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kiske3の絵日記

一コマ漫画、トホホな人の習性、

映画批評、恐怖夜話、あらゆる

告知をユルく描いて書いてます。

「第二回落語大秘演會 伊藤園 笑福亭鶴瓶 JAPAN TOUR 2009-2010『WHITE』」

2009年11月08日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」

今日は「第二回落語大秘演會 伊藤園 笑福亭鶴瓶 JAPAN TOUR 2009-2010『WHITE』」を観に、京橋のシアターBRABA!に行って来ました。

<ネタバレしますよ。いいですね?>


笑福亭鶴瓶「青木先生」
春風亭昇太「時そば」
~中入り~
春風亭昇太「人生が二度あれば」
笑福亭鶴瓶「愛宕山」

いやー、シアターBRABA!でかいですな。2階席だったものですから、もう全然見えません。落語は顔の表情もじっくり見たいもの。そこから伝わるものも大きいと思うのですが、ぼんやりとしか分かりません。双眼鏡持っていけば良かったけど、そこまでして落語を見るってのも妙な話なんだよなー。

とりあえず、鶴瓶師匠のトークから始まります。今回ゲストの昇太師匠とのつながりや、友情や、そういった心暖まる話が終わると、会場が暗転してムービーが流れます。

そして一席目はムービーが流れている間に着物に着替えた鶴瓶師匠の「青木先生」。高校の時の恩師、青木先生といたずらばかりしている生徒達の心温まる噺でした。これを聴いたことがある人なら分かると思いますが、表情が見えないせいで3割がた面白さが削減された気がする。

お次は昇太師匠の「時そば」。なんだ、最近頻繁にそばものをやるじゃないかー。そばをすする仕草にも自信がみなぎっている。最近はキョン師匠の「時そば」ばかり聴いてたけど、昇太師匠のは軽くてバカバカしくて良いですね。数をかぞえてるんだけどなんだかよく分かってない顔とか、ホントに馬鹿みたいで良いです。

中入りのあとも昇太師匠で「人生が二度あれば」。まくらでは柳昇師匠との色んなエピソードを。なんだか心温まるのは鶴瓶師匠の影響もあるのかな?

最後は鶴瓶師匠の「愛宕山」。鶴瓶師匠のこだわりは、ここに出てくる太鼓持ちの態度。とてもぶっきらぼうなのです。太鼓持ちはヨイショするのが仕事なのですが、鶴瓶師匠の太鼓持ちは非常に口が悪くてぶっきらぼう。でも、そこがまた面白かった。こんな太鼓持ちなら、谷底に落ちても別に気にならないわ。

全部で4席を終え、最後は千秋楽ということで鶴瓶・昇太、両師匠がステージに出て来てのあいさつ。鶴瓶師匠の人柄もあってか、とてもあたたかでステキな落語会でした。


春風亭昇太 / 春風亭昇太03 昇太の古典


 ←太鼓持ちながら押して。

二人のビッグショーin大阪Vol.7 柳亭市馬・柳家喬太郎 二人会

2009年01月18日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」

18日(日)はトリイホールで市馬師匠とキョン師匠の二人会でした。

迷いながらトリイホールに着くと整理券を渡される。89番。ほぼ最後列でした。トリイホール、小さいわー。

桂  吉坊 「軽業」
柳亭 市馬 「一目上がり」
柳家喬太郎 「本郷刀屋」
~中入り~
柳家喬太郎 「初天神」
柳亭 市馬 「富久」

吉坊さんの落語、若々しくてフレッシュ。しかも上手い!子供の発表会を見ている感じで、ほのぼのとした「軽業」でした。これからが楽しみな噺家さんです。

マイクがないので多少聞き取りづらいなーと思っていたら、市馬師匠の登場で、ベテランになるとマイクなんて関係ないのだという事がよく分かりました。市馬師匠の張りのあるよく通る声、それが上品で聞く人の耳にスーッと入って来る感じが心地よかったです。内容は駄洒落なんだけど、良く出来た噺で面白かった。

