ボー研隊 KAZOO号が行く

ボート釣りを中心に、日々の話題に接して行きます。

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2024年03月30日 | 釣行記
アーカイブ Boatclub 良き時代のボート釣り
今では出船可能か不明です

東西リレー釣行記も2巡目を迎え、この間免許不要艇の出現があったりで、ミニボート釣りも益々盛んになって来たように思われます。10年前を思い起こせば僅か1.7mのリトルボートに1.9馬力の空冷エンジンでバタバタと騒音を出しながら関西一円を走り回った懐かしい思い出があります。当時と比べれば、ボート釣りのハード面ではかなり進歩しましたが、ソフトの面と言うか出船場所を含む環境面は昔と相変わらずで、大手を振って海に出られる場所には限りがあります。海に囲まれた日本でヨット競技や、ボートの振興が遅れているのも、海岸は護岸でガチガチに囲まわれてしまって、港と言えば漁港しか無い現実にあろうかと思います。それではと釣り人の知恵でヒッチクレーンなる、車でボートを吊って岸壁から降ろすアイテムも考えられましたが、この使用を巡っても場所によっては文句を付けられる所もあり注意が必要です。







 私のボートも数年間使ったハンデイGPSの精度が気になり出し、GPS魚探に買い替えました。数年前の製品と比べると10万円台の値段の商品でも処理能力が早くなっているので、プロッタで軌跡を追いながらの走りもストレス無く表示されます。魚探と平行して表示させれば、これはもう海のカーナビと言った所ですね。早速試し釣りがしたくなり、5月にホームグランドの浜坂に行って来ました。日本海の水温はこの時はまだ低く冷凍キビナゴの餌に、ソイやガシラが食い付いて来ます。70mの水深を魚探で探りながらアンカーを入れました。仕掛は天秤ズボで、撒き餌カゴから10m位ハリスを取り、餌はオキアミです。スーと仕掛を放り込み底から10m位上げた所で竿を振り撒き餌カゴから餌を捲きます。此を数回繰り返せば魚が寄ってきます。グーと竿がお辞儀をした所で合わせをし、電動リールを巻き上げます。初めに釣れたのは30cmの鯛でした。撒き餌が効き出せば次はハマチが釣れ青物も寄ってきました。次に竿先がゴンと突っ込み、軟調の竿が満月になりました。モゾモゾとした引きで鯛でもなく、何か重たい重量感でリールを巻き上げます。ソロソロと道糸を手繰ると、真っ赤なチカメキントキで40cmありました。この魚は白身で美味しく、私はぶつ切りを唐揚げにして中華風あんかけで食べるのが好きです。



