【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

予算案あさって採決へ最終局面、予算委は中央公聴会、総務委は昼の理事会が紛糾

2019年02月26日 21時13分13秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

[写真]皇居の桜田門の内側から見た、国会議事堂(中央)、4年前の2015年の10月下旬、宮崎信行撮影。

 昼の、予算委員会理事会で、あさって、28日(木)の採決が提案されました。

 私が2009年からやっている、会員制ブログでは、次のように書いてありました。

私の有料ブログ「宮崎信行の今後の政治日程」から部分引用はじめ]

 2月28日(木)衆議院で予算通過の目安(3月31日が日曜日のため、憲法の30日規定を使うにはこの日まで)。
 3月29日(金)予算成立の目安(年度内最後の平日)。
 3月31日(日)日曜日のため国会は開かれない見通し。

[宮崎信行の今後の政治日程から引用おわり]

 と、28日採決を「予言」しておりました。ちなみに、3月29日が年度内最後の平日だということは、きょねんの夏ごろの版から入っておりました。私の見通しの良さを自慢するわけではありませんが、昨秋の臨時国会同様の乱暴な運営が続きます。誰が悪いのか分からないから、時代劇より始末が悪い。

【衆議院予算委員会 平成31年2019年2月26日(火)】

 「平成31年度予算案」。審議は13日目。そのうち中央公聴会となりました。

 公述人の明石弁護士は「GDPのその他が伸びた、その他ノミクスだ。歴史の書き換えだ」、三浦瑠麗さんは「アメリカが世界に民主主義を広げるというネオコンの考え方が終わった」「中国人による日本の土地買い占めはたしかに問題だが、その中国人は中国政府を信用していないことも考慮すべきだ」と語りました。午後は、上西充子さんも公述しました。

 昼の理事会では、あす分科会、あさって、集中審議5時間コースと、先週金曜日の桜田大臣遅刻で飛んだ一般質疑3時間半コース。そのあとに、締めくくり質疑をして、採決して、「真夜中の本会議」が自民党のヒラ理事から提案がありました。予算案は28日午後11時50分までに送って、税制改正法案は1日未明ということになるかもしれません。この場合は、辻元清美国対委員長の求心力が大幅に落ち、後半国会の一般法案審査も与党ペースに流されることになるかも。

【衆議院財務金融委員会 同日】

 「平成31年度所得税法など税制改正法案」(198閣法3号)の実質審議が始まりました。

 一巡目の質疑。

 答弁は、財務省の星野主税局長が主役。立憲の高木錬太郎さんの問いに星野主税局長は「次世代住宅ポイント制度を創設する」「研究開発税制を使っている中小企業は今でも多い」などと答弁しました。

 ここからの段落は、きょねんの話。きょねんも星野主税局長でした。稲富修二さんの質疑で、国際観光旅客税(先月施行)について、「1回1000円という定額課税は他にあるのか」という問いに対して、星野主税局長は、地方税であるゴルフ場利用税と入湯税を答えられなかったのに、次の答弁で「そういう意味で言っております」と答弁したことに私が激高し、嘘をつくな、国税と地方税をいちいち考えている納税者はいない、と激しく批判させていただきました。事務次官に名前が出てわざわざ星野さんを批判する記事を書きましたが、それは別の主計局長が事務次官になったので、今は取り下げました。今回は、森林環境税が1人1年1000円という「人頭税」になってきます。あまり批判はありませんが、特定財源が増えていることは問題ではないでしょうか。この辺はもう、年次税制改正ではなく、政権交代で、一気にシンプル化するしかありません。

 散会。あすは「委員会定例日」とされる水曜日で、午後1時開会の予定。

【衆議院総務委員会 同日】

 6分前後遅れて開会。まず、石田総務大臣が、西村統計委員長が「私は非常勤の時間給バイト公務員だ」などとした偽文書について「広く出回ることを想定したものではない」と語り、国会と西村委員長に謝罪の発言をしました。

 この後、

 「平成31年度地方税法改正案」(198閣法4号)
 「特別法人事業税及び同譲与税法案」(198閣法5号)
 「森林環境税及び同譲与税法案」(198閣法6号)
 「地方交付税法改正案」(198閣法7号)

 の4法案が審査されました。統計委員会は委員長代理が登場しました。私は特別法人事業税という恒久法(案)は大ぶりだと思いますが、立憲のトップバッターは岡島一正さんは「国会は統計問題で大揺れだが、私は地震のゆれをめぐる防災関係を(総務省消防庁に)質問します」、と。岡島さんは、新生党結党メンバーの子息ですが、2010年当時は、与党・民主党の岡田克也幹事長のもとで副幹事長をしていました。幹事長会見では、NHK出身らしく、私が挙手すると「すいません、記者クラブの方、記者クラブ以外の人に当てていいですか?」と確認しながら指名していました。記者会見というのは経緯を知らない国会議員が司会をすると、混乱のもとなので、できればやめてほしいところです。

 で、質疑の後、総理入り質疑がありました。ここで休憩。昼に理事会が開かれました。ここで、紛糾。私は理事会室のすぐ外に居たのですが、自民党の森山裕国会対策委員長が手ぶらで一人で登場。衛視さんに「まだ理事会やってるの」と聞くと、国対委員長といえども理事会室には入れないので、奥で控えていました。その後、トイレに。ここで、もともと総務委員である塩川鉄也・共産党国対委員長代理がツレションに。自国対・共国対代理の二者会談のさいちゅうに、森山さんがスマホで電話すると、立憲の武内則男国対代理が登場。森山さんが「おたくの筆頭理事だれ?」と聞くと、武内代理は「高井崇志といって、総務省出身です」としばし雑談。私、この場でこれだけ見ていて、理事会室の外に居たので、1時間もの昼の理事会で何を話していたのかは、よく分かりません。たぶん、統計委員長の件だとは思うんですが。

 午後1時半再開の予定が、午後2時13分までずれ込みました。

 森林環境税法案をめぐって、市町村の林業関係職員がトータルで数千人しかいない点も指摘されました。散会。次回は未定。

【衆議院本会議 同日】

 天皇陛下御即位三十年にあたる賀詞。議長自ら発言し、案文作成の一任をとりつけました。そして、議長自ら朗読しました。散会。次回は未定。

【参議院 同日】

 ありません。

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