またまた木場へ同行してきました。
今回は、お願してあった桑の、「良いのが入ったよ」というご連絡を受けて。
6月は、桑材の二胡が製作の中心です。
さて、木場へ行く時は特に、ほぉ婆やの見張りの目は鋭くなります。
見張ってないと、殿は良い材木があるとすぐ丸太で買ってしまうのです。
特に、今回は、ヴァイオリン材料の相談もあっての訪問だったので、
見張るのは、二胡になりそうな材料を見る時だけじゃ終わりません。
「スプルスと、メープルで探してるんだ」
材木屋さんの2代目若旦那にそう告げる殿。
いつも相談にのってもらっている、木材に関して大ベテランの会長、が不在で、
今日は若社長に相談です。
若社長と言えども彼も木材のプロ、頼りになります。
「板目は有るんだが、柾目は難しいなー」
「そうなんだ?タマモクのところが欲しいんだよね」
「カーリー(タマモクの別称)かー。
カーリーとフィドゥルバックは、なかなか入ってこないんだよね」
「そっかー。バーズアイは有る?」
ワタクシ、頭がチンプンカンプンで
二人の会話に、これよりもっと出てきた専門用語を記憶しておりません。
が、殿は、木場の老舗材木店の主人も一目置く木のスペシャリストなので、
高齢の、材木仙人みたいな会長と対等に会話が成り立ち、
ですから、ベテランとは言えまだまだお若い社長さんには、時には、
”どの材料がどんな用途に向いているか”
を逆に話してあげたりします。
「そうかぁ、じゃぁ、入ってくるように頼むよ。今度はヴァイオリン作るんだ」
「ふーん、そうなんだ?ヴァイオリンにはメープルやスプルスなの?」
「そうだよ、表がスプルスで、裏がメープル。
だから、フィドゥルバックって言うんだよ」
「え?」
「フィドゥルって、ヴァイオリンのことだよ。
フィドゥルの裏に使うから、フィドゥルバック」
「!!」
フィドゥルバック ― 材木業界では当たり前に使う業界用語。
でも、意味を知らずに、いち名称としてだけで使っている言葉は材木に限らずどの業界にも有ることで、
だからこそ、殿は常々、
「物事の言葉の意味をしっかりとらえて考えなさい」
と工房の皆に教えています。
意味をしっかりとらえることで、物事の本質が見えてきたりするのだそうです。
↑ ここまで書いて、この文章を数日保留しておりました。
もう少し、真面目な”西野の教え”について書きたそうと思っていたのです。
だから、当初、タイトルも違ったのをつけてたんですよ。
しかし、、、
本日、他に用事が有り同行出来なかったワタクシを置いて、殿はまた木場へ。
戻って来たら、ニコニコ、何か婆やに話したくてウズウズしている様子。
「木場は楽しかったですか?」
「うん、今日は会長が居てね。やっぱり会長は流石だね!フィドゥルバック入るってよ♪
若旦那じゃ知らない仕入先が有ったんだよ!」
「わぁ、良かったですね。で、頼んできたんですか?」
64歳のおぼっちゃん、イタズラな目をしてニッと笑います。
ま、まさか。。。
「製材してきちゃった♪」
あーあー。。。
駐車した殿の車に目をやれば、
ワタクシの定位置、助手席には、木目の美しいメープルとスプルス材が。。。どっさり。。。
「ほぉさん、今日はヴァイオリン様が助手席だから、後ろに乗ってね♪」
今回は、お願してあった桑の、「良いのが入ったよ」というご連絡を受けて。
6月は、桑材の二胡が製作の中心です。
さて、木場へ行く時は特に、ほぉ婆やの見張りの目は鋭くなります。
見張ってないと、殿は良い材木があるとすぐ丸太で買ってしまうのです。
特に、今回は、ヴァイオリン材料の相談もあっての訪問だったので、
見張るのは、二胡になりそうな材料を見る時だけじゃ終わりません。
「スプルスと、メープルで探してるんだ」
材木屋さんの2代目若旦那にそう告げる殿。
いつも相談にのってもらっている、木材に関して大ベテランの会長、が不在で、
今日は若社長に相談です。
若社長と言えども彼も木材のプロ、頼りになります。
「板目は有るんだが、柾目は難しいなー」
「そうなんだ?タマモクのところが欲しいんだよね」
「カーリー(タマモクの別称)かー。
カーリーとフィドゥルバックは、なかなか入ってこないんだよね」
「そっかー。バーズアイは有る?」
ワタクシ、頭がチンプンカンプンで
二人の会話に、これよりもっと出てきた専門用語を記憶しておりません。
が、殿は、木場の老舗材木店の主人も一目置く木のスペシャリストなので、
高齢の、材木仙人みたいな会長と対等に会話が成り立ち、
ですから、ベテランとは言えまだまだお若い社長さんには、時には、
”どの材料がどんな用途に向いているか”
を逆に話してあげたりします。
「そうかぁ、じゃぁ、入ってくるように頼むよ。今度はヴァイオリン作るんだ」
「ふーん、そうなんだ?ヴァイオリンにはメープルやスプルスなの?」
「そうだよ、表がスプルスで、裏がメープル。
だから、フィドゥルバックって言うんだよ」
「え?」
「フィドゥルって、ヴァイオリンのことだよ。
フィドゥルの裏に使うから、フィドゥルバック」
「!!」
フィドゥルバック ― 材木業界では当たり前に使う業界用語。
でも、意味を知らずに、いち名称としてだけで使っている言葉は材木に限らずどの業界にも有ることで、
だからこそ、殿は常々、
「物事の言葉の意味をしっかりとらえて考えなさい」
と工房の皆に教えています。
意味をしっかりとらえることで、物事の本質が見えてきたりするのだそうです。
↑ ここまで書いて、この文章を数日保留しておりました。
もう少し、真面目な”西野の教え”について書きたそうと思っていたのです。
だから、当初、タイトルも違ったのをつけてたんですよ。
しかし、、、
本日、他に用事が有り同行出来なかったワタクシを置いて、殿はまた木場へ。
戻って来たら、ニコニコ、何か婆やに話したくてウズウズしている様子。
「木場は楽しかったですか?」
「うん、今日は会長が居てね。やっぱり会長は流石だね!フィドゥルバック入るってよ♪
若旦那じゃ知らない仕入先が有ったんだよ!」
「わぁ、良かったですね。で、頼んできたんですか?」
64歳のおぼっちゃん、イタズラな目をしてニッと笑います。
ま、まさか。。。
「製材してきちゃった♪」
あーあー。。。
駐車した殿の車に目をやれば、
ワタクシの定位置、助手席には、木目の美しいメープルとスプルス材が。。。どっさり。。。
「ほぉさん、今日はヴァイオリン様が助手席だから、後ろに乗ってね♪」
ボディはスプルース単板でネックはメープル。指板はローズウッドで。。。
あぁ。。。
長さは、4000
厚みは105
木の真っ芯まさに柾目。
当分遊べます、
ギターの西君にも分けてあげます。
しかも柾目で長さ4000....それって造船用のストリプ材の理想寸法!!しかも3艇分‥‥‥
多分10の1くらいでしょうね。
後残りはテーブルにでもしようと思っています。
本業もやらないと