講談社おはなしサイエンスシリーズの「遺伝子工学」。
森川成美さまが、わかりやすく伝えてくれています。
6年生の鍛人は髪型を変えてきたクラスメイトの麻里を見て、
「わっ、ペンギンみたい」とつい口に出てしまった。
落ちつかず衝動的なところはおとうさんの遺伝だと、おばあちゃんに言われた。
そのおばあちゃんが手術できず通常の化学療法も効かないがんになってしまう。
遺伝子治療のため「コンパニオン診断」を受けるおばあちゃん。
でも、それがどういうことなのかわからない。
ぽっちゃり体型でバレリーナをめざす安奈も、ぽっちゃりは遺伝だけどなんとかしたいと思っている。
安奈のいとこの蛍さんが遺伝子を研究している研究所-会社-を鍛人は見学させてもらうことに。
更衣室でマスクと手袋と予防衣をつけ、アルコールとエアシャワーで洗浄後に研究室に入った。
遺伝子の話を聞きながら見たものは、緑色に光るクラゲの遺伝子を組みこんだカイコの繭と、
そのカイコからとった絹糸で作った服。
蛍さんが飼っているマウスも緑色に光り、ある部位だけ光らせることもできるという……
医者にも難しい遺伝子の話を「そうだったんだ!」と納得させてくれる。
遺伝子は能力の備蓄倉庫とあったが、森川さまの備蓄はどれだけあるんだろう。
そして鍛人の衝動的なところは「好奇心」というメリットでもあるし、
安奈のぽっちゃりも「太る遺伝子は食料のなかった大昔に生きのびるには大切なもの」と教えられ、
ここちよいラストになっているのもすばらしい。
自分の出身医学部がこんなにわかりやすい発信をしてくれている。
知らなかったなあ。
森川さま、どこまで守備範囲が広いんだろう。
次はどんな話が生み出されてくるのか興味津々です。
森川さま、ますますのご活躍を!
サイエンスの本は正確さがもっとも重要と思う。
森川さま、いったいどれだけ資料を読まれたのだろう。学ばれたのだろう。
私には無理だなあ、すごいなあと感嘆するばかり。
今夜のクリスマスイブは市立病院小児救急当番。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)