天台寺門修験

修験道の教義は如何に

修験第百十一号 新編寺門天台宗学読本(1) ―第一編 ―

2013年09月05日 19時11分08秒 | 新編寺門天台宗学読本

第一章 序 章

神変大菩薩(じんべんだいぼさつ)

 太子の眞精神(しんせいしん)を継承して優婆塞教団即(うばそくけうだんすなは)ち在家(ざいけ)を中心に、惟神(ゆゐしん)の大道(だいどう)を緯(ゐ)とし、阿字実相(あじじつそう)の要諦(えうたい)を経(けい)として、修験道(しゆげんどう)を創(はじ)め給ふたのは神変大菩薩(じんべんだいぼさつ)であります。菩薩は世傳(よつた)へて役行者(えんのげうじや)といひ 舒明天皇の六年大和(やまと)に生れ、大峰葛城(おほみねかつらぎ)に斗藪(とそう)しまた箕面山(みのもやま)にて龍樹菩薩(りうじゆぼさつ)の霊感に接して峰中法流(ぶちうほふりゆう)を相承(そうせう)されましたが、その教條(けうでう)は無相三密(むそうさんみつ)・十界一如(じうかいいちによ)を基(もと)とし、山岳霊地(さんがくれいち)に修行することにより六根(ろくこん)を浄化(じょうげ)して即身(そくしん)に験徳(けんどく)を得ることを主眼(しゆがん)とするのです。毎年六月七日は菩薩の御忌(おんぎ)に当たりますので、高祖会(こうそえ)を修(しう)して法徳(ほふどく)を偲(しの)び奉(たてまつ)ることになつて居(を)ります。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