キョン師匠は、えっ?1ヶ月前に見た時よりも一回り大きくなってる!ちょ、なんで?と思うくらい全体的に膨らんでました。市馬師匠が「楽屋にお鏡餅がいる。あの腹を生で見て欲しい」と言ってたけれど、ホントに立派なお鏡餅で。疲労がたたってクチの上に腫れ物があったりして、そらキョンキョンファンは心配するよなぁ、なんて思ったけれど「本郷刀屋」(この話から牡丹灯籠へと話は続く)の噺に入ると、会場がピリッとするほどお侍さんのドスが効いてて、いつもの迫力に聴き入ってしまいます。

なるほど、まくらで忠臣蔵の話を持って来たあたり、くだを巻く侍は吉良上野介という感じで、ほんと憎たらしい。ちなみに、まくらでは忠臣蔵に出て来る人物を落語家にあてはめたら、という話をしていて、家元の真似も飛び出して面白かった(似過ぎ!)当然、家元は吉良役です。

中入り後は、キョン師匠の「初天神」
落語界ではまだお正月だからか、おめでたい噺が続きます。このまくらでは、めずらしくキョン師匠の中3になる息子の話をしてました。息子が小さい時に好きだったものが「抹茶」だった事や、今は受験前なのでテレビを観ないけれど「世界の車窓から」だけは観るとか、息子に小咄でもやってみるかと教えたら「もっと面白いのが良い」と言われ、それ以来教えてないとか、息子にパパと呼ばれているとか(この時は「ホントあいすいません」と土下座)

この「初天神」では、子供らしい仕草が面白い。けど、ぜんっぜん可愛いくない!キョン師匠がやる子供!!顔を真っ赤にして泣き出すとことか、殴ってやりたい。軽く憎めるわー。でも、実際の子供ってあんな感じなのかもなー。もうここで子育てムリ宣言。

最後は市馬師匠の「富久」
紆余曲折の末、久蔵が富くじに当たるというおめでたいお噺です。なんだろ、市馬師匠の声っていうのは。キョン師匠とは違う、胸の内にすーっと入って来る感じ。キョン師匠がエビスビールだとすると、市馬師匠は上質の日本酒ぽい。ちょっと甘過ぎるかも知れないけれど、飲んだ後味といい、よく冷えた青柳かも?

そんな市馬師匠の「富久」は、久蔵があっちへこっちへ、結末は分かっていてもこれからどうなるんだろう、と楽しい噺でした。

ふと、市馬師匠の落語がなんでこう上品なのか考えたら、手の指がとても綺麗なのです。漫画家のよしながふみが描く男の人の手と同じだった!所作が綺麗だから手が綺麗に見えるのか、手が綺麗だから所作が綺麗に見えるのか、どっちか分からないけれど、上品さと手は関連するのだと結論付けたい(昇太師匠の手はいつも半開きで、モミジみたいだもんなー)

いやいや、手だけでなく市馬師匠、格好良かったー。この会、落語らしい落語が聴けて、とても良い会でした。来年も行こ!

この日は開演時間まで間があったので、初めての法善寺へ。この辺に来るときは、飲み倒した朝方だったりするもんで、いつも素通りだったのよね~。で、今回はちゃんと水掛不動尊にもお参りを。良い事ありますように~。

Dream Theater / Chaos In Motion 2007-2008

 ←エイヤッと、押しとくれ。

春風亭昇太独演会「オレスタイル」vol.11

2008年12月25日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」
ママン、今日サンタさんに会ったよ。

『春風亭昇太独演会「オレスタイル」vol.11』を観にワッハ上方まで行って来ました。

今回はどうも日が悪かったようで、クリスマスだったり、談春さんの高座と重なったり、他にも落語会がたくさんあったらしくて空席がちらほら。昇太師匠も大阪に来るまで、チケットの売り上げ情報にひやひやしていたとかで、今日来てくれたお客さんには思い切りサービスしたいと意気込んでました。しかも、今回は林家彦いちさんが前座で登場!得した気分です。

