自由人になろう その18

2018年10月。



「あとりえ華」が営業する最後の週末。



僕は、開店前に孝子さんを訪ねました。

きっと、開店後は、閉店を惜しむお客さんがたくさん来そうだし。





何よりも。



《次に住む人は？》とか《次の人もカフェやるの？》とか。

そんな会話が飛び交いそうだし。



そこに、僕が白々しく居るのも、なんか変だしね。





孝子さんから、建物についての、こまごまとした引継ぎを受けて。


その後、

僕は、いつもお店を出る時のように、

普通に挨拶して、孝子さんとお別れしました。





別に、今生の別れって訳でもないし。



何よりも、

まだまだ、すぐに建物が僕のものになる訳でもないからね。





10月21日の日曜日の営業を最後に。

あとりえ華は閉店。





そこから日を空けず、孝子さんは稚内を離れました。





鍵は。

僕が預かりました。





by Ｋｉｒａ

自由人になろう その17

2018年の秋。



土地と建物の売買契約書は、なんとか整いました。



とはいえ。



契約書を交わしたからと言って。

その時点で、僕のものになる訳ではないのです。



この契約書を元に、金融機関からお金を借りて。

そのお金を、売り主さんに入金しなければなりません。



どうか、上手く話が進みますように。

そう願っていた頃でした。





その他にも、いろいろ。

片付けていくことがあります。





でも。

どんな面倒くさい問題も、一つずつ解消していける自信がありました。



何よりも。



一つ解消することにより、経験や知識が増えるし。

自分自身、出来ることが増えていることを実感しています。



面倒なことも、楽しむ心の余裕で。

自分自身の成長も実感できる日々でした。





by　Ｋｉｒａ

自由人になろう その16

2018年秋。



「あとりえ華」閉店のニュースが、地方紙に載りました。



店主の孝子さんが、あらためて公表したのですね。





その9月下旬の孝子さんのブログでも、

カフェの閉店、ギャラリーの閉館のお知らせが書いてありました。





ブログの中には、



孝子さんが、上勇知を離れることと、

孝子さんが離れた後の建物には、新たな住人が来ること。



そして、

新たな住人がカフェやギャラリーを継続するということではないので、

その住人が静かに暮らせるよう、配慮を願う旨、記されていました。





僕が移り住んだ後。

周りからの色んな声に晒されないように、配慮していただいたようです。



ありがとうございます。





僕もそろそろ。

いろんな準備に取りかかる時期が近づいてきました。





by Ｋｉｒａ

自由人になろう その15

2018年4月の末。



僕の会社で、早期退職募集のお知らせが出た訳で。



「昭和の日」の連休後、

会社のマネージャーから別室に呼ばれました。



マネージャーと、人事担当の2名が、僕と対面です。



さっそく、マネージャーから、

あらためて、
募集が出ていることも説明と、僕の意向の確認がありまして。



僕からは、まず、意向を答える前に、質問は2つしました。



一つは、

「これまで、早期退職するということで、ずっとお話ししてきましたが。
　やはり退職の応募はしないと申し上げたら、そちらの準備上、何か迷惑はかかりますか？」



もう一つは、

「仮に僕が早期退職した場合、後任者はちゃんと人事異動で配置されますか？」





この質問に対し、マネージャーからは、

『早期退職については、応募したとしても、実際に退職するまでには応募の取り下げが可能です。
　そもそも今回は、まだ応募自体もされていないので、全く問題はありません。』

『○○さん（←僕）の退職後は、支店内で人のやりくりをするよう本店から言われています。
　どこの部署も人手不足なので、誰か別の社員の配置は難しいです。』

とのこと。





僕としては、

・会社を辞めないまま、住宅購入としてローンを組む考えがあること。

そして、

・実際に金融機関に相談するのは、ゴールデンウィーク明けになるので、
　金融機関から良い返事がもらえれば、当面は会社を辞めずにローンを返済したいこと。



これらを正直に話しました。



つまり、

僕としては、必ずしも融資さえ順調に進めば退職はしないかも、
ということを伝えたわけです。



まぁ、その後、
いろいろ話をしましたが。



とにかく。

会社としては、残ってくれるのは大歓迎。
そういう感じで言っていただいたので。





もうしばらく、仕事、頑張ろうかな。



そう、気持ちを切り替えました。





次は、いよいよ、銀行との話し合いだな。





ｂｙ　Ｋｉｒａ