【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

一体改革特、週30時間審議完了 谷垣禎一シャドウ首相ら党首が出てこない腰抜け野党は性根を入れろ!

2012年05月25日 20時30分18秒 | 第180通常国会(2012年1月~9月)一体改革

 衆議院社会保障と税の一体改革特別委員会(中野寛成委員長)は2012年5月21日(月)~25日(金)まで連日審議し、計40時間となりました。この間、中野委員長が時計を止める「審議ストップ」はまったくありませんでした。ほとんどが3領域11法案に関する質疑で、それ以外は、後期高齢者医療制度廃止構想、歳入庁構想、平成24年度の特例公債法案(180閣法2号)や、「給付と負担」など広く社会保障と税の一体改革の周辺に関する話。当たり前のようで、当たり前でなかった国会がようやく実現しつつあります。

 残念だったのは、谷垣禎一・自民党総裁(シャドウ首相)をはじめとする党首の委員差し替えによる登板がなかったこと。正確には、火曜日に、新党きづなの内山晃代表が16分間質疑応答しました。彼は、民主党時代は年金3王子(長妻昭、山井和則、内山晃)と呼ばれたこともある厚生労働のエース格の社会保険労務士でした。ただ、同党は結党直後で、国会議員以外の支持者はイチバン少ないので、自由だったのでしょう。他の党の党首や衆院議員側トップである幹事長の登場は一人もありませんでした。社民党幹事長の重野安正さんは先々週の本会議で登場しています。これは谷垣さんははじめ各党党首が様子見をしているものと思われます。また、半世紀以上の歴史をもつ、公明党と社民党の議員からは「法案の継続審議もあるのか」との質問があり、野田佳彦首相・民主党代表が今国会中に採決すると答弁しました。

 各党様子見のチキンレースならば、これは野田政府・民主党は突っ込んだ方がいいでしょう。もちろん、消費税増税法案の第5条の削除と、年金の最低保障機能強化法案の附則第1条の施行期日の前倒し修正は必須です。私もその修正が入らなければ、賛成しません。頼もしいことに、直近の民意である昨年4月の統一補欠選挙で愛知6区で政権交代選挙の雪辱を果たした自民党の丹羽秀樹さんが24日朝の質疑で、特例公債法案を通すべきだと主張しました。さすがは自民党です。安住淳財務大臣は、昨年の通常国会同様に、民自公3党の政策協議による合意で特例公債法を成立させて欲しいとお願いしました。

 朝日新聞が連日、質疑の詳報を載せており、歴史の証人としての使命を果たしています。45人の委員には、この委員会に選ばれた誇りを感じます。若干、議論にまとまりがない感じがしますが、ていねいなとりまとめができるかどうかで、次の任期につながる政治家が出てきそうです。衆議院事務局も、議事録をすばやくホームページに出して欲しいところです。

 この勝負、突っ込んだものが勝つように感じます。谷垣さん、そろそろ出てきたらどうでしょうか。

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