林家彦いち 「みんな知っている」
春風亭昇太 「花筏」
春風亭昇太 「牛ほめ」
~中入り~
春風亭昇太 「茶の湯」

今回の昇太師匠は古典祭りでした。やったー!
一瞬「力士の春」かなーと思いきや「花筏」この噺は提灯張りの職人が、花筏という最強の力士に似ていた為に巻き込まれた騒動ですが、もう最後の方なんて馬鹿馬鹿しくて漫画みたい。こういう動きのある噺は聴いていて楽しいです。

「牛ほめ」では、まくらで柳昇師匠の話しをしてました。いつも思うんだけれど、柳昇師匠の話をする昇太師匠はとても楽しそうで、ほんとに柳昇師匠の事が好きだったんだなーと思います。

実は柳昇師匠から教えてもらった噺は2つしかなくて、その理由が「どうも昇太の滑舌が悪い。あ、そうか俺が教えてるからだ」と柳昇師匠が気付いたことから、二度と教えないという引導をわたされたらしい。その2つのうちのひとつが「牛ほめ」だったとか。私も牛ほめはアホらしくて好きです。

高座も終わり、幕が降りるかと思ったら「この気持ちを形で現したいと思って、東京からハンドタオルを持って来ました」と言う師匠。わーい、お土産だ~♪と喜んでいたら、なんと自分の手からお客さん一人一人に手渡すと言うではありませんか。ブフォ!どうしたん?師匠!

今日の会場は空調が熱すぎて、かなり体力消耗してたところにこの緊張感。ええ、そうですとも。普段はふてぶてしい私ですが、好きな人を前にすると超ヘタレになるんですわ。もうヘロヘロです。

そうこうしてる間に順番が近付いて来ます。ヒー、来る、来るよー!

と思ったら、私の前にいた人が師匠の写メを撮ろうとして手こずってらしたので、その合間に師匠がタオルを持って来てくれました。そして、握手してくれた師匠の手は、見た目通りフワッフワでした。憎い!なんじゃ、あの柔らかさは!あーもう、右手洗わない。

で、私も勇気を振り絞って写メを撮ってもらおうと思ったのだけれど、人の事は言ってられない。携帯を買い替えたばかりで使い勝手がよく分からず、わーとテンパッテおりましたら、昇太師匠が私の携帯を手に写メを撮ってくれました。すまんです、師匠。あー、幸せだー。眼鏡のサンタに、クリスマスプレゼントもらったヨー♪

その後、大阪に談春さんの高座を観に来た名古屋のお友達と一緒に、落語に酔いしれた女が二人、世の中はクリスマスっちゅう事もすっかり忘れて呑んでましたとさ。いや~、落語って良いっすね。


春風亭昇太 / 権助魚・御神酒徳利

 ←夢を見ながら押して。

「第9回 船場 上方噺の会」

2008年11月14日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」

14日(金)は御堂会館の「第9回 船場 上方噺の会」に行って来ました。毎年豪華な顔ぶれの会で、今回もそうそうたるメンバーでしたよ。

笑福亭生喬「書割盗人」
柳家喬太郎「松竹梅」
桂 春團治「野崎詣り」
~中入り~
笑福亭福笑「千早ふる」
桂  三枝「誕生日」

生喬さんの「書割盗人」みたいなアホな噺、結構好きです。一番気になるのは、壁に、本物と見間違うようなリアルな絵を描く絵師ですね。うちの壁にも札束とか描いてもらいたい。

キョン師匠は、さすが!な高座でした。芝居とか観て勉強してるんだろうなーと思わせる「なったーなったー、蛇になった~♪」でした。キョン師匠、新作も良いけど古典も良いっすなー。

春團治師匠の野崎詣りは、間抜けな清八がキュートで好きです。師匠が可愛らしいからだろうなー。いつもの、羽織をピシッと脱ぐところから最後まで、一本通った高座がステキです。

福笑師匠の「千早ふる」は、元ネタをだいぶアレンジしているそうで一度、元ネタを聴いてみようと思います。福笑師匠は独特の個性が強いので、柳陰を呑んだ時みたいに口の中に甘い味が残ってる、そんな感じでした。

