福ちゃんの散歩道

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ライバルに勝つため胴体を伸ばしたら「世界最長」に エアバス「A340-600」の顛末‼️

2020-05-16 00:10:00 | 飛行機の話題(乗り物ニュース)

ライバルに勝つため胴体を伸ばしたら「世界最長」に エアバス「A340-600」の顛末

旅客機は同じシリーズで胴体を伸ばし増席を図ったモデルを出すことが多く、
そのようなモデルのなかで、エアバスが唯一、胴体最長記録を作ったのがA340-600型機です。
その異形ともいえる長い胴体は、どのように作られたのでしょうか❓

そこまで「長い」わけではなかったA340の初期型
旅客機は、同じシリーズのなかでいくつかのモデルを出すことが一般的で、
後発モデルには、胴体を伸ばし、席数の増加を図ったモデルが見られるというのも、
ひとつのお約束のようなものです。

2020年4月現在、航空会社に導入されている世界最長の旅客機は、
ボーイング747-8型機の76.25mですが、
その前に記録をもっていたのがエアバスのA340-600型機です。
同社の飛行機のなかでは、唯一の「胴体最長記録」保持機でもあります。
ルフトハンザ航空のエアバスA340-600型機

A340シリーズは、エアバスにとって初となる4発エンジン機です。
このシリーズは、1987(昭和62)年ごろから同社の双発機A330シリーズと並行して開発が始まり、
胴体は同じものを使い、コックピットも高い共通性があります。
これはエンジンの数で航続距離の使い分けを目指したもので、
A340シリーズはエンジン数を増やすことで長距離の飛行に適したモデルとされました。

このシリーズの初期モデルは、標準型で全長59.40mのA340-200型機、
長胴型で全長63.69mのA340-300型機という2モデルで、
-300型機の方が先に1991(平成3)年、初飛行をし、
そののち、1993(平成5)年に航空会社での運航がスタートしています。
この初期モデルは、まだ他社とくらべて圧倒的な長さを持つものではありませんでした。

このころライバルであるボーイングは、
長距離路線の市場で「ハイテクジャンボ」こと747-400型機が好調な売れ行きを見せていたほか、
1990(平成2)年ごろから、400席超クラスの次世代双発機、いわゆる「777」の開発に着手しています。
初期型は777-200型機で、こちらは1994(平成6)年に初飛行を迎えていますが、
その前から、ボーイングでは777の長胴型を作る計画が進んでいました。

ライバル ボーイングに勝つため開発された新モデル 顛末は

そして1995(平成7)年、ボーイングは777シリーズの長胴型、777-300型機の製造を決定します。
その全長は当時、最長の旅客機であった「ジャンボ」こと747型機の70.6mを上回る、73.9mです。
座席数は双発機ながら747型機に匹敵する500席超を設置可能で、
航続距離も1万km以上と、多くの人を遠くまで一度に運ぶことができます。

このように長距離大量輸送の市場では、いってしまえばボーイングの独壇場となっていたなか、
エアバスはA340シリーズの航続距離延長型と、長胴型での新モデルの開発を計画します。
1997(平成9)年、前者はA340-500、そして後者はA340-600として開発が始まりました。

JALのボーイング777-300型機

 新モデルの長胴型であるA340-600型機は、初期モデルの-300型機の胴体を約9m延長したもので、
座席数はクラス編成次第で450席超を搭載でき、航続距離も-300型機を上回る1万5000kmに迫ります。
そしてその全長は75.36mになり、ボーイング777-300型機の記録を更新しました。
A340-600型機は2001(平成13)年に初飛行、その翌年に航空会社での就航が始まります。

新モデルの長胴型であるA340-600型機は、初期モデルの-300型機の胴体を約9m延長したもので、
座席数はクラス編成次第で450席超を搭載でき、航続距離も-300型機を上回る1万5000kmに迫ります。
そしてその全長は75.36mになり、ボーイング777-300型機の記録を更新しました。
A340-600型機は2001(平成13)年に初飛行、その翌年に航空会社での就航が始まります。

ただ、このころの航空業界では、長距離の路線でも双発機を投入することが多くなっていました。
ボーイングは777-200型、-300型の航続距離延長モデルを相次いでリリースし、
一部はA340-600型機がデビューしたころから、航空会社で実際に投入されています。

そうなるとエンジンが多いぶん、
それらに比べてコストパフォーマンスの点で不利なA340-600型機の売れ行きは順調とはいえず、
最終的に100機にも満たない製造機数で生産終了となりました。

ちなみに、その後ボーイング747-8型機が塗り替えた最長記録は、
2020年に初飛行したボーイング777シリーズの最新モデル、
777-9型機が航空会社に納入されれば更新される見込みで、その全長は76.73mに上ります。

