里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

干し柿づくり'20~順調に乾燥(玉回しと揉み)

2020年12月03日 | 干し柿づくり

干し柿は、皮を剥いて干し始めてからほぼ2週間となります。
順調に乾燥しています。


柿剥き、干し始めの直後に、気温の高い日が続き心配しました。
今年の柿は大玉が多く、気温が高いと乾燥しにくくカビが出る可能性があるからです。
以外にも問題なく乾燥が進みました。雨が全く降らず、適度の風が吹き空気の乾燥した日が続いたからだと思います。


ここまでくれば、まずは一安心と言ったところ。しかし、昨年のような小玉の柿より大玉の柿は乾燥に時間がかかります。
吊し始めた直後、乾きやすいように大玉の横吊りを少し増やしました。


ここまでの管理としては玉回りと揉みです。専ら助っ人がやってくれました。
玉回しは数回。
干している柿を少し回転させてやるのが玉回し。
縦吊りの場合、縄に当たっている部分が食い込み、深い跡が付き均一に乾燥しません。


特に今年の柿は大玉で重みがあるため回数を多くしています。


横吊りの場合は柿が縄に当たらないため玉回しの必要がありません。
現在、プロ生産者の大半はこの方式です。


次いで揉みの作業。この辺りでは芯切りと言っています。
蜂屋柿には種が数個入っているため、種の周辺が太い芯のようになり柔らかくなりにくいのです。
それで、このように干し柿を指の腹で押して揉みます。
固かった芯が切れて柔らかくなります。


現在、当地方の干し柿生産者の方々は、玉回しや芯切りといったことはやられないと聞きます。横吊りにして乾燥させ、できるだけ柿には刺激を与えずに管理するようです。
干し柿は玉回しや揉みで刺激を与えると、乾燥が進むに従って表面に白粉が吹いてきます。当地方では大半が「あんぽ柿」として出荷するため、白粉を吹かせないようにしているのでしょう。
我が家では、「あんぽ柿」から白粉を吹かせた「ころ柿」まで長期間楽しむので、白粉を吹かせます。
乾燥が進み、きれいな飴色になってきました。


すでに渋みは抜け十分に甘くなっています。
ですから、トロトロの干し柿でいい方はこれでも食べられます。
しかし、いわば熟し柿の状態ですから、これで干し柿とは言えません。
干し柿らしい旨味が必要です。