三枝師匠の創作落語は、ドラマを観ているみたいです。分かりやすくて、面白い。悪く言ったらベタなんだけれど、とっつき易くて幅広く共感を得られる。肩の力を抜いて気楽に観る事ができる高座でした。

どの噺家さんもベテランの方ばかりで、見応え充分!今年も充分に楽しませてもらいました。島野珈琲の“まころん”をお土産に、上機嫌で帰ったのでした。


立川志の輔 / 志の輔らくごのごらく5「新・八五郎出世」


 ←笑いながら押して。

DVD 落語百選

2008年11月04日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」

先日、ディアゴスティーニから出てるDVD落語百選を買ってみました。しかも“2”だけ。そう安いもんでもないので、とりあえずお気に入りの噺家さんがやってるヤツから買って行こうかと。

てなわけで、キョン師匠の高座が入っている“2”を買ったわけですよ。

もうすでにエンドレス。キョン師匠のまくらが好きで、何回聞いても笑えるのです。『時そば』の蕎麦の食べ方が美味しそうで、ほんとに落語なんか聞いてないで蕎麦屋に行っちまおうかと言うような感じです。ボケも最高でした。今月の師匠の高座が楽しみだー。

同録の五街道雲助師匠は、いかにも江戸っ子という感じで粋な『芝浜』が収録されています。あー、大晦日!という感じがとても良くて、また年末に聞きたい!これもエンドレスで聞いてます。以前、テレビで雲助師匠の「紺屋高尾」を見たのですがこれがまた粋で、しゅっとしてて格好良かった。

私は上方の人間なのに、なんでこう江戸が好きなんだろう。時代劇も大好きだし。前世は江戸のボロ長屋に住んでる与太郎だったのかも知れません。もしくは、亭主が博打と酒好きな大工のおかみさんだったのかも。毎日、茶碗の一つも飛ぶような夫婦喧嘩。「なんだいこの、すっとこどっこい。おまえの稼ぎが悪いから、おかずがたくあんなんだよ!」「なんだと、この野郎!おめぇがもっと良い女だったらもっと稼いでやらあ!」みたいな。

東京が、東京でなく江戸だったら、移り住んでも良いと思う私です。


柳家喬太郎 / 凍てついた灼熱


 ←蕎麦をすすりながら押しとくれ。

「東西名人会」

2008年07月19日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」

15日は、梅田・シアタードラマシティで「東西名人会」でした。

桂 歌之助 「狸賽」
桂 坊枝  「船弁慶」
三遊亭圓歌 「中澤家の人々」
~中入り~
春風亭昇太 「天災」
桂 ざこば 「子は鎹」

今回も贅沢でしたよぉ~。
歌之助さんは、前回と同じ小咄ではじまり「狸賽」へ。やっぱり聴きやすい。狸がサイコロに化けるというこの話、サゲもかわいらしくて好きです。

坊枝さんの「船弁慶」は、この季節にぴったりのネタでした。あんなコワーイ女の人が嫁だったら、どんな男の人でもビビると思う。最後の方の情景を想像しただけで、今でも笑いがこみ上げます。是非とも、また聴いてみたい噺でした。

お次、圓歌師匠の落語を生で聴くのは初めてだったのですが、とにかく年齢を思わせないあのシャッキリぶりは、何を食べたらそんな感じになるのか是非とも教えてもらいたい。

とにかく「中澤家の人々」は、ジジィとババァの悪口の応酬。後から昇太師匠に「江戸の人は、皆があんなに下品なワケじゃない」と言わしめるほどの口の悪さでしたが、ともすれば、ただの愚痴や悪口になるのを笑いに変えられるところは、やはり師匠ならではなんでしょう。師匠の話しを聴きながら、何かに似てるわーと思ったら飲み屋で出会ったじいさんの話しを聴いている感覚に似てたな(失礼だ)

