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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

横山大観を観て野草園へ

2021年06月05日 | 小旅

一昨日、宮城県美術館で開催されている特別展「足立美術館展」を観てきました。
会期は4月24日から6月6日まで。






最後の土、日は混雑する可能性が高く避けたかったので、何とか間に合いました。
それでも、コロナ対策のソーシャルディスタンスとやらで、会場に入るまでは結構並んでいました。


中に入れば、自由に観れるのが不思議。
足立美術館については、今や日本で最も有名な美術館と言っても過言ではないので小生がとやかく言う必要もありません。
これは置かれていたパンフレット。



珠玉の作品66点が展示されています。


最も多いのがメインの横山大観13点、次いで竹内栖鳳7点。
そのほか、下村観山、菱田春草、川合玉堂、鏑木清方、川端龍子、小林古径、安田靫彦、前田青邨、上村松園等々。
日本画に興味のない方でも名前くらいは聞いたことのありそうな大家の名品が豪華に並んでいます。
もちろん撮影は禁止ですが、買い求めた絵はがきくらいならいいでしょう。
これが今特別展のシンボル的な横山大観の「雨霽る」。
雨は(れ)る と読みます。


雨が上がって煙霧の中に垣間見える富士が墨画で描かれています。
大観というと、豪快な筆致で富士を描くイメージを勝手に持っていましたが、実物は非常に繊細な筆使いで驚きました。
押すな押すなの人出ではなかったので、ゆっくりと時間をかけて鑑賞できました。
強く印象に残ったのは川端龍子(かわばたりゅうし)の「水煙」という墨画淡彩の作品です。
足立美術館には一度は行ってみたいと思っていましたが、このコロナ禍では当分無理でしょう。

美術館を後にし、時間に余裕があったので仙台市野草園へ。


この時期に訪れた記憶はありません。
丁度端境期だったらしく花は少ないように思いました。


まとまって咲いていたのはこのアヤメくらい。

キリガミネヒオウギアヤメ。


カキツバタは見頃という情報でしたが。


葦やキショウブに駆逐されたか。


普通のアヤメは少ない上にほぼ終り。


ベニバナヤマシャクヤク。


ヒメサユリがポツポツ。


ニッコウキスゲは方々で見られました。


ノイバラは満開。


この野バラの名前は何だったか。


アジサイはまだ大分先のよう。


その中、遠目でよく分らなかったのですが、この花は何か。


ヤマボウシはほぼ満開。


ミヤマヨメナ。

我が家にも沢山あるシラン。

シャガの残り花。

ゆっくりと散策を楽しみました。





壮観!50万本のツツジ大群生

2021年05月26日 | 小旅

壮観、見事としか言いようのないツツジの大群生。
宮城県気仙沼市の徳仙丈山(とくせんじょうさん)を訪ねました。
当地は日本最大級とも言われる知る人ぞ知るツツジの大群生地。
この度、初めて訪れます。
これまでぜひ一度は見てみたいと思っていましたが、実現できていませんでした。
ツツジの開花のタイミングと自分の都合、天候もマッチングしないと難しい。
今年の我が家のヤマツツジが殊の外良かったことから今年こそと考えたのでした。
我が家のヤマツツジのピークからは約2週間、今年の当地の開花情報からは先週末が見頃との予想です。
ギリギリのタイミングでの実行となりました。
スタートが遅かったことから、途中一度の休憩だけで真っ直ぐ登山口に直行。


直ちに大株のヤマツツジの歓迎を受けます。


かなり散っていました。やはり遅かったか。


徳仙丈山の標高は711m。
登山道と言うより遊歩道に近い。
足の調子が良くない小生でも鑑賞を楽しみ休憩しながら2時間くらいでゆっくりと往復できます。
歩き始めて間もなく、散り始めたとは言え十分鑑賞に堪えうるヤマツツジに一安心。


自生するヤマツツジ、レンゲツツジは50haに及び、その数50万本と言われます。

レンゲツツジは登山口付近でもほぼ満開。


登山口からツツジが一帯に広がっています。
登り初めて20分くらいで第1展望台。
このあたりがつつじが原と言われています。


散り始めていますが、すぐ側のヤマツツジはほぼ満開。


展望台からの眺め。
圧倒的なツツジ群に驚かされます。


正に聞きしに勝る。
気仙沼湾の青い海とのコントラストも見事。


ピークは数日前だったと思われます。その頃ならさらに素晴らしかったことでしょう。
冴え冴えとした赤からは少しくすんだ印象です。
しかし、それでも見事。
これほどのツツジ群を見るのは初めてです。
そして第2展望台へ。



