火星ネズミ(3)

2014-06-29 11:26:41 | 童話
『訓練開始!』教官の大きな声が響きました。

僕は訓練装置の隙間から訓練の様子を見ています。

『ふぅ~ん、そうなんだ。
ハッチを閉めるのは、そのボタンで、船内の気圧は、あのメーターで、炭酸ガス濃度は、こっちのメーターなのか。』

計器類の確認が終わったら『Gをかけます。』とのアナウンスがあり、徐々に僕の体が重くなってきて、ついに体が床に張り付いて動けなくなってしまった。

『そうか、ロケットが打上げられる時に体にかかる重力なんだ。』

しばらくしてやっと歩けるようになりました。

『ふぅ、大変なんだね。』


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