昇太師匠の「天災」。
最近、このネタの調子が良いという事で楽しみにしてたんだけれど、確かに面白かったにもかかわらず、あまり記憶に残ってないのは何故だ?師匠の滑舌が悪いのはいつもの事やしなー。昇太師匠にうっとり見とれすぎて、話が耳に入ってないのかしらん。もう一回くらい聴いたら印象に残るかな。

最後はざこば師匠の「子は鎹」だったのですが、もう、途中から師匠の目がうるんでた気がするな。テレビの生放送中に、子供が何かにチャレンジするビデオを見て号泣するほどの師匠なので、こういうネタはウルウルしはるのかも。ざこば師匠もテレビで見るのとは違って、高座に上がるといつもの雰囲気と打って変わって“すっ”とした感じでステキでしたよ。

話の最中、ちょっと自分の父親の事を思い出したりして。何となく似てる所があるのですよ。でも文珍師匠の方が激似で、昔は母や叔母に「丸い眼鏡かけろ」とか言われて笑われてました。そんな事ばっかり言うから出て行ったんじゃないのか?あの人。


Dream Theater / Octavarium


 飲んで飲まれて押して
 

春風亭昇太 26周年記念落語会「オレまつり」

2008年05月09日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」
※ネタバレ注※

去年、桂あやめさんが25周年記念のイベントを繁昌亭でやった時、昇太師匠もゲストで出演されていたのですが、実のところ、あやめさんと昇太師匠は同期。「うっかりしていたけれど、すでにスケジュールはいっぱいで今更どこにも記念イベントを入れる事が出来ない。てなわけで、26周年なんて中途半端な事になってしまったけど、ボクっぽいでしょ?」と、昇太師匠。お客さんも、そんなこったろうよと思ってたはずですよ。

そんな26周年記念落語会は、中入り無し!しかも演目と演目の間も、舞台そでに設置された楽屋風のセットで独り言を喋り続け、生着替えをして・・・という、出突っ張りの落語会でした。

「力士の春」
「オヤジの王国」
「花粉症寿司」
「ストレスの海」
<26周年記念ムービー>(子ども時代から最近までの写真を音楽にのせて)
「人生が二度あれば」
「マイ・ウェイ」(熱唱)

「おやじの王国」は初めて聴く演目。きれいにまとまってて面白かったな。家族から爪弾きにされるオヤジの話なんだけれど、世のお父さんってこんな感じなの?と周りのおっちゃん達を見ながら思ったりして。

「花粉症寿司」みたいな本当にアホくさい落語は、大阪人好みなんじゃないでしょうか?後半、ワケあって寝ながら話すんですから。有り得ん~。アホだ。

「人生が二度あれば」では、まくら無し。出だしで、今まで作った新作落語に出て来たキャラ達に会うところから本来の演目に入って行く。なので、CDでも高座でも聴いている噺なのに、新鮮な感じでした。

で、最後はおもむろにマイクを持って「マイ・ウェイ」の替え歌を熱唱。歌いながら客席をぐるっと回ってました。全部の演目が終わっても、一度降りた緞帳がまた上がるというくらいにお客さんの拍手が鳴り止まず・・・。「お芝居でカーテンコールってのはあるんですけど・・・」と言いながらも、嬉しそうな師匠。「このワッハホールも橋本知事のお陰でどうなるか分かりませんが、私はここにいます!また来てください!」や~ん、また行くわ~。カーテンコールの時に、師匠がまた面白い事をやるんじゃないかという期待もこめられていた拍手だったと思いますが、ほんとに良い落語会だったんですよ。

お芝居が好きで、自分も出演されたりする師匠なので演出にも趣向をこらして、5席やっても飽きの来ない落語会でした。楽屋セットの独り言では、本音をポンポン出してました。噺家歴26年を思い返し、嫌味を言って来たオッサン達に対する仕返しとばかりに「落語なんてね、何だってやっちまえば良いんですよ」と、吐き捨てるように言う昇太師匠。「きみは、ちゃんとした落語はしないのか?」と言われた事が未だに腹立つようで。それに反して「枝雀師匠に『きみは、おぼしろいね』と言われた事が、凄く嬉しかった」と言うあたり、昔は色んな人に散々言われたんだろうなぁと。そんな師匠も、今は超売れっ子。30周年、36周年と、みんなを笑わせてください。


