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ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

「TPP11」は国会の承認が必要、内閣府副大臣が答弁、民進党の篠原孝さんの質問に答えて

2017年05月24日 16時38分00秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 きょねん11月のトランプ大統領誕生にあわせて構想が浮上した、「米国抜きTPP」「TPP11(イレブン)」が、2017年5月20日のAPECハノイ貿易担当大臣会合で議論したことに関して、現地を視察した民進党の篠原孝さんが24日(水)の衆議院経済産業委員会の一般質疑が質問しました。

 先の第192回秋の臨時国会で、TPP特別委員会の野党側筆頭理事で奮闘した篠原さんは、「想定したくない」としながらも、TPP11が合意した場合は、発効要件が変わるので、もう一度、国会に承認案を提出すべきだとしました。

 与党・自民党の越智隆雄内閣府TPP副大臣は「こういう大きく変わる、別個の国際約束を取り交わしたときは、国会に承認を求めることになる」と断定的に答弁しました。

 TPPの発効要件は「12か国のうち、GDPの85%以上」となっており、アメリカが欠けたら自動的に発効しないことになっています。TPP11の発効要件は不明ですが、アメリカが交渉段階から抜けているのですから、当然前提が大きく変わることになります。ただ、TPP11は11か国の中にも慎重論があるため、交渉には大きなハードルがあると予測されます。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

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岡田克也さん「公明党議員に驚き」「治安維持法も一般市民に及ぶことはないと説明されたが改正されたり拡大解釈された」、池田大作さん「軍部政府を守る弾圧法と化し人生を取り返しのつかない破滅に追いやった」

2017年05月24日 16時32分05秒 | 岡田克也、旅の途中

 岡田克也さんは、共謀罪法案が衆議院を通過した、平成29年2017年5月23日の夜、メールマガジンで、

「権力というのは恐ろしいもので、一旦間違った方向に動き出すと止まらない場合がある」

 として共謀罪法案の再改正や県警察などの拡大解釈に懸念を示しました。

 岡田さんは「治安維持法が拡大解釈されて、特高警察と言われる人たちが、根拠なく人々を取り調べた時代とは違います」と大正15年(1925年)の大正デモクラシー当時とは違うとの歴史感を示しながらも、「それから昭和に入り、暗い時代が始まり、そして、1945年の敗戦を迎えるということは、想像だにできない時期でした。一般市民に及ぶことはないと説明された治安維持法がその後改正され、あるいは解釈においても拡大され、共産党やそれにつながる人たち、新興宗教、ジャーナリスト、学者などが次々と不当に拘束され、中には獄死した人もたくさんいるわけです」としました。

 岡田さんは同日の本会議で、「法案に賛成の立場から討論した公明党議員の演説は、私を驚かせました。法案の必要性を強調するあまり、何の問題もない、心配はない、治安維持法とは全く異なる、そういった指摘を強い言葉で述べられた」としました。

 同日の本会議では、公明党1期生の吉田宣弘さん(比例九州)が、「治安維持法と同一視する一部野党の批判は荒唐無稽であり、国民の不安を煽り、言論の自由を委縮させるものだ」と絶叫しました。吉田さんは共謀罪法案を「組織的犯罪集団に限定されており、これと関係ない一般の人は捜査の対象にならない。治安維持法は国体を変革する目的を持った結社に向けてつくられた法律だ」としました。

 公明党立党者で、創価学会第3代会長の池田大作さんの著書、人間革命。「戦争ほど残酷なものはない」から始まり第1章「黎明」で、池田さんは「昭和18年7月6日、突如、牧口常三郎が下田で逮捕され、戸田も自宅から高輪署に連行された」と初代牧口会長、第2代戸田城聖会長が治安維持法で逮捕された時を振り返っています。池田さんは「治安維持法は共産党弾圧のための立法」としながらも、「無数の故なき罪人をつくった。法律が罪人を製造し、無実の人々の一生を、とりかえしのつかない破滅に追いやる」「特に戦争の末期において、この法律は拡大解釈され、ただ軍部政府を守るための弾圧法と化した」としています。

 吉田議員は治安維持法を「国体を変革する目的を持った結社に向けた法律だ」とし、池田さんと同じく共産党弾圧のための法律だとしていますが、池田さんは、それから、拡大解釈され、軍部政府を守る弾圧法になった、との後日談を明示しています。(人間革命の引用は、聖教文庫版第1巻から、一部主語などを趣旨が変わらない範囲内で、筆者が追加しました)。

 そもそも、共謀罪法案は新法ではなく、「組織犯罪処罰法改正案」であり、改正法です。今後、この重箱が改正されるかもしれません。岡田さんは、池田さんと会ったことはありませんが、その時代感というのは、岡田さんが正しいように、私には思えます。あたなはどう思いますか?


