花追い放浪記

登山や野草観察のブログです
学術研究・調査のカテゴリーはパスワードを入力の上閲覧してください

ナンバンハコベ コウの花図鑑

2021-09-22 | コウの花図鑑

9月に見つけた野草の花(大分県)

 

ナンバンハコベ(矮鶏爪蓮華)

 Silene baccifera (L.) Roth var. japonica (Miq.) H.Ohashi et H.Nakai

 

ナデシコ科 マンテマ属(ナンバンハコベ属)
花期 : 8~9月
生育地 : 丘陵地、山地の林縁、路傍、原野
分布 : 北海道~九州
RDB指定 : 環境省カテゴリ:なし 大分県:なし

 

林縁の藪でナンバンハコベの果実を見つけた
もう完全に花は終わっていると思ったのだが、草に紛れて数輪の花が残っていたのは幸運だった
昔、福岡県の林道で見て以来の再会 長崎県では絶滅危惧Ⅱ類なので見るのは難しいものだ

 

ここの花は萼の筒部がほっそりとした釣鐘型、マンテマ属っぽくない
本来はもっとずんぐりむっくりと丸みのある形をしているはずなのだ

 

細い花弁が折れ曲がり、へんてこな花 花弁の形はミミナグサのようで、先が2裂している

 

よく見ると、花弁の折れ曲がっているところに、付属体がある
調べてみると、1対の鱗片と表現されているが、何の役割があるのかわからない

 

横から見ると、葯を守るように鱗片が盾になっているようにみえるが、葯の保護役?
ひょっとすると、送粉者に葯を押し付ける板バネのような役割なのかも

 

ナンバンハコベは、ややツル性をもつ多年草で、草丈100~150cm、他の植物によりかかって成長する
茎には毛が密生し、葉は柄があり対生、葉身は5~10cm程で両面有毛、卵形~楕円形、先は尖る
茎は、先で多数分枝し、葉腋のシュートに花が発生する
花弁は5枚、先端に向かって広がり、先が2裂、花糸は5本、花柱は3本

 

登山者に人気がある花のようだが、理由が良くわからない