中国現代小説だった。
いま、小説は物語を楽しむというより、無知蒙昧の自分が、情報を仕込むために読まれているらしい。
最後のシーンは平戸だった。
司馬遼太郎<韃靼疾風録>は平戸から始まる。
その続編を読んでいる錯覚をしてしまった。
中国古代書によると読書とは縦糸と横糸で織っていく行為。
秘密結社・洪門<ホンメイ>は、あのフリーメーソンよりも10倍規模だと思った。
物語はアメリカ軍がベトナムから撤退し、北ベトナムによる南ベトナムの統合により
膨大な難民が流民となって海洋に逃避行した。
その華僑たる難民を
秘密結社 洪門(ホンメン)が救い出す物語。
1977年11月、おれは職場の友と茅ヶ崎の海岸から海をみていた。
まんがを描いていた友は、海の向こうにベトナム難民がみえると語った。
台湾独立の柱は、平戸で生まれた男だった。
無知蒙昧の崩壊したおれは今後10年間をかけて、大東亜をまさぐっていくわけだが
そこにおける主題は
<日本、および、日本人>とは何か、ではない。
倭人とは何か、である。
倭人降臨。
日本の秘密結社は、日本帝国軍の参謀本部にあったと思っている。
秘密結社とは国際社会のなかに、もうひとつの国際社会をつくり、国家のなかにもうひとつの国家をつくる。
統帥権の参謀本部とは超法規なるゆえに、議会を無視できた。
あの瀬島龍三がいた大本営参謀本部こそ、統帥権の秘密結社だった。
統帥権の秘密結社は敗戦後も生き延びた。
その結実が安倍晋三による特定秘密法成立であった。
東大新人会を基軸にした近衛文麿による大政翼賛会構築は、秘密結社参謀本部と連動していた。
昭和革新官僚とは近衛文麿によって誕生していった。
日本の秘密結社たる日本帝国軍の参謀本部を継承したのが
現在の東京地検特捜部であり最高裁判所事務総局。