いい天気ですが、ちょっと風が強かったです。午前中は両親としまむらに買い物に行きました。図書館で借りて、さだまさしの「ラストレター」を読みました。ラジオ番組の物語です。新米アナウンサーが、生放送の深夜番組を任されることになり、苦労しながら番組を立ち上げます。「昭和に帰ろう」をテーマに、メールやツイッターですぐにコミュニケーションできる時代に、あえてハガキにこだわり、ハガキだけを受け付ける番組、「サタデーナイト・レター」をスタートさせます。物語中の番組を読んでいると、ラジオを聞いているような気分になります。
番組にかかわる人たちが、みんな、ラジオを愛し、番組を愛しているのが伝わります。特にセクハラ用語を大声で叫ぶ大越さんが、いい味を出しています。ラジオ番組「フォー・ヤング」とか、アナウンサーの「メロンちゃんこと下落合恵」とか「古田照美」とか「まのみんた」とか、スポンサーの「ほーらお茶の卯藤園」とか、アイドル集団「BCG48」とか、固有名詞が笑えます。番組最後の「ラストレター」というコーナーでは、毎回、ジーンとくる話が紹介されますが、物語の最後には泣けるオチが用意されていて、温かい気持ちで読み終わりました。できすぎな物語ですが、読みやすいし、面白いし、懐かしいし、いい気分で読み終わることができました。読んで良かったです。
途中、オッと思ったセリフがありました。「怒って解決するくらいならいくらでも怒るけどサ。ま、イカリは進む船を停めるもの。静かに胸の底に沈めておくよ」という鈴木の言葉です。うまいこというなあ。今度から頭に来たら「イカリは船を停めるもの」って心の中で唱えようかしら(笑)。