こちらからも気仙沼湾が望めます。


方向を変えると間近に岩手県側の室根山。


ほどなく鎮座するのが、「つつじの王者」。
最大級の大株と言うことでしょうか。


ここから「つつじ街道」。


古木群生地とあります。


ここから少々の難所、「十二曲がり登山道」。


この辺りはまだ蕾のツツジも多い。


山頂付近。


山頂。


太平洋が一望。
反対の本吉側の登山道が見えます。


復りは少しルートを変えて。


下りも楽しめます。




我が家のツツジもそうですが、自生のツツジであっても個体差は結構あるようです。
右の株はほぼ終了といった感じですが、左の株はまだ盛りと言ってもいい。


鮮やかな紅。


しっかりと目に焼き付けて下山しました。

気仙沼市の南、南三陸町の田束山(たつがねさん)にもツツジの大群生地があります。
以前はむしろこちらの方が知られていたかもしれません。
頂上近くまで車で行けるので、しばらく前に訪れています。規模では徳仙丈山が大きいようです。
ツツジの大群生を堪能した後、気仙沼市街地へ。
魚市場側の「海の市」。




遅くなった昼食をここで。
まぐろ丼を堪能。


港を散策。
多くの漁船が停泊していました。


完成して間もない、気仙沼湾横断橋。
三陸自動車道が繋がりました。
この橋を渡って帰路へ。眺望が素晴らしい。


帰路、リニュアールしグランドオープンして間もない道の駅「大谷海岸」へ。
昔のイメージが一変していました。





すぐ向いが大谷海水浴場。
整備が進められていました。


我が家から当地へは県内では最も遠方。
岩手県境且つ低山とは言え山登り。
かつては高速網からも外れ、日帰りでは無理としたものでした。
それが、今や三陸自動車道が一気通貫、隔世の感があります。
充実した一日となりました。


みちのく杜の湖畔公園でシャクナゲを愛でる

2021年04月24日 | 小旅

前日の「国営みちのく杜の湖畔公園」の続きです。
今回訪ねた主目的はシャクナゲ。
園内にはシャクナゲの広いブロックがあって、多数植栽されています。
春は大概桜の季節に訪れることが多く、シャクナゲはまだ咲き始めの頃です。
シャクナゲも種類により早晩があり、全てのものにタイミングを合わせることは難しい。
晩いものにタイミングを合わせると早いものは終わってしまいます。
4月下旬、桜が終わった頃ならいいタイミングではないかと推測し、訪れました。
入り口にあった西洋シャクナゲ。紫1号の表示がありました。


若干寂しい咲きぶりで、少し早かったかと思いましたが、進むに従って花が多くなりました。



残念なのは表示が不十分なこと。
このようにしっかりした表示があったものもありましたが。




これはもう判読できなくなっていますし、多くは不表示です。


西洋シャクナゲが多いものの、和シャクナゲも改良種を含めかなりの数があります。
このように明らかに洋シャクと分るものもあります。


生け垣風に植栽しているところもあります。




雰囲気からすると和シャクの改良種か。



珍しい花弁のシャクナゲもあります。


見事な株です。

色合いが実に綺麗。


花は和シャクの感じながら葉は洋シャクっぽい。やはり表示が欲しいと思ってしまう。










微妙な色合いのシャクナゲです。

アイボリー色か。いい色です。




これは和シャクと思われます。


アズマシャクナゲを思わせる繊細な花弁です。


これも見事。

微妙な色合いが素晴らしい。


こちらも同系統のように見えますが。


花弁の形が違うようです。

白系のシャクナゲも多く楽しめます。




純白のシャクナゲ。


この純白の花は非常に印象に残りました。

これは「ふるさと村」にあったシャクナゲ。
花数が凄く、葉はごく少なく小さい。このようなシャクナゲは初めて見ました。


和シャクは弱く洋シャクは丈夫とよく言われますが、そう単純なものでもなさそうです。
管理の苦労がしのばれました。
十分堪能できましたが、タイミングとしてはもう少し遅い方がベストなのかもしれません。


