京都国立近代美術館で三島喜美代の陶の作品拝見。これが焼き物って驚きます。https://www.momak.go.jp/Japanese/collectionGalleryArchive/2020/collectionGallery2020No04.html
館のHPから「1932年に大阪に生まれた三島喜美代は、1970年代初頭まで絵画に取り組み、主にコラージュによる平面作品で注目を集めました。平面作品では1965年シェル美術賞展佳作賞を受賞。その後、 70年代初頭より陶による作品制作を始めます。陶の作品では、 1971年日本陶芸展前衛部門入選を皮切りに、数々の公募展での入選・受賞、国内外での展覧会に招待出品されるなど、今日に至るまで精力的に活動を続けてきました。
三島の陶の作品は、新聞や雑誌の紙面、商標の印刷された段ボール箱などの活字をシルクスクリーンで転写したものが主体となります。三島は、陶器は割れるという性質を持つことから、不安感や危機感、危うさを表すのに適した媒体だと位置づけます。当初、三島は、情報に埋没する危機感を表現することを試みていました。しかし、大量のビラや新聞、雑誌はすぐに廃棄されてゴミとなるように、情報からゴミへと制作上の問題意識を転換させたことで、捨てられたゴミを手間とお金をかけて陶器で作るという現在の三島の創作スタイルが確立しました。そこでは、かつてとは比較できない今日の社会特有の大量の情報とゴミの関係が、ユーモアをもって示されるとともに、過剰な情報に脅かされて生きる現代人の心理が表象されています。
当館ではこれまでに三島の転写による初期の陶作品《パッケージ 78》と3点の絵画を所蔵してきましたが、2019年度に三島の陶による近作を収蔵したことで、三島の創作の軌跡をたどることが可能となりました。そこで今回、近年ますます国際的な評価が高まっている三島喜美代の作品世界をご紹介いたします。 」
三島の陶の作品は、新聞や雑誌の紙面、商標の印刷された段ボール箱などの活字をシルクスクリーンで転写したものが主体となります。三島は、陶器は割れるという性質を持つことから、不安感や危機感、危うさを表すのに適した媒体だと位置づけます。当初、三島は、情報に埋没する危機感を表現することを試みていました。しかし、大量のビラや新聞、雑誌はすぐに廃棄されてゴミとなるように、情報からゴミへと制作上の問題意識を転換させたことで、捨てられたゴミを手間とお金をかけて陶器で作るという現在の三島の創作スタイルが確立しました。そこでは、かつてとは比較できない今日の社会特有の大量の情報とゴミの関係が、ユーモアをもって示されるとともに、過剰な情報に脅かされて生きる現代人の心理が表象されています。
当館ではこれまでに三島の転写による初期の陶作品《パッケージ 78》と3点の絵画を所蔵してきましたが、2019年度に三島の陶による近作を収蔵したことで、三島の創作の軌跡をたどることが可能となりました。そこで今回、近年ますます国際的な評価が高まっている三島喜美代の作品世界をご紹介いたします。 」