【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

予算関連法も成立で、目玉法案目白押しのはずの国会も関心薄いか 松沢成文「横浜の花博、園芸博どっちが公式か」副大臣「グリーン・エキスポ2027で」

2024年03月29日 17時16分53秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[画像]「横浜園芸博(花博)」で質問する松沢成文(右)水野もとこ議員(中央)ら、きょうの参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 予算関連法もほぼ成立しました。なお、4月1日(月)参・決算委の総括質疑なので、全府省庁待機の年度越えとなっていまいました。私にとっては記念すべき「3棟目アパート」購入となった50代最初の月でしたが、目論見よりもキャッシュインが600万円少なく、キャッシュアウトが270万円多い、870万円の流動性不足が生じて「気が狂いそう」でした。いわば資本主義の時計が一瞬にして3年進み、浦島太郎のように3歳歳をとった数式になります。それでも年度をまたげました。メインバンクが妙案を出してくれて、来月に事務をします。私は良い友人・知人に恵まれていても、人生体験から友人やその法人との金銭取引を極度に避けるきらいがあり、こういうときに頼れません。大型連休明け中旬ごろには落ち着きそうです。解散もないでしょうし。

【参議院外交防衛委員会 きょう令和6年2024年3月29日(金)】
 「2027年の横浜園芸博の政府委員設置法案」(213閣法7号)が可決しました。審議では、水野もとこ(水野素子)さんが「神奈川県選出だ」として会場の旧・米軍上瀬谷通信施設は「朝鮮戦争後に接収された」とし原状回復費用を聞きました。外相は「5億円だ」と答えました。水野さんは日米地位協定の変更も必要だとしました。

 維新の松沢成文さんは「前神奈川県知事だ」として質問し、「花博と園芸博と別々の故障で混乱している」と指摘。国土交通省の堂故茂副大臣は「正式名称はグリーンエキスポ2027だ」と噛み合わず。自治体との調整を求めました。松沢さんは15年前、歴史的な「オバマ大統領就任式」に招かれ30メートルで見ました(関連記事)。神奈川県が米軍施設に悩まされていることの裏返しの証左にほかなりません。次のTICADも横浜開催が今月決定しましたが、元通信施設は「人口ゼロ」すなわち「田舎」ですから、再開発などに目を光らせるのは国も主導すべきでしょう。

【参・総務委】
 定例日以外の開催で「NHK予算承認案」(213承認1号)を「賛成多数」で承認しました。
 みんなでつくる党(NHKから国民を守る党)の斎藤健一郎さんが、渡辺孝一総務副大臣(66歳、2012年から連続当選のいわゆる「魔の4回生」)に対して、「いつも寝ていて病気ではないか、持病があるのか」と質問しました。渡辺さんは「持病がある」と異例の答弁をしました。更迭を求めると、松本剛明大臣は「私も24時間365日やれない。2人の副大臣、3人の政務官と手分けしている。渡辺副大臣は早朝の公務も代わりにやってもらっている」と述べました。斎藤さんは質疑の最後に「渡辺副大臣には失礼なことを言ったかももしれない」と、おそらく誰からの働きかけもなく自主的に、締めくくりました。

【参・本会議】と【参・財政金融、内閣、国土交通委員会】
 年度内成立が必要な「関税定率法の改正法」(213閣法4号)「奄美振興法及び小笠原法の5年延長などの改正法」(213閣法11号)「こども子育て応援給付金差し押さえ禁止法」(213衆法3号)「旧優生保護法で手術を受けた者への一時金支給法の延長法」(213衆法4号)と上述の2つが可決し、成立しました。

【衆・本会議】
 国立国会図書館長の衆参議長による決定が両院とも承認されました。
 「地域再生法改正案」(213閣法29号)と「生活保護法など改正案」(213閣法9号)「能登半島地震生活再建支援金の差し押さえ禁止法案」(213衆法5号)が可決し、参議院に送られました。
 「雇用保険法改正案」(213閣法10号)が大臣から趣旨説明され、大西健介さんらが質問しました。「週10時間勤務」の人も雇用保険に加入することになりますが、「保険料をとられるだけでメリットが少ない」との批判があると大西さんが説明しました。「週10時間」で会社都合退職しても月2万円ぐらいにしかならないですよね。

【衆・経済産業委】
 私は長年国政・選挙全般でやっているので、個別の政策課題のシンポジウムとかほとんど行っていません。なので、最近は参考人が全然知らない人ばかりです。しかし、きょうはパネリストとして見た人が登場。
 「水素社会推進法案」(213閣法16号)

●岡田克也が再起を期したシンポジウムのパネリストが登場

 浅岡美恵・NPO法人「気候ネットワーク理事長」が登場。 2008年6月15日に、岡田克也さんが再起をきして東銀座・時事通信ホールで開いた「民主党の脱地球温暖化戦略 ~地球温暖化対策基本法制定に向けて~ 」のパネリストでした。立憲の現職でも、岡田・衆議院議員に「再起を期した時代」があったことを驚く人が多いでしょうが、2005年9月「51歳の元代表」になってしまった岡田さん。予算委員、常任幹事として復活をめざしつつ、大統領選に敗れたアル・ゴアさんの映画「不都合な真実」に感激。気候変動のインドネシア・バリ会議に「NGO岡田克也」として私費で参加しました(公式文書にも載っています)。この時に浅岡さんらと知遇を得て「ライフワーク」とする福山哲郎参議院議員とコンビを組みました。当時既に、「政界の父」小沢一郎代表と岡田さんの関係は厳冬でしたが、もはや双璧に近い実力者に育った岡田さんを囲い込みたい小沢さんは幹事長部局に「地球温暖化本部」の設置を認めました。岡田さんは、NHK日曜討論に出たり、福山・参議院政審会長(当時)が法案を国会に提出したりしました。これに先立つシンポジウムには300名が参加し、都内の自治体議員も詰め掛けました。その席で、浅岡さんは法案を徹頭徹尾酷評して、びっくり仰天した記憶が私にはあります。きょう、浅岡さんは京都の弁護士事務所所長で民事で負けなしと評判で、50代になってからNPOを設立した方だったと知りました。岡田さんの公式プロフィールのネクタイが「緑(アースカラー)」なのは蛙が好きだからではなくて「民主党地球温暖化本部長」のアピールです(関連記事)。その後、岡田さんは「元代表だった人」でなく、外相、副総理、2度目の代表。福山さんは外務副大臣、官房副長官、立憲初代幹事長と日のあたる道を歩き続けてきました。「政界は一寸先は闇」だと感じるきょう、岡田さんと環境のイメージは私も最近は持っていませんが、光の世界に戻っていく原点となった日以来の浅岡さんの姿に、ワンイッシューを続ける政策団体があるこの国に民主主義の草の根を頼もしく感じました。

【衆・環境委】
 「地域における生物の多様性の増進のための活動の促進に関する法律案」(213閣法43号)を可決すべきだと決めました。

【衆・厚生労働委】
 一般質疑だけで終わり、小林製薬「紅麹」問題での質疑答弁もありました。

衆農林水産、外務、国土交通、地こデジ特別の各委員会の理事懇談会がありました。また、衆参の議院運営委の理事会、委員会がありました。

●御法川信英・自民国対幹部と遠藤敬・維新国対委員長が会談し、「食料・農業・農村基本法改正案」(213閣法26号)「セキュリティークリアランス経済安全保障2法案」(213閣法24号・25号)各々の修正協議会を設けることで合意しました。

以上です。