[2017年5月23日付かつやNEWSから全文引用はじめ]

○共謀罪─権力の恐ろしさに全く疑いを持たない議論は極めて深刻

組織犯罪処罰法改正案、いわゆる「共謀罪」の創設に関する法案、安倍総
理流に言えば「テロ等準備罪」。この法案が本日の衆議院本会議で採決さ
れ、与党と維新の賛成により可決されました。

わが党の法務委員会のメンバーが冷静に議論して、例えば、一般市民が巻
き込まれることがないのかという問題を指摘したにもかかわらず、ほとん
どまともに答弁されることがなかったことは極めて問題だと思います。審
議時間も30時間という短いものでした。

今日の本会議でも、法案に賛成の立場から討論した公明党議員の演説は、
私を驚かせました。

法案の必要性を強調するあまり、何の問題もない、心配はない、治安維持
法とは全く異なる、そういった指摘を強い言葉で述べられたのです。

もちろん、現在の日本の状況は、治安維持法が拡大解釈されて、特高警察
と言われる人たちが、根拠なく人々を取り調べた時代とは違います。

しかし、治安維持法が国会で成立したのは1925年。すべての25歳以
上の男性に選挙権が認められた、普通選挙法の成立と同じ国会でした。

当時は、「大正デモクラシー」と言われた時代で、それから昭和に入り、
暗い時代が始まり、そして、1945年の敗戦を迎えるということは、想
像だにできない時期でした。

一般市民に及ぶことはないと説明された治安維持法がその後改正され、あ
るいは解釈においても拡大され、共産党やそれにつながる人たち、新興宗
教、ジャーナリスト、学者などが次々と不当に拘束され、中には獄死した
人もたくさんいるわけです。

権力というのは恐ろしいもので、一旦間違った方向に動き出すと止まらな
い場合がある。だからこそ、法案をしっかりと検証して、可能な限り歯止
めを入れておく、明確にしておくということは、立法府である国会の非常
に重要な役割です。

これは、与野党関係なく持っていなければならない感覚のはず。全く権力
に対する疑いを持たない、そういった議論が国会でなされたことを、私は
深刻に受け止めています。

これから参議院の審議もあります。もっともっと国民の皆さんの関心を高
めていただき、少しでもより良い結論になるように努力していくことが必
要だと思います。

 [全文引用おわり]

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[きょうの国会]リフレ派の片岡剛士日銀審議委員など国会同意人事承諾 専門職大学法成立

2017年05月24日 15時57分26秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

【参議院本会議 平成29年2017年5月24日(水)】

 まず、国会同意人事がありました。衆院はおそらく次の本会議で同じ議決がされ、両院同意となるでしょう。

●一宮なほみ人事院総裁は続投、第2代原子力規制委員長は更田豊志さん、荒井勉・公害等調整委員会委員長が同意、衆の議決へて就任、政府特別補佐人として答弁へ。

 「人事官に一宮なほみ君を任命することの同意案」(193人事12号)は、投票総数235、賛成220、反対15で同意されました。ちなみに、きょうは難しい読みの人ばかりなのですが、「いちみやなほみ」さんです。人事院総裁続投含みの人事官再任だと思います。これに先立ち、議院運営委員会で所信を聞かれました。国会では就任当時は答弁がとても長かったのですが、歴代人事院総裁同様に、最近は寡黙になられた印象です。

 「原子力規制委員長に更田豊志(ふけた・とよし)さん」は、234、216、18で、同意。第2代委員長となりますが、委員としてテレビによく映っていましたが、期待できそうです。

 「公害等調整委員長に荒井勉さん」は投票総数235、賛成235、反対0の全会一致。前任者と同様に裁判官のようです。

 この3人は、合計で6個しか政府特別補佐人記章バッジ、安倍総理の記章より希少なバッジをつけて、国会を出入りします。政府特別補佐人は、他に、会計検査院長、公取委員長、内閣法制局長官です。

●日銀審議委員にリフレ派片岡剛士さん、ところでゼロ金利のストレスか、全銀協会長(三菱UFJ銀行頭取)が1年で辞任へ。

 「日本銀行政策委員会審議委員に片岡剛士(かたおか・ごうし)さん」は投票総数236、賛成167、反対69で同意。朝のラジオ番組でレギュラーをつとめていましたが、かなりのリフレ派です。

