「ガラパゴス化」する慰安婦論争 ―― なぜに日本の議論は受入れられないか

2013.06.07 Fri
「ガラパゴス化」する慰安婦論争 ―― なぜに日本の議論は受入れられないか
木村幹 / 比較政治学


右翼も左翼も、いわゆる慰安婦問題が現代的価値観から判断された（１）グローバルな（２）女性の人権問題である、ということを見逃している。

　一部の右翼は（２）の部分がまだ飲み込めない。
　一部の左翼は（１）の部分を見てみないふりをしている。

　左翼がしっかりしていれば、少なくともガラパゴス化しなかった。


　アメリカの場合は、実際には激しい差別していていも、しらじらしく議会で、奴隷制度を反省する声明とか、日系人に謝罪する、とか、発表して、実際はどうであれ、自分たちの理想とか原則、常に確認明示しているし、機能していなくても、反差別法があるが、そいういったジェスチャー、そいうったPC、そういった建前の使い方が、日本の政治家は未熟なのではないか？　それは、日本のジャーナリズムがそのとき、そのときの時代の人物たたきに終始して、現実にはその裏の社会問題をおろそかにしてきたことと密接に関係もしよう。