goo blog サービス終了のお知らせ 

ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

令和7年度予算の一般会計は参議院再修正回付案を衆議院で審議・可決・成立 山井・長妻・酒井ら「高療」国対ヒアリングで頭出しも、源泉所得税が33%激増を玉木「手取りの壁」ですくい取って全部持っていく

2025年03月31日 17時56分49秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]玉木雄一郎・国民民主党代表、6年前の2019年10月、議員会館内で、宮崎信行撮影。

 NTT本体が経営する「gooニュース」が終了すると発表されました。私がコタツ記事のパイオニアとして「gooブログ」を始めたとき、NTT財閥だから長く続くと思い「gooブログ」にしました。ところで、gooとGoogleの解析を使っていますが、「18歳から24歳まで」と「65歳以上」は1回3分程度ごらんいただいています。「25歳から64歳まで」は2分程度となります。一応、「2分」の読者に寄せていくために、1割程度文字量を減らしていきたいというマインドを持っています。

 10年ぶりに「しんぶん赤旗」「朝日新聞大阪社会部」いらずの予算審議となりました。立憲の動きは早く、きょねん12月25日の政調部会で「(1)薬価改定(2)社保審年金部会(3)高療見直しについて」と3つめの議題で20分ヒアリングをしています。そして初の試み山井和則筆頭理事と長妻昭前政調会長率いる「予算国対ヒアリング」は提出前の1月21日(火)の「第11回」で、「全国がん患者団体連合会・天野慎介理事長、厚生労働省よりヒアリング(財務省同席) 出席対象:衆参予算委員会委員、政務調査会三役、NC大臣、衆参厚生労働委員会委員のみ マスコミフルオープン、但しライブ・動画配信はご遠慮ください」と開催して、既に頭出しができていました。長妻さんが結党届を役所に出した旧立憲の「すべての人に居場所と出番を当事者候補」だった酒井なつみ代議士の基本的質疑起用も決まったのだと思われます。

 とはいえ、政局は、玉木雄一郎ショックです。予算書の「歳入」は見積もりに過ぎないので、修正されていませんが、「源泉所得税」が14・1兆円から18・8兆円へと前年比33%増というおぞましい予算です。「増税メガネ」と言われたなくない岸田文雄さんの政治決断が「財源」だった定額減税からの反動で、正社員は0・7%しか増えないのに、税金は33%増。ちなみに申告所得税は18%増、法人税は12%増です。政府税制改正大綱にもとづき、基礎・給与所得控除は年123万円となりますが、160万円までの引き上げの多くの段階は2年間の時限措置です。熟議と公開の政治はシャウプ税制勧告以降最も複雑な民主主義とほど遠い確定申告になってしまいました。このことを理解できているのは、ザイム真理教の洗脳から解けた玉木さんや、高井崇志さんだけ。両氏も日商簿記3級は持っていないと思いますが。野田代表らの政党は、選挙対策はできていますが、簿記ができないので、比例は厳しそうです。

【参議院予算委員会 きょう令和7年2025年3月31日(月)】
 「令和7年度予算案」(衆議院修正参議院再修正

 古川俊治・参議院政審会長が提出した「一般会計の修正案」は全会一致で議決すべきだとしました。この後「一般会計の衆議院から送付された原案」は自公の過半数に野党の日本維新の会の賛成も加えて、可決すべきだと決まりました。「特別会計と政府関係機関の衆議院からの送付された原案」は一括で採決され、自公維の賛成多数で可決すべきだと決まりました。

【参議院本会議】
 「令和7年度予算」は、まず一般会計だけを抜き出して採決されました。堂々巡りの結果、投票総数237、賛成162、反対75となり「委員長報告通りに修正すべきだ」と議決して、衆議院に回付されました。
 次に、特別会計と政府関係機関に関して一括して採決され、堂々巡りの結果、投票総数237、賛成162、反対75と同じ数字で可決し、成立しました。
 「改正土地改良法」(217閣法22号)「改正棚田地域振興法」(217衆法19号)「改正山村振興法」(217衆法20号」は投票総数237、賛成235、反対2で可決し、成立しました。
 「改正大学等修学支援法」(217閣法8号)は賛成218、反対19で可決し、成立しました。今夜公布、明日施行。
 「改正所得税法」(217閣法1号衆議院修正は158、77で可決し、成立。「改正関税定率法」(217閣法6号)は234、2で政府原案通りに可決し、成立。
 「改正地方税法」(217閣法2号衆修正は161、76で可決し、成立。「改正地方交付税法」(217閣法3号衆修正は、206、31で可決・成立。
 「改正人口急減地域特定地域づくり推進法」(217衆法17号)は219、18で可決し、成立。「海士町復業協同組合」などの地方創生の根拠が延長。
 「改正戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法」(217閣法10号)は全会一致で可決し、成立しました。今も35万人ほどが対象だと委員会で答弁されました。仮にはみ出したら、2025年の国民の立場で、あす4月1日に靖国神社におわび昇殿参拝をしようとしていましたが、ギリギリ間に合いました。英霊は後顧の憂いなくなくなったと思いますが、80年だっても戦後は終わらないのだと感じました。

 「改正参議院事務局定員規定」は過半数の賛成で議決し、成立しました。

【第1種常任委員会】
 本会議に上程された法案を審査し、可決すべきだと決めました。

【衆議院本会議】
 午後4時半、額賀福志郎議長は「これより会議を開きます。お諮りをいたします。参議院から令和7年度一般会計予算が回付されました。この際、回付案を議題とするにご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。令和7年度一般会計予算の参議院回付案を議題といたします。質疑の通告があります。順次これを許します。大西健介くん」と述べました。

 元参議院事務局職員の大西さんは「参議院での予算案の再修正は、高額療養費引き上げ凍結に伴い、105億円を増額し、その分予備費を減額する内容となっている」とし、質問し首相が答弁しました。維新の阿部司総務会長は官房報償費の質問をし、首相は「現状の取り扱いは今後も維持する」と答弁しました。先例ゼロの審議で、法規だと、修正案に関する部分しか質疑できないと書いてあったのですが、首相と関係大臣はすべての質問に答弁しました。

 採決。発声による採決で、全会一致で参議院の回付に同意しました。

 ところで、法律と違い予算は天皇が公布しないので、きょうは陛下は宮殿で残業にはならなそうです。予算は公布しないのがなぜかははっきりした根拠はなく、アジア最初の立憲、民主、法治国家でも、あまりたいしたことはありません。

【衆議院政治改革特別委員会】
 「217衆法4号」「217衆法5号」「217衆法21号」が議題でしたが、採決すると3本とも「賛成少数で否決すべきものだ」と上程することになるので、議論は委員室外でやることにして、開催するにいたらずとなりました。土日のテレビでは、立憲はパーティー券を廃止すると言っていたのに企業献金廃止に転向したのは自民党を弱らせるためではないのかとの指摘がありました。

●「NHK令和7年度予算案の承認案」は年度をはみ出しました。私が記憶する限りは初めてだと思います。NHK予算は総務大臣の一存だけで1ヶ月間延長できるたてつけになっていると思います。

国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。 
このニュースサイトは以下のウェブサイトを活用しています。
Ⓒ2025年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【地方選】今度の横浜市長選... | トップ | 4月1日、NHK予算案が異例の... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