気ままな旅

マイカーでの気ままな旅で、束縛された予定や時間にとらわれない、自由奔放な行動をとる旅の紹介です。

200年の伝統 「熊取だんじり祭り 2009年」

2009-10-16 10:09:18 | 今日の出来事
2009年10月11日(日)今日も朝早くから太鼓や鉦などの囃子が、周辺の山々にこだまして、南大阪の街中に聞こえている。 
    ドンドン ヒャララ ドンヒャララ   ドンドンヒャララ ドンヒャララ   

 昨日も今日の天気も、空は青く晴れ渡り、絶好の祭り日和になっている。
 南大阪にある貝塚市や熊取町、その周辺都市でも、だんじり祭りが開催されている。
 私達もJR熊取駅前周辺に行って、だんじり祭りを見学することにした。

 熊取だんじり祭りは10月10日(土)と11日(日)の二日間に渡って開催される。
 このだんじり祭りは、200年の歴史を持つ由緒ある祭り(神事)で、五穀豊穣を祈願し、豊作に感謝する祭りとして開催されている。
 熊取町にはだんじりを持つ11氏子地区(朝代、和田、大久保、紺屋、五門、野田、七山、小谷、久保、小垣内、大宮)があり、一日目は、町内にある大森神社に宵宮の宮入と称して、毎年十一台の氏子地区からだんじりが曳き出されて曳行されて行く。 
         ソーリャー ソーリャー ソーリャー

 神社に到着しただんじりは、境内中央にある舞台の周囲を三度回って宮入し、神社から神事の飾り物をいただき、だんじり正面に取り付けられる。
 神社境内は大勢の見物客が訪れ、大きな歓声に包まれお祭りムード一色となる。
 全てのだんじりが宮入して勢揃いした後、氏子地区に曳行されて帰って行く。

 二日目は、氏子地区のだんじりが熊取駅周辺に集結してパレードが行われる。
 私達は二日目にパレードが行われる駅前にやって行く。
 駅前には多くの人たちが訪れ、思い想いの場所でだんじりを待っている。
 太鼓や鉦、笛などと共に ソーリャー ソーリャー のかけ声が聞こえ、お祭りムードが漂っている。
 
           
               熊取駅に向かって行くだんじり(地車)パレード

 私達も駅前に陣取り暫くすると、大きなかけ声や、名調子の囃子が耳に入ってくる。
 だんじりが駅方面に向かい、纏(まとい)を持った先頭集団が近づいてくる。
 白装束の祭り服に、黒のハッピや、頭に鉢巻をつけ、先頭にあるまといを回転させている。その度に、まといについた紅い帯状の飾りが、水平になびいて祭りムードを盛り上げている。
 その後ろには、200人~300の人たちに曳行されただんじり(地車)が、大きなかけ声や囃子と共に曳行されてくる。
 
            
 纏(まとい)を舞わしながら高く掲げたり、左右に舞わして紅い帯状の飾りが広がり祭りムードを盛り上げている。

           
 だんじりを曳行するロープの最先端に結ばれた木棒を抱えパレードを引っ張る先頭グループ  

           
         先端にある木棒を抱え、かけ声勇ましくパレードの先頭に立つ青年達。 

           
          どの地区でも多くの子供達が参加、だんじりを曳行している。

           
だんじりの中央部には、囃子係が乗り込むスペースが、大小の太鼓や、鉦、それに笛係りが左右に乗り込む。 
 だんじり前後や左右には、彫り物が施してある。いずれも緻密な彫り物で、だんじりの歴史を物語っている。
 彫り物はだんじりごとに違い、難波戦記、太閤記、忠臣蔵、太平記、源平盛衰記など、勇猛な物語が彫られている。
           
 だんじり内部には大太鼓、小太鼓、鉦を装着、されに笛係りが左右に乗り込む

           
         最も危険といわれる前梃子(マエテコ)、この役割には熟練者なる。

 泉州地域で行われるだんじりは、基本的には全て同じである。
 4つのコマ(木製の車輪)の上に、美しい彫り物を施した台を造り、その上に2段の屋根を乗せて、数十人で曳行する祭りである。
 だんじり祭りの最大の見せ場は、なんと言っても角地をスピードを上げながら、曲がることにある。このことを やりまわし といっている。
 屋根では、大工方が、両手に扇子を持って、飛び跳ね華麗に舞う姿は、大勢の見学者を魅了する。
 ただ、4トンもの重量のあるだんじりを、角地でスピードを上げながら曲がることは容易な事ではない。
 それぞれのだんじりの腕の見せ所であるが、だんじりは大勢の曳行者、屋根にいる大工方、前部でブレーキの役割を果たす左右の前梃子、後ろ側に大きく突き出た棒をロープで結び、そのロープを左右に延ばして舵取りをする後梃子(うしろてこ)に分かれている。
 これらの人たちの連係プレーによって、だんじりの やりまわし は行われる。