The Mars Volta / Amputechture


 熱唱しながら押して
 

第8回 船場・上方噺の会

2007年11月06日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」

桂  文華 「近日息子」
春風亭昇太 「権助魚」
林家 染丸 「子は鎹」
~仲入り~
笑福亭松喬 「首提灯」
桂 春團治 「皿屋敷」

今日は船場の御堂会館にて「第8回 船場・上方噺の会」がありました。今回は、どれも見たい演目だったので期待・大。そして、その期待を上回る面白さでした。

文華さんの高座を今日初めて見たのですが、すごく面白かったです。また一人、ファンになった落語家さんが増えました。それに続く、どのお師匠さんも名人ばかり。昇太師匠が若手のうちに入るってのが分かります。

今日の昇太師匠、なんかしぼんでたけどあれがダイエットの成果なのかしら(だとしたら、負けてられんわ!)真下から見てたら、昇太師匠の眼鏡がかなり歪んでいて、それが気になって気になって集中できんかった。もー。「権助魚」は、覚えてしまうほどCD聴いてしまったのと、昇太師匠のまくらが毎回同じ、って所で集中力を欠いたせいかも知れません。いかんいかん、いつも新鮮な気持ちで聴かなくては。だけど、まくらの「洗濯機が来た日」って話は、面白いし新作にしはったらどうやろか、なんて思ったりして。

さておき、引き続き・・・。
染丸師匠の演目では会場のあちこちで鼻をすする音が聞こえ、松喬師匠の気取らない話し方で「首提灯」これは、かなり笑えます。酔っぱらいの具合が良すぎて、本当に酔ってはるんじゃないかと思うくらいでした。

最後、春團治師匠の上品さとお菊さんの可愛らしさにやられました。やっぱ良いわ、春團治師匠。ステキでした。帰りに師匠のカレンダーを買おうかと思ったくらいです。

これだけの高座があるので、途中、眠くなるんじゃないかと思っていたのですが、とんでもない!どのお師匠さんも、テンポが良い。テンポが良い上に面白い。これが熟練の技、それと天性のものなんでしょう。今回も良いもの見せてもらいました。


第33回 新世紀落語の会

2007年09月14日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」

桂しん吉「長尾さん」
桂 蝶六「娘の結婚」
春風亭昇太「人生が二度あれば」
~中入り~
桂 福楽「ベース漫談」
桂 雀松「マキシム・ド・ゼンザイ」

今回の繁昌亭での落語会は、色んな意味でちょっと変わってました。
開演前のアナウンスが入り、しばらくするとスススと緞帳があがります。すると、なんと桂ざこば師匠が、いかにも酔っぱらってますといった感じでぶらりと現れたのです(昼席のあたりから飲んでらしたようで)

「今日は、落語ちゃうで。ちょっと喋ったろ思てな。そやから、エエ加減なことすんなとか、怒らんとってな。まだ始まってへんのやさかい。ちょっと待ってな。なんかおもろい話なかったかな。」とまぁ、ほんまに近所の酔っぱらったおっちゃんが乱入してきた感じで、あーでもないこーでもないと喋っていると、舞台ソデから携帯電話がニューと。ざこば師匠を写メに撮る松尾貴史さんでした。

ざこば師匠に呼ばれて高座に座り、いつの間にか2人で対談。あいつがこんな事言いよったとか、誰それはこんなヤツやねんなどと、さながら今も飲んでいるかのごとく話をし、とうとうざこば師匠が寝そう・・・といったところで「時間やから引っ込むわ。さいなら」と言って去って行きました。ほんまに酔った近所のおっちゃんでした。

その後の桂しん吉さんはスーツ、桂 蝶六さんは隣にギター弾きの人をたずさえ、桂 福楽さんはベースを弾くでもなく、置くでもなくといった感じで新作落語をやってました。

昇太師匠は、台風のために東京に帰れない、このままだとざこば師匠のところに泊まるハメになると恐れていましたが、仕事柄、何か自分に悲惨なことが起こったときにネタになるとデジカメでざこば師匠を撮りまくっていたらしい。何でもネタにする噺家根性は尊敬に値します。結局、ざこば師匠はすぐに帰ってしまったので災難(?)は避けられたようです。

