「北の山・じろう」日記

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女子Wカップ>高倉 麻子前監督は何を考えていたのか?<2023年8月

2023-08-11 09:49:03 | スポーツ

女子Wカップ>日本躍進の秘密を探る<2023年8月
https://smcb.jp/diaries/9107990

大分、コキ下してしまったので高倉 麻子前監督が若手中心のメンバー編成をした事情を考えてみます。

高倉 麻子さんが日本代表監督に就任したのは、2016年リオデジャネイロオリンピックアジア最終予選で五輪出場を逃した佐々木則夫前々監督の退任を受けてのものです。

【プレイバック】チームのマンネリ化を止められず、サッカー女子日本代表はまさかのアジア予選敗退でリオ五輪出場を逃す
更新日 2023年 6月 28日 17:21
<以下、引用>
◎リオデジャネイロ五輪でも優勝候補の一角に挙げられていた
◎予選当時の国際サッカー連盟(以下FIFA)のランキングは4位。
◎アジア1次予選と2次予選を免除されていた
◎敗退のニュースは、日本国内はもちろん、世界の女子サッカー界に衝撃を与えた

(敗退の理由)
世代交代の失敗とマンネリ化
「マンネリ化」と「核の不在」
アジア最終予選を戦ったメンバー20人のうち、2011年のドイツW杯優勝経験メンバーは14人、2012年のロンドン五輪のメンバーは13人、カナダ杯のメンバーは16人。

主力の多くは30歳を超え、ベテランの域に入っていた。
さらに指揮官は2007年末からの長期政権となっていた佐々木則夫監督だった。ほぼ変わらぬ顔触れに同じ監督の指導、戦術では、チームはマンネリ化しやすい。

<引用終わり>

高倉 麻子さんが監督に就任した当時は、このような状況にありました。

高倉 麻子前監督が、まずやらなければならなかったのはメンバーの全員追放(強制代表引退)です。世界に衝撃を与えた五輪予選敗退の流れを断ち切り、新しいチームを作るにはメンバーを全員、入れ替えるしかありませんでした。ここで一部を残し一部を切るようなことをすれば、必ず不協和音が出てきます。
「なんであの人は呼ばれて?私はダメなのよ!」
こうなるでしょう?それを防ぐには、連帯責任で全部、まとめて切るしか方法がなかったのです。

2019Wカップ・メンバー
GK
1 池田 咲紀子26歳 
DF
3 鮫島 彩31歳
2 宇津木 瑠美30歳
4 熊谷 紗希28歳
MF・FW
9 菅澤 優衣香28歳
8 岩渕 真奈26歳
20 横山 久美25歳

これ以外、18歳~23歳の若手。
16人が若手です。
30歳以上は、替えの利かないバックラインの2名を残して、それ以外全部切りました。

高倉 麻子前監督は、元々育成チームの監督ですから若い年齢層の選手をよく知っています。その年齢層の選手を16人抜擢し、チームの世代交代を一気に行いました。

高倉 麻子前監督の任務は、勝負に勝つことではなく悪い流れを断ち切り、代表チームの世代交代を断行することでした。その意味では、ユース年代を長く率いてきた高倉 麻子前監督は、最も適した人材であることになります。それまでのA代表とは無関係ですから、シガラミやコネがありません。

そのメンバーを率いて・・
2019年Wカップベスト16
2020年東京オリンピックベスト8
この成績は、評価できます。勝つためにベテランを呼べばもっと成績は上がると思います。しかし、そうすればまた悪い流れが戻ってしまうかもしれません。

高倉 麻子前監督は2019年大会ではなく、2023年に焦点を当ててメンバーの招集やチームの編成をしていたのだろうと思います。それをやると嫌われますから、自分が敢えて嫌われ者になったんでしょうね?

美味しいところを総取りした佐々木則夫前々監督の尻拭いをしたと言うところでしょう。

2023年大会は、更に世代交代が進みベテランで残っているのは、熊谷紗希(32)だけです。高倉 麻子前監督時代に若手として招集され経験を積んだ選手が、中堅として今回代表の中心選手になっています。当時19歳メンバーとして呼ばれたのは、9植木理子(23)ですが、その年齢層からも計5人メンバー入りしています。
2019年大会で呼ばれた一番下の年齢層のメンバーは・・
南 萌華20歳 植木 理子 19歳 遠藤 純18歳
他は21歳~23歳 11人
今回大会の中心メンバーです。

その意味で、高倉 麻子前監督の試みた世代交代は大成功したと言えます。だから、今回のチームがWカップで活躍しているのは、高倉 麻子前監督の功績と言えるでしょうね。そして、このチームのピークは4年後の次の大会です。

※ちなみに前高倉 麻子監督は去年から、中国女子スーパーリーグ・上海盛麗足球倶楽部(上海農商銀行)監督に就任しています。

女子W杯のなでしこに声援 「力出して」と高倉前監督
2023年7月15日 19時35分 (共同通信)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/263426



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