HIMAGINE電影房

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『龍虎門』、ついに鑑賞!

2006年11月19日 | 中華圏映画
 香港マンガ界の重鎮・黄玉朗のクンフー大河コミック『龍虎門』がドニー・イェン武術指導で映画化されると聞いてもう随分たったが、この間ようやく実物を鑑賞する事が出来た。

 いやぁ~、凄ぇわコリャ。

 ここまでマンガを移し変えたような色彩や映像だと、怒るどころかかえって清々しい。何事も中途半端は良くないからね。
 内容がクンフー・アクションものということで“反ワイヤーアクション派”からは「またか…」と嘆きの声が聞こえてきそうなのだが、この映画では私はそう悪いとは思わなかった。だって原作がマンガだもん。明らかに自然の摂理に反する動きをキャラクターたちがやってナンボの世界。それを視覚的に表現するためにはワイヤー?OK、CG?OKなのである。

 個人的には『龍虎門』に改題される前の『小流氓』の愛読者で(99号目から『龍虎門』に改題)、あの何ともいえない猥雑した70年代初頭当時の香港の雰囲気をうまく出している味のある黄玉朗の絵が好きだ。今の『龍虎門』は絵がキレイすぎる!それが悪いわけではないのだが、あの頃のマンガが持っていたB級テイストが失われて何だか淋しい気がする(高級になりすぎた日本のマンガにも言えるのだが)。

 ただ、この映画には問題が一つ。マンガでは主役のはずの王小虎(ニコラス・ツェー)と石黒龍(ショーン・ユー)があまり大暴れせず、ドニー演じる王小龍が大活躍していたって事だ。映画全体を見渡しても美味しいところは全~部ドニーがかっさらっているのだ(あと、ショーン・ユーも少し)。これでは主役の片翼を担っているニコツェーの立場が無いんじゃないの?スケジュールの問題か?
 
この映画大ヒットにより、パート2が製作される事になったそうだが、次回はニコツェーの大活躍を期待するぜ!
 ホントいいとこ無かったもんなぁ、彼。