きときと日記

「きときと」とは富山の方言で「ぴちぴち(新鮮な)」という意味。きときとな日々の記録を更新中。

孤高のメス

2010-03-19 | 

友達に借りて、大鐘稔彦の「孤高のメス」全6巻を読みました。いやー、面白かった!もともと、漫画の原作として書かれた話を、小説にしたものだそうで、今度、映画化もされますね。

外科医・当麻鉄彦が活躍する医療ものです。大学病院を飛び出して、国内外で腕を磨いた外科医の当麻鉄彦は、病院内のさまざまな圧力・確執・しがらみと闘いつつ、患者の生命を外科的技術で救っていきます。輸血を拒否する「エホバの証人」の無輸血手術や、肝移植など、難題への取り組みは、医療技術だけでなく、周りの人間関係やマスコミ、あらゆる障壁との闘いとなります。

著者が医者のため、とてもリアルに描かれていて、緊迫感あるシーンの連続です。6巻もありますが、長いと感じず、スラスラ読み進みます。理系と思われる医術と、文系と思われる文筆と、両方の才能があるなんて、すごい人ですね...。

肝移植がメインテーマですが、1つの問題に限るのではなく、医療現場での日常に起こる、いろいろな人間関係や医療問題が描かれているので、命を扱う現場でも、こういう生臭いことがたくさんあるんだろうなあと、とても興味深く読みました。当麻先生の医療技術もさることながら、そのクールでありながら、患者のことを思う熱い心に、孤高の当麻先生を応援し続けたくなります。

映画では、堤真一が当麻役ですね。なんとなく、もっとガッチリしたクールな人のイメージですが、見たらきっとハマると思います。映画も是非見たいです。

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