新しい魚探の操作にも慣れ、釣り場を後にしました。次週、短艇団仲間の平尾さんから、越前で鯛が釣れだしたの情報を頂き数人で向かいました。昨年は60cmの鯛を釣った実績があり、今年は70cmを釣るのが目標です。ハリスも5号から7号に付け替え、大物に備えます。朝5時に港に集結し白々した空の下、早朝の漁船が出るのを待って沖に向かいました。岸から1kmのポイントにそれぞれお気に入りの場所にアンカーを入れます。私もオキアミを少しパラパラと撒いて流れを確認後アンカーを放り込みました。日本海はダラダラと東に流れるはずですが、地形や風の影響で今日は沖に向かって流れています。完全フカセは撒き餌が肝心で、仕掛の用意をする前からパラパラと絶えないように撒き餌を開始します。30分ほどすると小漁のナブラが出来てルアーを放り込みましたが、これは空振りに終わりました。水深40mで100m位出すのが限界と感じながら、電動リールを捲くと今まで餌が付いていたのが無くなっており、待望の魚が寄ってきたようです。撒き餌を続けると、シャーとリールから糸が出て行きました。ちょっと力強さは感じられませんでしたが竿を立てると魚が付いています。電動で巻き上げると30cmの鯛でした。次にまた80mラインでヒットし次も30cmの鯛でした。前回も終了間際に大きいのが来たので、段々サイズアップする事を祈り撒き餌を続けます。しかし思ったより潮が流れ無くなりオキアミが真下に沈み出しました。廻りの仲間は天秤ズボ仕掛に代え鯛を釣っている様子です。私は此処が我慢と流れが変わるのを待ちました。日が上がった頃から風がやや南に替わって船首が南を向き良い感じになりました。潮の流れも出だし、正直な物でリールからシャーと久しぶりに糸が出て行きました。今度はちょっとファイトを見せます。グングンと心地よい鯛の引きで40cmにサイズアップしました。塩焼きからお刺身サイズが釣れあと一発が欲しいと思っていた所、シャーと今までに無いスピードで糸が出て行きました。竿を立てましたが、青物でも無い何か物凄い重量感で竿が伸されます。ドラッグを緩め魚が此方を向くのを待ちました。リールをガリガリと10m位巻いたかと思っていたら反対に糸は出て行くばかりです。これではまずいと思いドラグを少し強くし強引に巻き上げました。ハリスも7号に太くしたし、磯竿の弾力で何とか魚が此方を向きました。この間90mの距離を8kg近い魚を手繰り寄せるのには苦労しました。時々磯竿が海面に突き刺さりながら巻き上げるスリルは、何とか針が外れないようにと祈るばかりです。電動リールからピコピコとアラームが鳴りあと10m予告音がしました。片手にタモ網を用意し取り込みの用意をします。手動でグルグルとリールを巻けば、ガバッと巨体を見せたのは雄の鯛でした。ウワーと思いながら、これタモ網に入るのかと心配です。45cm径のタモ網で掬うのですが、入っては出て行きしてなかなか掬えません。頭から強引にボートに寄せタモでボートの中に放り込むと言った感覚です。



狭いボートが又パニック状態で、ばたばた大暴れする鯛をナイフで締め込みました。生きている内にメジャーで計ると85cmありました。針は幸いにも口に掛かっており、物凄い歯なので飲み込まれていたら、ハリスはひとたまりも無いと思いました。65cmのクーラーに無理矢理折り曲げ蓋をしました。今度はお連れの雌をキャッチしようと仕掛を放り込みます。撒き餌もバンバン撒きましたが今度は餌取りばかりで本命が掛かってくれません。糸を更に出し限界かと思われた130mでシャーと糸が出て行きました。本命が掛かったと、うきうきしながら竿を起こしリールを巻きますが重量感が有りません。上がって来たのは30cmのアコウでした。どうやら仕掛が底をはい出したようなので、最大でも100m位で糸の出を止める必要がありそうです。その後何回も繰り返しましたが鯛の群れは散った見たいです。餌取りばかりでアタリが遠のきました。帰ってから気になる鯛の味ですが、やっぱり大味でフライにしたのが一番美味しかったです。また白子はホイル焼きや吸い物にタップリあり、これのほうは釣り人しか味わえない絶品でした。



 7月に入ると友人から、今年は暑いので明石で蛸が良く釣れているので来ないかと誘いがありました。この時はプレジャーボートに便乗させて貰い、ポイントや仕掛のテンヤの色を教えてもらい、10リッタークーラ一杯釣って帰りました。ポイントはミニボートでも十分釣れる距離で、次回はマイボートでの出船としました。明石港から西の東二見港までは唯一自然の砂浜が残っている場所です。砂浜用タイヤをスーパショットに付け、軽量化の為4馬力エンジンにし、仕掛もテンヤだけなので楽珍で出船出来ました。ポイントは江井ヶ島沖3kmです。テンヤを放り込み糸を張れば、ゴトゴトしたゴロタ石の海底が伺われます。暫くボートを流しているとグッと重たい感覚が伝わってき蛸が乗ったようです。疑似餌で釣っているので、もたもたしているとバレルのでクッとアタリを入れ針に掛けます。取り込みは同じスピードで糸を手繰り、ボートに吸い付かれないように一気に引き抜きます。





早朝は緑と黄色のテンヤ。日が昇れば白とオレンジ色のテンヤによく乗りました。今年はブランド物の明石蛸が豊漁のようで、ミニボートでも10パイ釣れました。1kg越えも数まじり、蛸刺し、天ぷら、蛸焼きに堪能しました。此から秋から冬に向かって脂の乗った青物を完全フカセで狙おうと計画中です。