民主党の小沢一郎幹事長は7日記者会見し、役員会メンバーと幹事長室メンバーを発表しました。小沢さんは鳩山由紀夫代表(総理)から任されたとして、鳩山さんには相談せず、輿石東参院議員会長と相談して決めたと述べました。政府と党の一元化をめざす小沢さんの国会改革の思想が感じ取れました。
読者の方からコメントもいただいていますが、参院選での単独過半数を絶対的な目標として、この執行部が責任を持つ、だめなら7月末に総退陣する、というハッキリした布陣として評価すべきかも知れません。
メンバー発表後はしばらくためらいましたが、小沢さんとしては党本部は第22回参院選を勝つというワンテーマに絞った闘う集団にしたと考えられるでしょう。
連合出身者が総評系に偏っている、副幹事長に側近が多いという問題点があると思いますが、いずれにしろ、無役の議員も、来夏の参院選後には内閣改造があるでしょうし、9月には代表の任期切れを迎えますから、内閣や党執行部入りのチャンスはまだまだあります。
一部報道で「5月の代表選で鳩山候補に投票しなかった人が遠ざけられた」との観測があります。そこで、現時点で、内閣、国会、党の役職が決まっていない「無役」の国会議員を書き出してみたところ、衆院では14回生~4回生までおよそ24人、参院では4回生~2回生までおよそ12人いるようです。この中にも、衆院4回生の黄川田徹さん、参院2回生の岩本司さん、森裕子さんら小沢さんに近い議員も含まれています。特に衆院では、鳩山グループ(実現する会)の中堅クラス、特に捲土重来組が人材としてダブついている印象があります。
入閣した中井洽さんが務めていた「常任幹事会議長」の後がまですが、党規約第8条8項で「常任幹事会議長は、国会議員の中から代表が選任し、大会または両院議員総会の承認を得る」となっていますので、国会召集日前後の両院議員総会の場で鳩山代表が発表することになるのではないでしょうか。
佐藤泰介・財務委員長は来夏の参院選に出馬せず引退することを表明しています。2010年の民主党予算は200億円規模になります。1月~12月に執行し、2011年3月31日までに総務省に政治資金収支報告書や政党交付金使途等報告書を提出することになります。最後までやるのか、途中で引き継ぐのか分かりませんが、民主党本部の200億円は公金です。例えば、党本部の実力者が我が物顔で現金を配ったり、副幹事長の親戚が経営する自動車整備会社に優先的に発注したりすることがないよう、もう引退するのなら怖い物がないのですから、しっかり睨みを利かせて、参院選でバシッと気持ちよく使って欲しいと思います。
【役員会】
幹事長
小沢一郎(岩手4区・14期)
幹事長職務代行
輿石 東(参院山梨・2期・改選)
財務委員長
佐藤泰介(参院愛知・2期・改選→引退表明)
選挙対策委員長
石井 一(参院比例・1期・非改選)
広報委員長兼国民運動委員長
小川敏夫(参院東京・改選)
総務委員長
奥村展三(滋賀4区・3期)
組織委員長兼企業団体委員長
細野豪志(静岡5区・4期)
参院幹事長
高嶋良充 参院比例・改選)
国会対策委員長
山岡賢次(栃木4区・5期)
参院国会対策委員長
平田健二(参院岐阜・3期・非改選)
【幹事長室】
幹事長
小沢一郎
幹事長職務代行
輿石 東
筆頭副幹事長
高嶋良充
副幹事長
伴野 豊(愛知8区・4期)
細野豪志
生方幸夫(千葉6区・4期)
吉田 治(大阪4区・4期)
阿久津幸彦(東京24区・3期)
樋高 剛 (神奈川18区・3期)
青木 愛 (東京12区・2期)
一川保夫(参院石川・1期・非改選)
広野允士(参院比例・2期・非改選)
山根隆治(参院埼玉・2期・非改選)
今野 東(参院比例・1期・非改選)
富岡由紀夫(参院群馬・1期・改選)
佐藤公治(参院広島・1期・非改選)
※期数は現在所属の院で当選回数のみ
民主党ニュース:小沢幹事長が役員会メンバーを発表 記者会見で