みちのく杜の湖畔公園で春の花を楽しむ

2021年04月23日 | 小旅

宮城県川崎町の国営みちのく杜の湖畔公園を訪ねました。


近年、春に毎年のように訪れています。今回は少々慌ただしい午後の半日コース。
当園は平成元年に一部を開園、年々整備を進め平成26年に全てが開園。
600数十haに及ぶ広大な敷地面積です。
4つのゾーンからなり、通常一般の人が多く訪れるのがこの「文化と水のゾーン」。
ここの敷地面積だけで約90ha。
コロナ禍ですが、園内で人が10メートル以内に近づくようなことは滅多にありません。
天候に恵まれ蔵王連峰がよく遠望できました。


当園を繰り返し訪れるのは、多くの情報が得られ、画の題材にも事欠かないからです。
それに入園料がシルバー210円と格安、駐車料も310円。開園当初はずっと高かったと記憶しています。
当地は標高が高いので、例年ならこの時期にも桜の花見が楽しめますが、今年は終わりました。
ただし、今回の主目的は桜ではありません。
ボリュームが多いので2回に分け、そちらは明日にします。
このように桜のメイン「ソメイヨシノ」は完全に葉桜になっています。


しかし、当園は桜の種類も豊富で、何種かまだ満開のものがあります。
表記があまりされていないのが残念。
花や葉の色などはっきりと違うのが何種か確認できます。










これは八重桜。


枝垂れ桜。


芝桜はかなり傷んでいる場所もありますが、これは見事。


ハナカイドウは満開。


木瓜。


白の木瓜は珍しい。


古民家を移築した「ふるさと村」のユキヤナギも見頃。


ヤマブキ。


一面の菜の花畑。ここは秋にはコキアが彩ります。


クリスマスローズは間もなく終わり。


この時期、メインに植栽されているのがチューリップ。
パンジーとの混植で、彩りも豊か。
こちらは丁寧に表記されています。
ほとんどが満開で20種以上あり、非常に見事です。


































春の花を大いに楽しみました。

「水芭蕉の森」で大群生を楽しむ

2021年04月09日 | 小旅

「水芭蕉の森」で水芭蕉の大群生を楽しんできました。
場所は当県の南蔵王山麓に位置する白石市三住地区。
一昨日、種播き準備の合間を縫っての忙中閑ありです。午後の半日コース。
当地には何度か足を運んでいます。今回は数年ぶり。


入り口からアカマツやミズナラなどの林を抜け、クマザサに覆われた木道を進みます。


間もなく白い水芭蕉が見えてきます。


次第に数が増加します。

ほぼ満開。



見事な群生が現れます。


その数は約5万株と言われているようです。



正に見頃。
例年より10日くらい早いのではないでしょうか。


木道が整備され、一周しながら気楽に楽しめます。
ここの水芭蕉はハンノキの中に群生しているのが特徴。


以前よりさらに増えている印象です。


平日午後のせいか、コロナ禍中のためか、見かけたのは僅か数人だけでした。
十分に堪能しました。
当地は6、7月になるとサラサドウダンの群生も楽しめます。

そして、ここに至る道路側には沢山のカタクリを見ることができます。


水芭蕉を見に来ると、同時にカタクリも楽しめます。


山全体が大きな群生になっているようです。


ここのカタクリの特徴はあまり密になっていないこととやや小振りなこと。


クマザサや立木の中にあるためあまり目立ちません。
それがいいところです。



ここから少し南下し、七ヶ宿公園、七ヶ宿ダムを経由。


ダムのすぐ下流、「小原の材木岩」に寄ってみました。
ここも何度か訪れています。

平場はすでにソメイヨシノが満開を過ぎていますが、ここは標高が高いので見頃ではないかと思った次第。


予想通り満開直前。
例年より10日くらい早まっているようです。


「材木岩」は国の天然記念物。


柱状節理の造形美と桜のコラボレーション。



側には古民家を移築した検断屋敷木村家住宅があります。


こちらは若干遅い時間だったこともあり、貸し切り状態でした。
急ぎ足ながらもタイミングは抜群でした。