とりの桂 雀松師匠は、さすが手慣れた感じの落語でした。途中の「寒気がするほど甘い~っ!」という台詞には笑ってしまった。聴けば納得する台詞です。

古典落語が好きなので、古典が多い寄席にばかり行っていたのですが、新作もなかなか創意工夫がなされていてとても楽しめました。今回は1粒で何度もおいしいといった感じの落語会でした。



志の輔らくご ~文楽篇~

2007年08月31日 | カノリンヌの「落語っておもしろい!」

Common Bar Singlesでの「kiske3の立ち呑み屋」も今日となりました。ちゃんとおつまみの「しめりカール」(もちろん湿らせたカール(うすしお)の事です)も職人ボスの手で仕込みを終えて無事出荷出来たし、あとはお店でいかに眠くならずに立ってられるかっつー話です。

それが終われば、8月も終わり。そろそろ秋の風も吹いてこようというものです。ほんとに一昨年より去年、去年より今年は時間の経つのが早い。「これは絶対に地球の回転速度が速まっているのだ、その証拠にどんな若いヤツでも“時間が経つのは早い”なんて合い言葉のように言っているではないか」と力説しましたが、ミワンコフに鼻であしらわれてしまいました。くそう。実際、1000年前よりも地球の回転速度は速まっているというのに。

そんな事はさておき、8月はちょいと変わった落語を観ましたよ。


8月20日
『志の輔らくご ~文楽篇~』(シアター・ドラマシティ)

トーク
「外国人弁論大会」
「伊達娘恋緋鹿子 ー火の見櫓の段ー」
仲入り
「猫の忠信」文楽バージョン

文楽なんて学生の時以来なので、落語と文楽がどう絡むのか、謎だったのですが・・・。これがまた違和感もなく、スムーズに事が運ぶんですよ。今回は志の輔師匠の落語だけでなく、義太夫も見せてくれました。師匠も好きになるとのめり込むタイプと見た。

文楽の方は、これが人形かというくらいの美しい動きにため息。実際の女の人でもあんな所作は出来ないでしょう。そして落語から文楽への移り変わりにも違和感なく「猫忠」では擬人化された猫が演技をするという面白いものを観る事が出来ました。志の輔師匠の演出の素晴らしさに感銘を受け、これを機に文楽という地元大阪の文化に触れるのも良いのではないかと思った次第です。


8月23日
『雀さんフェスタin精華 ~落語・東と西~』(精華小劇場)

桂 雀三郎&春風亭昇太 対談
桂 雀太「煮売屋」
桂 雀三郎「親子酒」
春風亭昇太「ストレスの海」
仲入り
春風亭昇太「ちりとてちん」
桂 雀三郎「G&G」

最初のトークでは、昇太・雀三郎師匠お二人とも私服でした。この二人の会話のおかしさも去ることながら、昇太師匠の靴下がグレーと白の縞々で、どんだけ可愛いんだという感じでした。

この桂 雀三郎という人「焼肉た~べほ~おだい~♪」の「ヨーデル食べ放題」を歌ってた人だと言えば知ってる人も多いんじゃないでしょうか。大阪のおっちゃん全開で「親子酒」をやってました。ほんと、こんなおっちゃんいるわー。うどん屋のくだり、スゴく笑えました。

そんな雀三郎さんの落語はちょっと変わってて「G&G」ではギターを弾きながらの落語。ばかばかしい替え歌に、最後はお客さんも「ファイヤー!」と盛り上がってました。どういう状況か分からないでしょう?それは体験してみてください。アホくさいから。

そんな感じで今回は昇太師匠も、肩の力をぬいて楽しそうにしてました。とても元気なオッサン二人を見て、夏バテしてる場合じゃないよな、とハゲまされた気分です。