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舞鶴以東が大幅増加 丹波に恩恵少なく GWの舞鶴若狭道

2009-05-25 | 地域交通

神戸新聞(5月25日付)

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GWの交通量、丹波の高速道は微増

高速道路の自動料金収受システム(ETC)搭載車の休日特別割引がスタートし、ゴールデンウイーク(GW)は各高速道路で長い車の列が続いた。神戸淡路鳴門自動車道では国内最長の68キロの渋滞が発生したが、都市部から比較的近い丹波地域のインターチェンジ(IC)利用台数は伸び悩み、観光施設への恩恵は少なかったようだ。

舞鶴若狭自動車道(吉川JCT-小浜西IC)を管理する西日本高速道路関西支社福知山事務所によると、GW(4月25日-5月6日)の同地域の交通量は、昨年から微増止まりだった。丹南篠山口料金所(篠山市)で乗り降りした車の数は約9万1,500台で、昨年比3%増とほぼ横ばい。春日料金所(丹波市春日町)も同2%増の約12万7,300台と例年並みで、目立った渋滞もなかった。

中国道吹田料金所から丹南篠山口料金所までは、普通車で1,950円が最大で1,000円まで割り引きされる。同料金所の森田順二所長は「割引率が半分ぐらいでは、安さを実感してもらえなかったのでは」と分析する。

一方、同じ舞鶴若狭道でも、舞鶴西以東の各料金所では、交通量が平均で昨年から約3割増。福井県では、小浜西料金所が昨年より1万6,000台以上多い約6万台以上が利用した。

また、北近畿豊岡自動車道を管理する県道路公社によると、遠阪トンネル(丹波市青垣町)の交通量も昨年比3%増止まり。同公社は「3月末の割引導入以後、突出した伸びはない」と冷静な見方をしている。

サービスエリア(SA)でも明暗が分かれた。西紀SAは売り上げは約3割増。舞鶴若狭自動車道で唯一のSAとして普段からにぎわっているが、連休中はレジ台数を増やすなどして対応。黒豆入りパンの数を増やし、和雑貨コーナーを設置するなど集客力を高めた。

一方、北近畿豊岡道氷上PA「丹波いっぷく茶屋」の売り上げは昨年から微減した。多忙を想定して、素早く食事を提供できるよう食堂のメニュー数を減らし、目玉商品として地元農家の卵を使った卵かけご飯を加えるなどしたが、店主の篠崎昌裕さんは「舞鶴道にお客さんが流れたのでは」とがっかり。

うれしい誤算もあった。春日料金所近くの道の駅「丹波おばあちゃんの里」は、売り上げが昨年比3割増。地元の特産品を扱う初めての祭りが2、3日にあったほか、GWに合わせて地酒を約十種類増やすなどし、常連客を飽きさせないよう工夫した。

高速道路の交通量との伸び率の違いに、横山保史支配人は「高速の渋滞をいやがり、近場の観光地を目指した阪神間などの客が多かったのではないか」と推測している。

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