里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

輪通しとしめ縄を作る

2020年12月30日 | 暮らし

年越しに向けて、輪通しとしめ縄を作りました。
昔は、年越しの様々な準備は、すべてを大晦日にやるのが習わしでした。
父健在の頃には朝早くから手分けしてやっていました。それでも遅くまでかかったものでした。その父も亡くなって25年。
物理的に困難となり、簡素化したものもありますし、事前に済ませておくようにもなりました。
輪通しとしめ縄の準備もそうです。
まずは輪通しづくり。


3本の藁を1回継ぎ足して綯い、輪を作ります。


輪に挟み込むのは、五葉松、昆布と干し柿の3種。


これは我が家独自のもので、父の作っていたものの見よう見まねです。
五葉松は御用待つ、昆布は喜こぶ、これは分りますが干し柿は分りません。多分、豊作祈願にこの時期挟みやすい生産物だったからではないかと想像します。
昆布は買ったものですが、五葉松は庭にあるもの、干し柿は挟み込みやすいよう硬めのものを選びます。
下げる紙を切ります。


これで出来あがり。


同じものを6つつくります。


輪通しは、しめ縄を簡素化したものとされます。今、近隣で作っている方は見受けません。
次に、鎮守の神社の鳥居に付けるしめ縄づくり。
数年前まで、すべて自前で作っていましたが、今は縄は購入しています。
これは祭典時の縄を購入することになり、それに合わせたものです。楽になりました。
祭事ごとに付け替える安い細縄ながら、左より縄の祭典用手作り風というもの。
下げる紙は紙垂(しで)と呼ばれるそうで、5枚作ります。
普通のA4版用紙を半分に切って使います。
以前は障子紙を使っていましたが、ご祈祷にお出でいただく宮司がA4版用紙を使っていると聞き、同様にするようになりました。
これを二つ折りにします。


このように切ります。切り込みの深さで長さが変わります。


これを織り込みます。


これで出来上り。


5枚作って縄に挟みます。


これは大晦日に神社の鳥居に取り付けます。


小さな講中で専任の宮司がいないため、これも世話人の役割です。