           
 だんじり前面部 この部分に2本の棒が挿入される。曲がる方向によって左右のどちらかの棒を地面やコマ(車輪)に当たるまで差込み、片方のコマにブレーキを駆け、カーブを曲がりやすくする。
 狭い路地や角地に電柱や壁などの障害物があると、前梃子が挟まれる恐れがあり、大きな危険を伴う。

           
大勢の観衆が見守るJR熊取駅前に入って来ただんじり、入るとすぐにセレモニーが行われ大歓声が湧いてくる。
       
                 
          大勢の観衆の前を曳行され 熊取駅前をパレードするだんじり 

           
      熊取駅前のセレモニーで花吹雪を上げ、祭りムードを盛り上げるだんじり 大きな歓声が湧く

           
駅前に次から次へとやってくるだんじり、セレモニーで黄色い花吹雪が、上った瞬間には大歓声が駅前広場を包んでいく。 

           
こん度はピンクの花吹雪が、駅前周辺は歓声と熱気がみなぎり、お祭りムードも最高潮に・・・

            
 セレモニーが終わり、出発するとすぐに角地があり、やりまわしが、大工方が華麗なパフォーマンスを見せ、歓声が一層大きく湧いてくる。
 ソーリャー ソーリャ のかけ声と共に、鳴物係りの太鼓や鉦、笛などが駅前に鳴り響き、祭りも一層盛り上がってくる。     
           
 セレモニーが終わり、やりまわしで左右の屋根に飛び移るなどの華麗なパフォーマンスを披露している

           
 両手に扇子を、駅前で大勢の観衆が見守る中 大工方がパフォーマンスを披露して大勢の観衆を魅了していく。

           
 セレモニーや華麗なパフォーマンスを見せただんじりも、駅前から次のコースへ移動していく。関空特急「はるか」も通過していく。

            
駅前では熊取の特産物タオルが、各氏子地区ごとにデザインされ「だんじりタオル」として販売されている。 

           
     熊取駅前でだんじり祭り独特の髪形を尋ねると、撮影に気軽に応じてくれた女の子たち。 

           
 祭り独特のヘアースタイルの撮影にも気軽に応じてくれ、ポーズを作ってくれた愛らしい女の子達 

           
 祭りの中で偶然見かけたハート模様の少女の髪形、思わずカメラを向け撮影させてもらった。

           
撮影場所を移動していると犬もだんじりのハッピを着ているのにはびっくり、思わず撮影させてもらった、犬も祭りムードを盛り上げている。    

           
 休むことなく演奏を続ける囃子係の青年、こぶしを上げ大きな歓声を上げ祭りムードを一層盛り上げる青年達。

           
          演奏の合間に満面の笑顔で仲間に合図を送る囃子係の青年     

           
         駅前から少し離れた角地でのやりまわし、前梃子と後梃子の呼吸もばっちり。

           
 ソーリャーのかけ声のもと、やりまわしのカーブにさしかかり、左右の前梃子の動きが違ってくる。左側の前梃子は、棒を突っ込み左コマにブレーキ、だんじりを回りやすくしている。右の前梃子は、カーブに振り回され大股の足運びで進んで行く。後梃子はカーブの外側に引っ張ってカーブを曲がって行く。
屋根では大工方が華麗なパフォーマンスを見せている。

           
 各地区のだんじりは全て熊取駅前に進んで行く、そのために待機時間が生じる。出番時間が来るとご覧のような大きな歓声を上げ、駅前に向かって行く。 

           
  駅前に向かう最初の角地でのやりまわし、そのさいの大工方のパフォーマンス、やはりだんじりの花は、やりまわし時の大工方の華麗な舞にあるようだ。          
 今年も200年の伝統ある熊取だんじり祭りが開催され、各地区や駅前は熱気と興奮に包まれている。
 やはり日本人は祭りが大好きな国民である。
 若い人に祭りのことを聞いてみると、祭りは大好きです。祭りのない人生なんて考えられないとの言葉が帰ってくる。
 現在のような百年に一度といわれる不況の時代や、暗い事件の多い昨今などの状況から考えると、私は祭りが、老若男女の心をひとつにし、若い爆発的なエネルギーを引き出し、かけ声を出してムードを盛り上げていく、こうしたことが地域活性化を図っていく上で大切であると、祭りから学ばしてもらっているように思えてならなかった。         



              (掲載写真希望の方 agarics-kwze@maia.eonet.ne.jp まで)
       

             


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