東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

旧川越街道~板橋、練馬、和光~その二十四(白子〈六〉)

2014-09-11 18:04:03 | 東京以外の町
旧川越街道、再び街道から少し逸れていく。この辺りは、旧道と昭和の初期に拓かれた現在の県道、そして国道254号線と三本の道が絡み合うところが面白いと書いたのだが、その中で一番西側を通っているのが国道254号線である。この少し先が、笹目通りとの和光陸橋交差点という辺りである。ここから国道254号線を渡って、向こう側に進んでみる。白子川の谷の埼玉側をもう少し見てみようというわけだ。


ちょっと入って行くと、マンションの隣に掘り込んだプールのような施設。注意書きの立て看板を見ると、調整池とのこと。マンション居住者は管理人の許可を得れば、中で遊ぶこともできると書かれていた。


奥へと進んでいくと、「天王様の坂」という銘板があった。調べてみると、古くからの道筋で、坂下を牛蒡といい、坂の途中に八雲神社がある事からその名が付いたという。


その八雲神社の入口。今は白子一丁目、二丁目という町名が振られているあたり。それでも坂下にある和光市役所の出張所には牛蒡出張所という名が付けられている。昭和22年に撮影された空中写真を見ると、一帯は畑の広がる農村地帯であったことが分かる。牛蒡の良く取れたところだったのだろうか?


この白子川の谷は深いと何度か書いているが、それを実感させるような階段が続く。振り返ると溜息が出るような…。


ようやく登り切ると、境内が見えてきた。ここは八雲神社と併せて、牛蒡八雲台憩いの森という広場にもなっている。


明治十二年の銘のある水盤。


小さな社殿だが、良い雰囲気のある神社。八雲神社の祭神牛頭天王から、天王様の坂というわけである。成増側の新田坂下に八坂神社があり、その祭神も勿論同じ神様。そう遠いところではないだけに、なにか関係があるのだろうか?


八雲社の扁額。


周辺は宅地化が終わっているところなのだが、この中だけはかつての農村時代の面影を感じられるところになっている。


境内は、牛蒡八雲憩いの森という広場になっており、奥の側にも下へ降りる道筋がある。


社殿の横を抜けて細い通路を出てくる。こんな小さな入口。


出て来たところは、こんな感じのごく普通の住宅街になっている。


住宅街を進んでいき奥に入って行くと、白子川に向かって下りていく階段があった。これも急な階段で長い。この谷の深さがよく分かる。


階段を下っていくと、ようやく眺望が開けてくる。白子川が中央を左右に横切っており、その向こうが練馬側の斜面で上っていく。この谷のスケールが感じられる場所だ。

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