kiske3の絵日記

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インドでちょっぴり考えた 1

2008年01月26日 | カノリンヌの「インド紀行」

最近、インドに行った時の事をよく思い出します。学生の時だったので、かれこれ20年ほど前のお話。研修旅行でした。とにかく海外旅行がしたかった頃で、たまたま友人Kが「インドに行きたいのだけれど一緒に行かないか」と持ちかけて来たのがきっかけでした。

友人Kは初めての海外旅行、私は一度ハワイに行っただけという状態。しょっぱなから、飛行機内で隣り合わせた知らない韓国人に「今からでも遅くはない、絶対やめなさい!なんたって、治安の悪さはワースト3に入ってるんダヨ」という脅しと必死の制止をも無視してまで、なんであんな所に行ったのか。あれこそが若気の至りというやつだったのでしょう。

当時、なんでか知らないけど日本人の女の子はインド人ウケがよく、どこに行ってもモテまくりました。ある時は、ぼんやり小川の水面を見つめながら鼻歌(AnthraxのThe Enemy)を歌ってたら、20人くらいの人だかりが出来て「素晴らしい歌だネ!君は歌手か?」と迫られてビビりました。その時の私が「ひどい下痢が続いてるけど、これ赤痢じゃないよな」なんて不安になっていたのが憂い顔に見えたのかも知れませんな。

レストランに行けばウエイターに「君の名前はなんだい?おぅ、ステキな名前だ!」・・・おめー、名前の意味とか知らんやろがぃ!と思いながらも、今オーダーしたアイスをタダにしろって英語で何て言うんだろうと考えておりました(タダにはならず)

どこに行ってもインド人男子に囲まれステキだ何だともてはやされ、あげくの果てには土産物屋に行ったら奥の部屋に連れ込まれて襲われそうになったり、警官だと思って道案内を頼んだらハレンチ警官だったり、アクセサリー屋のオヤジに「手を見せろ」と言われて差し出すと舐められそうになったり、堤防に座って夕陽を眺めて黄昏れているとインド人の子供にカンチョーされたり(なにすんねん!)と、そんな毎日で疲れ切っていました。

裏を返せば、それだけ私達は無知で無防備なボンクラ日本人だと思われていたという事と、カースト制度や宗教の関係上インドの人達は結婚するまで女性に触れる事が出来ないけれど、外国人なら・・・ノーと言えない日本人ならアタックしやすいという部分もあるんじゃないかと、インド人と結婚した知り合いの女性が言っておりました。

そんな最中、私達の帰国の日も近付いて来たので、そろそろインド北部にある避暑地から首都デリーへと向かう事になったのです。どうやって切符を買おうかと駅でウロついていると、親切なインド人がやって来て「彼がデリーに行くらしいから、君らも一緒に行けば?」と、初老のドイツ人を指差しました。ハイテンションでこちらにやって来たドイツ人のジョンは、不安げに見ている私達に向かって「俺にまかせとけば大丈夫!アッハハ~」と、おおらかに笑って見せたのでした。

次の日。
私達が駅に到着するも、ジョンの姿はありませんでした。



つづく・・・。


Rainbow / Long Live Rock 'N' Roll


 初の続き物記念に押して。