっと努力しないとなれないよ。』と言って、ガンバレ、ガンバレと言った。
僕はもっともっと努力してロケットに乗ろうと思った。

『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、携帯電話に乗って飛んでいたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』
お父さんが『なんだそれは、携帯電話の電波に乗って飛んでいたのかい?今の技術ではできないよ。』と言った。
僕は、携帯電話で声が届くのだから僕も飛んで行けると思う。

両手を広げて(1)

2021-02-10 10:13:45 | 童話
『お母さん、僕ね、夢の中で空を飛んでいたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』
『両手を広げて、ビューンと飛んでいたんだよ。』
お父さんは『夢は何でもできるけれど、本当は飛べないよ。』と言った。
だけど、僕は飛べると思う、夢の中で飛んでいたから飛べるんだ。

『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、パラグライダーを付け飛んでいたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』
お父さんは『少し現実味のある夢になったな。』と言ったが、すごいねとは言わなかったが、僕はできそうな気がする。
そして、今晩はどのようにして空を飛ぶのか楽しみだ。

『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、ヘリコプターを操縦していたんだよ』
『あらっ、今度はすごいわね。』
お父さんは『そうだなぁ、努力すれば可能性のある夢だな。』と言ったが、すごいねとは言わなかった。
僕は大きくなったらヘリコプターに乗ろうと思った。

『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、ジェット旅客機を操縦していたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』
お父さんが『いっぱい努力しないとなれないよ。』と言って、ガンバレと言った。
僕は努力してジェット旅客機を操縦しようと思った。

山の上のロックの永~い旅(6)

2021-02-08 09:26:14 | 童話
『あれっ、あっちこっちの角が取れちゃったので、段々丸くなってきた。』
そして、取れた角の小石も川の中でコロコロと転がっていた。
『お~い、みんな大丈夫かい?』
『大丈夫だよ。一緒に転がっているからね。』
『だけど、君達の方が小さいから転がるのが速いね。』

段々川が広くなって、魚も多くなってきた。人間が川下りする船とも出会った。
『僕はロック、君達は?』
『ぼくはコイ。』
『わたしはアユ。』
『ぼくはイワナで、あそこにウナギも居るよ。』『ロックはどこへ行くの。』
『海へ行くんだよ。』
『海はまだ遠いよ。』
『この川を転がって行くと海へ行けるよね。』
『うん、海の少し前まで行った事があるけれど、遠いよ。』
『ありがとう、頑張って行ってくるからね。』

そして、何年か転がって海の入口にやって来た。
『水が少し塩辛くなったね。』
遠くに大きな船が見えてきた。
『海だ、海だ、海に着いたのだ。』
僕の上を大きな波がザブン、ザブン。
『ここは、波でユラユラと楽しいな。』
『やぁ、僕たちよりも前に来た石達もみんな丸くなっているね。』
『お父さん、お母さん、僕は海に着いたよ。お姉ちゃん、弟、海で待っているからね。気を付けて来るんだよ。』
何年もかかったけれど楽しい旅だったと、僕は思った。

   おしまい