[画像]山尾志桜里民進党政務調査会長、2016年4月10日放送のNHK日曜討論、テレビ画面からスクリーンショット。
平成28年2016年4月10日放送の「NHK日曜討論」(テレビ総合、ラジオ第一)に民進党の山尾志桜里政務調査会長が初登場。
審議中のTPP条約と一括法案(190閣法47号)について、
「(牛・豚農家の赤字を9割まで補填する)マルキンなど個別にやるべき対策は11本束ねて、乱暴な国会審議をするのではなく、切り離してそれだけ成立させたらどうですか」と語りました。
「農業の体質強化はやらねばならないが、それをせず、(日本農家を)TPPの荒波に置いていくべきではない。自民党政権は農業者戸別所得補償を大幅に削減し、見せかけだけの農協改革をしただけだ」と自民党農政を批判しました。
これとは別に、NHKは、先週末、「今国会(6月1日まで)のTPP条約承認は難しいかもしれない」とする一部自民党議員の発言を報じました。私はにわかに信じがたいのですが、NHKの報道ですから、選挙区事情を含めて自民党内にもそのような声があるようです。また条約だけ衆院を通過させ、一括法案は衆院で継続審査(閉会中審査)にするというアイディアもあるようです。
マルキンの法制化は、「施行日はTPP発効日」というえげつない条文となっています。山尾会長はこれらの不満や与党内の足並みの乱れを勘案し、TPP発効を前提にしながらも、それより前に、日本農業の持続可能性を高めるよう求め民進党農政を参院選の目玉の一つにするとともに、国会対策のかけひきにも配慮して発言したとみられます。
さて、18年前、民主党の初代政策調査会長も愛知県連所属衆議院議員でした。私はその方を尊敬しています。ただ、日曜討論デビュー戦では、何を聞かれても「内閣不信任案を出す」「解散に追い込む」ばかりで、不発な印象でした。私は番記者でしたが、月曜日からそのことを話題から避けました。これに先立ち、期数の多い議員が「日曜討論でしゃべれないから政調会長にするな」と発言していて、私は「そういうものなのかな」と感じましたが、テレポリティックスが永田町を席巻していることに驚き増した。それとは別に政調会長と近しいととらえられている議員のスタッフが日曜討論の話題をしており、永田町では各議員は独立独歩なんだなと深く学びました。ただし、その3カ月後の参院選で当時の民主党は大勝し、内閣を倒しました。
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