曇り空ですが、蒸し暑い一日でした。図書館で借りて、真保裕一の「ローカル線で行こう!」を読みました。真保裕一は、「アンダルシア」や「アマルフィ」など、何冊か読んでいますが、それらとは、ちょっと雰囲気の違う感じで、迷った末に借りてみました。表紙もかわいいポップな絵柄です。
廃線の危機にあるローカル鉄道会社を立て直すという、どこか「県庁おもてなし課」や「県庁の星」を思わせる物語ですが、違うのは、立て直しを妨害する事件の謎解きが絡めてある点でしょうか。ローカル線の立て直しのために雇われた新社長は、新幹線のワゴン販売で抜群の売れ行きを誇るカリスマアテンダントだった女性。彼女の熱気とアイディアにぐんぐん利益を伸ばして行きますが、肝心なイベントの度にアクシデントが起こります。前半は、主に立て直しの奮闘記で、後半は事件の謎解きがメインですが、特に前半が面白かったです。読みやすい文体で、展開が気になり、どんどん読み進みました。娯楽作品として、普通に楽しいお話でした。