 ところで、けさ、三菱東京UFJ銀行の頭取の全銀協会長が61歳にかかわらず、1年で辞任する方向と報じられました。三菱銀行頭取と言ったら、キング・オブ・サラリーマン、大学受験から考えたら、1学年50万人に1人の人ですよ。報道によると、4年つとめることが多いようなので、200万人のライバルを蹴落としながらつかんだ社長の座。ゼロ金利のもと、最終利益1兆円を達成したサラリーマンが、わずか1年で退任するという大変な時代になってきたと思います。とはいえ、片岡審議委員、しっかりと、量的質的緩和を持続可能にして、国庫の再建に貢献してください。

 もう一人、「日銀審議委員に鈴木人司(すずき・ひとし)さん」が236、163、73で同意されました。

 この後、上がり議案の採決。

 「平成27年度予備費使用総調書その1の承諾案」と「同その2の承諾案」は一括して採決され、投票総数236、賛成147、反対89
で承諾されました。衆議院先議ですので、これで処理が終わりました。

 「学校教育法を改正して専門職大学・専門職短期大学を設ける法律」(193閣法56号)は、投票総数235、賛成231、反対22の賛成多数で可決し、成立しました。平成31年4月1日(月)施行、若者に糧と実りある人生を!

【参議院消費者問題に関する特別委員会】

 連休前の最終日に趣旨説明された、「国民生活センター法改正案」(193閣法39号)がようやく質疑されました。3時間半コースで終わり、採決。全会一致で可決すべしと決まりました。次の本会議で成立。施行日はことし10月1日(日)。
 
【衆議院厚生労働委員会】

 「医療法包括改正法案」(193閣法57号)の審議終了。討論はなく、採決は全会一致で可決しました。

 この後、「児童福祉法改正案」(193閣法48号)が速やかに審議入りしました。昨年の改正法の付則2条で、「裁判所の関与について検討する」とあったことを受けて、児童相談所に裁判所が関与できる法案です。

【衆議院国土交通委員会】

 「不動産特定事業法を改正してクラウドファウンディング(CF)を認める案」(193閣法52号参先議)が共反対、自公民維賛成多数で可決しました。次の本会議で可決し、成立のはこび。

【衆議院経済産業委員会】

 一般質疑の後、「化審法、化学物質の審査及び製造等の規制法改正案」(193閣法52号参先議)が趣旨説明されました。

【衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会】

 一般質疑がありました。改めて委員を見ると、当たり前ですが北海道が沖縄よりかなり多いです。

 北海道選出の自民党・武部新さんは日露首脳会談について、岸信夫外務副大臣に質問。「北方領土返還の世論を盛り上げてほしい」と今さらながらの提案をしました。沖縄選出の自民党宮崎政久さん。落下傘ゆえか、法務委員としての共謀罪法案で東京政府の権力の走狗と化した感じがありました。きょうの委員会では、鶴保庸介沖北相が「うらぞえ市の~~」と答弁した後、「うらそえし(浦添市)では戦争の経緯から民有地が多い」と大臣の発言を軌道修正しました。

【官報 平成29年2017年5月24日(水)】

 条約が2本公布されました。

●名古屋議定書公布され発効。

 「名古屋議定書、生物の多様性に関する名古屋議定書」は平成29年5月24日条約10号として公布されました。報道によると、外務省などが国連に提出して、きょうにも発効するようです。過去に植民地支配をしたことがある国連加盟国では早い方なのではないでしょうか。国会には、2月24(金)に提出され、全会一致で承認されていました。国会での議案番号は「193条約7号」。

 「違法漁業を防止する寄港地の措置に関するNPAFC北太平洋漁業委員会と日本国の協定」は平成29年条約11号。国会では全会一致で承認されていました。議案番号は193条約6号。

 法律が3本公布されました。

 「マイナンバー法と地方公共団体情報システム機構法を改正する法律」は平成29年5月24日法律36号。施行は1か月以内です。国会では野党から修正案が出ましたが、政府原案通り、自公民維の賛成多数で成立しました。議案番号は193閣法45号。

 「改正金融商品取引法(改正金商法)」は平成29年法律37号。1年以内の政令で施行。国会では193閣法37号として審議され、両院とも全会一致で成立しました。

 「外国為替法と外国貿易法を改正する法律(改正外為法)」は平成29年5月24日法律38号。1年以内に施行。議案番号は193閣法41号として審議され、全会一致で通りました。ことしは、東芝機械事件から一周り(30年)で、同社は社名変更の予定で、日本工作機械工業会の会長にもなりました。私も家業絡みで、利益相反にならないように、このブログでも報じてきましたが、締め付けが厳しくなる法律なのは、創業50年の会社としては、実はありがたい事なのかな、と正直に思う自分がいます。ただ、しっかりと現金を得て、個人政治献金と母校及びすべての若者の就学・留学を支援できるようにしていきたいです。でも、それには、もうちょっと稼がないとね、と思う43歳2カ月目の朝です(笑)。

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