[写真]参議院と日の丸、きょねん2017年撮影。
給与法はすべて成立。入国管理法案が参審議入り。漁業法案が衆委員会可決。祝日法改正案が衆委員会審議入り。水道法改正案はきょうは動きがありませんでした。
【参議院本会議 平成30年2018年11月28日(水)】
午前10時設定で、午後4時開議。最大野党の蓮舫参議院幹事長のツイッターによると、朝になってから正午までに質問通告を出してほしい、という極めて異例の審議日程だったようです。官邸の下請け与党参議院国対が荷崩れ馬車を止められないようです。
法案の採決を先に処理しました。
●検査院の国会同意人事が両院同意。
「会計検査院の検査官に岡村肇君を任命する件」は投票総数235、賛成185、反対47で同意することが決まり、両院同意となりました。これをめぐっては、前任者をやたらと褒め称える正体不明のコメントがこのブログに来たんですが、前任者同様にプロパーが検査官(定員3)に就任することになりました。
●人事院勧告実施の改正給与法はすべて成立。
「改正一般職国家公務員給与法」(197閣法3号)は投票総数235、賛成224、反対11で可決し、成立しました。
「改正特別職国家公務員給与法」(197閣法4号)は投票総数235、賛成209、反対26で可決し、成立しました。2法案に対して、維新が登壇し、反対討論をしました。
「改正防衛省自衛隊職員給与法」(197閣法10号)は投票総数236、賛成225、反対11で可決し、成立しました。
「改正裁判官給与法」(197閣法6号)と「改正検察官給与法」(197閣法7号)は投票総数235、賛成225、反対10で可決し、成立しました。
「改正国会議員秘書給与法」(197衆法1号)は、投票総数236、賛成225、反対11で可決し、成立しました。
この後、今国会最大の対決法案「出入国管理法及び法務省設置法改正案」(197閣法1号)が山下貴司法相から趣旨説明され、安倍晋三首相(自民党総裁)と法相が答弁。立憲の石橋通宏さんは「良識の府参議院だ」と臆面もなく語り、再質疑も含めて、鋭く迫りました。共産は「こんな夕方から本会議を開き、異常だ」としました。質疑を終えて、散会しました。
【衆議院農林水産委員会 同日】
「漁業法改正案」(197閣法8号)が見た目の混乱はなく、立憲など反対、自民・公明など賛成多数で可決しました。
先週から今週にかけて、空回しも、定例日外の月曜日開催も、衆議院農林水産委員会では初めてだったようで、第2次安倍政権で、農林水産が与野党対決の場になったことをうかがせます。
討論で、立憲の亀井亜紀子さんが「70年前の漁業法でできた漁業の民主化が後退する」と法文も含めて批判。これに先立つ質疑では、国民の近藤和也さんが「漁業者に周知されていない。他県への視察時には、どうでもいい、と言われてしまったが」と世論喚起に懸念を示しました。質疑で気になったのは、水産庁の役人が「県の海区漁業調整委員会の有識者委員に、漁民が入っている場合もある」と「漁民」という言い方をしたり、「やる気のある知事が来た場合」と、新知事のことを「来る」と表現したり、「都道府県議会の議決で否決される場合もあるのではないか」と、民間に開放した漁業者の選定の可否で県議会が否決することを期待していたり、違和感を感じる場面がありました。水産庁職員は、ひごろ漁協長にこわいことでもいわれて、毛嫌いしているのでしょうか。
【衆議院内閣委員会 同日】
「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀が行われる日を祝日とする、祝日法改正、GW10連休法案」(197閣法13号)が趣旨説明されました。国会の運用では珍しいことになりますが、菅義偉官房長官が趣旨説明しました。質疑は後日。菅さんは「皇室典範特例法第2条により、皇太子殿下(徳仁親王)が来年5月1日に即位する」と明言し「改正法案の附則で4月30日と5月2日を祝日とする」としました。暦で9連休、土曜日を入れて10連休となります。
【衆議院外務委員会 同日】
「日欧EPA承認案」(197条約1号)と「日欧戦略的パートナーシップ協定の承認案」(197条約2号)の審議が終わりました。「承認すべし」との審査結果になりましたが、賛否は分かれました。立憲は、EPAに反対し、戦略的パートナーシップ協定に賛成で、「反グローバリズム、反新自由主義」の思想が透けて見えました。共産の穀田恵二さんは「ソマリアの海賊対策など、安倍政権は日本とEUの関係を、日本とNATOの関係に置き換えようとしている」としており、私の考えに近いと感じました。映画「ラストエンペラー」の監督の訃報が今週報じられましたが、来年5月以降、外務省貴族が欧州の大使公邸で「エンペラスの父は私の先輩」「ソマリアではお世話になっている」と高度なインテリジェンスにふれて勘違いをしていくでしょう。有色人種のくせに生意気です。私は今月、東大法学部の女性の20歳ぐらいの人に会いましたが、「財務省が仕事がきついと聞いているので外務省を考えている」とのことですが、話したら「総務省を考える」ということになり、たぶんそれがいいでしょう、という会話をしました。
【衆議院文部科学委員会 同日】
一般質疑があり、「給特法」などが質疑されました。次回は、金曜日で、11月30日午前9時から。
【衆議院経済産業委員会 同日】
大臣所信に対する一般質疑がありました。
【参議院議院運営委員会 同日】
理事会がもめました。
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