庭の草木、花や実の写真が私のブログのテーマですが、
何故か「アマガエルの繫殖」が、年間通して一番多く閲覧されます。
遅れましたが、昨年の記録をまとめます。
「ニホンアマガエル」(日本雨蛙)は、
南西諸島を除く日本各地に分布します。
今は新しい住宅地に変わりましたが、かつては近くに水田があり、
庭に居ついたアマガエルが、世代交代しながら毎年繁殖しています。
体長は3~5cmで、メスの方がオスより大きく、
鼻筋から目、耳にかけて褐色の太い帯が通ります。
体色は、腹側が白で背中側が黄緑色の場合が多いが、保護色で、
環境により体色を変えることが出来ます。
茶褐色や灰褐色、暗色の斑紋が出来るなど、
前足に4本、後足に5本の指があり、指先に吸盤があって、
樹に登り、葉に吸い付くことが出来、樹上生活に適応しています。
小さな昆虫やクモ類を捕食し、
冬は地中に潜って冬眠しています。
上が4月、下が7月の庭木の枝で、
9月、リンゴの樹にのぼり、実の上で休んでいます。
雪融け後の4月、冬眠から目覚め、地中から出てきます。
5~6月に盛んに繫殖行動をします。
5月、大きな睡蓮鉢には複数のペアがいました。
オスはメスの背なかに抱き着いて抱接します。
産卵場所の水容器に向かって、玄関前通路を移動中です。
6月、睡蓮鉢の縁で休むペア、
産卵は夜、集団で、大合唱の中で行われます。
オタマジャクシから変態したアマガエルの、その後。
子ガエルは体長2~3cm位で、
初めは地面や草の上から、鉢植えの葉や木に登ります。
親カエルになると体長4cmを超えるものも出て、
庭木の1~1,5m位の樹上で多く見かけます。
(松・ラカンマキ・モミジなどの高木でなく、主に果樹です。)
実梅「藤五郎」の木に登ったり、
桃「武井白鳳」の木や、
リンゴ「富士」の果実を占拠するカエルもいます。
やや低い1m位の「ブルーベリー」の樹や、
ボケ「東洋錦」の果実で、虫を待つカエルもいました。
樹木以外では、
繁殖期の夜は地上に降りて、睡蓮鉢や貯水容器で産卵しますが、
近くの庭石、80cm位の上に置く「クランベリー」の鉢、
ミズゴケ植えで水を溜める受け皿にカエルが入っていました。
変った所では、破損した脚立の脚部に居住する親ガエルです。
鉢植えの花などの撮影に鉢置台として使う脚立ですが、
脚部の上のプラスチックが破損しています。
夏に生まれて、まだ変態途中のオタマガ少しいますが、
育ったたくさんの子ガエルは、寿命は数年程?
Kobaの庭から、どこに散って行くんだろうか?
変態とは、動物の正常な生育過程において、形態を変えることで、
卵が孵化して幼生の形になった後の、変化に対して用いる言葉です。
両生類では、
幼生はオタマジャクシ型で、エラ呼吸をして水中生活です。
成体は肺呼吸し、手足が生えて、陸上移動が可能な形態となり、
カエルは、変態の過程で尾が消失します。
オタマジャクシの尾の付け根に5本の指を持つ後足が生え、
鰓から4本の指を持つ前足が出てくると、
餌も食べずに、水中でに静止するような姿が見られます。
肺呼吸をするために、スイレンの葉上に乗りました。
徐々に尾が短くなり、体色がきれいな緑色に変わって来ます。
尾を栄養にして? 体型も少し大きく、しっかりとしてきました。
変態中に容器の縁に出てきた子ガエルも、
尾が短くなるのを待って、
尾が無くなる頃には、小さなアマガエルです。
足の指先には丸い吸盤があり、勇気の垂直面も難なく移動できます。
水面上の枯れたハス葉で、外界を観察中の子ガエルも居ますが、
一斉に水容器の外に飛び出して、草むらから、
思い思いの場所に移動していきます。
鉢植えのオダマキの葉上や、
鉢植のハナキリンの葉陰で、
庭石の上にも、
葉でも外壁でも、吸盤付きの足があれば、上へ移動できます。
アケビの樹に登り、葉陰で休む子ガエルがいました。
たくさんの小ガエルが出てくるので、
夏場の水やりは足元に気を付けながら、声がけしながら、
(4)へ続きます。
玄関前通路脇に、スイレンやハスなどの水草容器、
大型の貯水容器(水やり、鯉の越冬用)も2か所にあって、
ジョウロや鉢受け皿などにも、アマガエルが産卵します。
水温によりますが、受精卵は2~4日で孵化し、
孵化後2~3日位すると泳ぎ出し、
小さなオタマジャクシとなります。
6月の睡蓮鉢や貯水容器での、オタマジャクシです。
早く産卵・孵化したオタマジャクシは、既に大きくなっていますが、
小さな黒子オタマをイジメることはありません。
毎日少しずつ、メダカ用の粉餌、金魚用の粒餌(小~中)を与え、
成長に伴って、体色は薄いまだら模様をもった褐色となります。
1カ月程かけて、最大5cm位に成長し、
オタマからカエルの姿へと「変態」(へんたい)します。
長く伸びた尾の付け根に、小さな後足が形成されました。
同時に体内では、前足も形成されていきます。
後足が大きくなってくると、
背中が黄緑色に変わって、丸かった頭部が角張ってきました。
鰓(エラ)穴から、前足が出てきました。
水中に入れた園芸支柱に、足でつかまり、
徐々に尾が短くなって、間もなく上陸します。
(3)へ続きます。
「ニホンアマガエル」(日本雨蛙)は、体長3~4cm程で
南西諸島を除く日本各地に分布します。
庭の睡蓮鉢や貯水容器で、毎年繁殖しています。
(元は、近くにあった水田からやってきたのですが、
宅地化され、私がウオーキングで歩く範囲に水田は無くなりました。)
体色は腹側が白色で、背中側が黄緑色が普通ですが、
黒いまだら模様の灰褐色にも変えることが出来(保護色)、
小さな昆虫やクモ類を捕食しています。
足の指先には吸盤があって、枝から枝へ飛び移ったり、
垂直なガラス面にも張りつけ、樹上生活に適応しています。
冬は地中で冬眠し、春に地表に出てきて、
5月~8月に繁殖します。
上下2枚は、抱接するペアで、上に乗っている小さい方がオスで、
移動中の昼間に撮った、過去画像です。
オスの喉には鳴嚢(めいのう)という袋があって、
声を共鳴させ、大合唱の中で、夜間の水中で産卵します。
スイレン鉢に産卵した卵を、鉢受け皿に移して、観察します。
5月下旬、産卵の翌朝5月24日です。
受精卵は、寒天質のひもで数個ずつつながっています。
翌25日、卵の細胞分裂で変形していきます。
26日、小さな稚魚のような形になって、
卵膜の中で動いています。
27日、孵化していきます。
28日、ふ化直後は横たわって、あまり動きません。
29日、卵の栄養で、オタマジャクシの形に成長しました。
栄養を吸収し尽すまでは、
容器の壁面に吸い付いてジッとしています。
6月下旬の例です。 6月27日、産卵翌日の昼、
翌28日の朝です。
29日朝、
30日、全て孵化しましたが、まだ動きません。
2日後の7月2日、小さなオタマの姿になって、
翌日には餌を求めて泳ぎ出し、貯水槽や睡蓮鉢に移してやります。
オタマジャクシからカエルへの成長は、次回に続く。