僕の電車のお客さん(4)

2021-10-11 14:14:43 | 童話
『ゴトンゴトン、ゴトンゴトン。』
『わぁ、谷の上の鉄橋だ、高い所を走っているんだね。』
『ええ、そうよ。素敵ね。』
お母さんは大変楽しそうです。

そして、トロッコ電車は「次の駅」に着きました。お父さんとお母さんはこの駅で降ります。
『はい、ありがとうございました。切符はこの箱に入れてください。』
僕とシロが運転するトロッコ電車はもっと高い山の駅へ走って行きました。
『ゴトンゴトン、ゴトンゴトン。』

僕が起きると、お母さんが
『よく昼寝したわね。あら、どうしてモミジの葉っぱを持っているの?
あらっ、シロの毛にも草が付いているわね、どうしたのかしら?』
『トロッコ電車で山の高い所へ行ったからだよ。』
『ええっ。』
『うちの子は、今度ロケットに乗ったら火星の石でも持ってくるんじゃない?』
『そうかも知れないね。』

僕は、お父さんとお母さんのお話しを聞いて、次はロケットを運転しようと思った。
だけど、ロケットの運転席が分からないので、絵本で調べてから乗ろうと思った。
まだ、ロケットの運転席の絵本は見つからないが、ロケットを運転するのが楽しみだ。

おしまい


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