【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

この目で見た!地方公聴会現地取材で外国人材受け入れはこれからとの声 、税制改正法案が全て審議入り

2019年02月19日 19時39分40秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

(初投稿は午後5時22分) 

衆議院予算委員会は、2班に分けて地方公聴会。北海道と長野県。私は東京生まれ東京育ちですが、本籍地はずっと長野市で、こんな機会ももう無いだろうから、初めて地方公聴会を取材しました。なお、先週決まったことなので、長野市在住知人には連絡せず行き、帰りの新幹線で書き始めました。

【衆議院予算委員会地方公聴会 平成31年2019年2月19日(火)】

  「平成31年予算案」の審議は8日目。そのうち地方公聴会が北海道と長野県の2班で、今日1日となります。

 班長は野田聖子委員長で午前中は山ノ内町などを視察。午後はホテル国際21で公聴会を行い、ここでは座長と呼ぶようです。

 野田座長は「これより会議を行います」。4人が意見を言い、各党1人が一問一答で聞き一巡すると散会。非常に参考になる面白いやりとりでした。インターネット生中継はありませんが、議事録は後日に全部出るし、テレビはずっと撮影していますから、今夜のニュースで放送されます。

 長野市長は地方創生は東京一極集中の是正からだとし近隣地域の中で長野市から転出していくので歯止めをかけたいとし仕事をつくったり学校をつくったり都会の大学に通う学生の親に声をかけてもらっていることなどを話しました。社会福祉の現状を維持しながらも、市町村はたばこ消費税をいただいている身でいたたまれないとしたばこ消費税を全額国税にしてそこから譲与するよう求めました。

 小布施町でまちづくりを主導する社長さんは道路から道に戻そうと語りました。

 長野県建設業協会前会長は、安倍政権での業況改善に感謝。人手不足対策は外国人特定技能よりも先にまず日本人失業者の活用を考えるべきだとしました。県がはじめた維持管理の3年契約を国や市町村にも制度を広げるべきだとしました。

 山ノ内町の税理士で法人代表は、ホテル旅館で古い建物にかかる固定資産税が高いとして改善を求めました。

 質疑では自民党の宮下一郎さん。長野市長はオリンピックのレガシーとしてボランティア障害者スポーツをあげましたただし施設が全て市の所有で新年度も17億円の負担がいるとし頭を悩ませていることを公述しました。

 宮下さんが、所得税法など改正案に事業承継の優遇税制を個人事業主にも拡大する条項について問うとそこまで儲かっている個人事業主はいないと返されました。山ノ内町の税理士さんは、おそらく共産推薦なのでしょうが、実態はそうでしょう。

  立憲民主党・無所属フォーラムの大串博志さんはまちづくりについて。小布施町の参考人はゾーニングを二次元でやり人が多いが三次元でやるべきだとしました。

 国民民主党の西岡秀子さん。建設業での女性の活躍では、十数個の免許を持つ人が姓をかわるときの配慮との答えがありました。また、車で通う前提だとシャワールームよりも早めに帰りたいと言われるので、都市の建設業と地方の建設現場を分けて調査すべきだとの声を得ました。

 公明党の太田昌孝さんも質問しました。

 共産党の藤野保文さんは、外国人特定技能の受け入れについて質問。建設業協会としては、現会長が経営している会社では、十数人のベトナム人を送り出し機関として派遣してもらっているとしました。数年前に派遣されたベトナム人の人が面倒をみる役をしてうまく回っていると説明。しかし県協会として何か対応するような段階には来ていないとしました。

 散会。

 この後、記者会見。私も衆議院事務局さんの仕切りの会見では初めて質問しました。超党派に聞くので緊張感がありました。事業承継と外国人材については国政での熱気からすると地方の声はやや拍子抜けだったのではないかという趣旨の質問。大串さんは全国的に廃業が多いので事業承継以前の問題に取り組みたいとしました。藤野さんは外国人材について大企業しか実態が見えない面があったので今日は参考になった、省令はこれからなので頑張りたいとしました。記者会見は野田委員長が冒頭発言。続いて質疑でなかなか手が上がらなかったのですが信濃毎日新聞さんが質問。次のなかなか手が上がらず、テレビ信州さんが質問。その次も手が上がらなそうなので、私が質問し、合計3問で終わりました。私が「フリーランスで宮崎信行です」と名乗ると、野田委員長から「はあ?」と所属を聞き返されたので、再度名乗りました。大串さんが委員長の隣でスマイルだったのですくわれた気分。

 ちなみに会場の段取りは関東財務局長野財務事務所さん。衆議院事務局さんには出先機関がないからそうしているのでしょう。

 【衆議院財務金融委員会 同日】

 「平成31年度所得税法など一括改正法案」(198閣法7号)が先週木曜日の本会議での趣旨説明と代表質問に続き、委員会でも審議入りしました。これに先立ち麻生財務大臣兼金融大臣の所信に対する質疑がありました。

【衆議院総務委員会 同日】
 
 「平成31年度地方税法改正案」(198閣法4号) 
 「特別法人事業税及び同譲与税法案」(198閣法5号)
 「森林環境税及び同譲与税法案」(198閣法6号)
 「平成31年度地方交付税など改正案」(198閣法7号)

 
 が先週金曜日の本会議を経て、提案理由説明されました。

 これに先立つ、石田総務大臣の所信に対する質疑では統計の質問が相次ぎました。

 ◇


 衆議院予算委員会地方公聴会(2班のうちの1つ)のようす、平成31年2019年2月19日(火)長野市、宮崎信行撮影。


[映像]アタマどりの1分前から撮影していますが、問題なしと判断。なお、野田委員長の向かって右肩の部分は鏡で、それに映る速記者らの姿。














 散会後の記者会見のようす。



[映像]散会後の記者会見の野田委員長の発言など冒頭部分(宮崎質問部分は無し)。




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