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A330とは対照的な運命のA340

A340ファミリーの生産台数
A340各タイプの側面図。上からA340-200、A340-300、A340-500、A340-600。

エアバス社はA330と同じ機体とエンジンを4発としてA340を開発し、
A340を長距離用ととして売り分けていた。
しかし、経済的な双発機でも長距離路線を飛ばせるエンジンの進化・開発・規制緩和が進み
A340への発注は激減して、2011年に生産終了に追い込めれた
しかし、A330がそれを十分に補う大ヒットとなった

【了】

関空へ飛来したA340シリーズ
出会えたのは
340-200・240-300 のみだった

340-200 は

エジプト政府 Airbus A340-200 (SU-GGG)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2019/06/29
G20にて来日

カタールアミリフライト Airbus A340-200 (A7-HHK)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2019/04/13

アルファ・スター Airbus A340-200 (HZ-SKY1)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2016/06/03

エア・レジャー Airbus A340-200 (SU-GBN)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2016/05/07


340-300

ドイツ空軍 Airbus A340-300 (16-02)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2019/06/29
G20 来日


フィリピン航空 Airbus A340-300 (RP-C3435)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2018/07/02


フィンエアー Airbus A340-300 (OH-LQD)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2015/12/08




フィンエアー Airbus A340-300 (OH-LQE) 
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2015/11/15




ルフトハンザドイツ航空 Airbus A340-300 (D-AIFE)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2015/01/25

キャセイパシフィック航空 Airbus A340-300 (B-HXC)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2014/10/08



ルフトハンザドイツ航空 Airbus A340-300 (D-AIGM)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2014/11/13


チャイナエアライン Airbus A340-300 (B-18801)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2014/12/24



エア・タヒチ・ヌイ Airbus A340-300 (F-OJTN)
関西国際空港 - Kansai International Airport [KIX/RJBB]撮影日:2014/08/17


A340
用途:旅客機
分類:ワイドボディ機
製造者:エアバス
初飛行:1991年10月25日
生産数:377機
運用開始:1993年3月15日
運用状況:運用中

エアバスA340 (Airbus A340) は、ヨーロッパの企業連合であるエアバス・インダストリー社(後のエアバス社)が開発・製造した、長距離路線向けのワイドボディ4発ジェット旅客機である。
A340は、エアバスA300由来の胴体を延長したワイドボディ機で、低翼に配置された主翼下に4発のターボファンエンジンを装備する。尾翼は低翼配置、降着装置は前輪配置で主翼間に中央脚を持つ仕様もある。A340シリーズには4つのモデルA340-200、A340-300、A340-500、A340-600が存在する。機体寸法や性能は各形式によるが、巡航速度はマッハ0.82から0.83で、全長は59.40から75.36メートル、全幅は60.30から63.45メートル、最大離陸重量は253.5から380トン、座席数は240席から440席程度である。A340は双発のエアバスA330と同時に正式開発が決定され、エンジン関係を除いて両機は最大限共通化された。A340はエアバスが開発した最初の4発機となったほか、4発機と双発機の同時並行的な開発は、航空技術史上において希少な取り組みとなった。また、A340ではフライ・バイ・ワイヤシステムやグラスコックピットが導入され、操縦系統が共通化されたエアバス機との間で相互乗員資格が認められている。
A340シリーズの中で、A340-200/-300は最初に開発されたA340の第1世代である。A340-200は航続力を優先した短胴型、A340-300は収容力を優先した長胴型で、それぞれルフトハンザドイツ航空とエールフランスによって1993年に初就航した。その後、長距離路線に進出しつつあった双発機に対抗するため、A340の第2世代としてA340-500/-600が開発された。収容力増強型のA340-600は登場時点で世界最大の全長を持つ旅客機となり、2002年にヴァージン・アトランティック航空によって初就航した。航続力増強型のA340-500は登場時において世界最長の航続距離性能を持つ航空機となり、エミレーツ航空によって2003年に初就航した。2004年にはシンガポール航空がA340-500を用いてシンガポール - ニューヨーク直行便を開設し、民間航空路線として世界最長距離を記録した。その後、エアバスは新しい長距離機としてA350XWBを開発し、2011年にA340の生産終了を発表した。A340シリーズ全体での生産数は377機であった。A340は欧州やアジア・中東地域の航空会社を中心に運航され、ボーイング747ほどの収容力を必要としない長距離路線を中心に就航している。2014年10月現在までに、A340に関して5件の機体損失事故が発生しているが、死亡事故は起きていない。





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