川天使空間

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『とったんは理学療法士』 茂木ちあき・作 鈴木びんこ・絵 国土社

2023年11月30日 04時59分24秒 | 創作・本の紹介
理学療法士の仕事をわかりやすく伝えてくれる、茂木ちあきさまのご本です。

 小学校3年生のまゆのおとうさん、とったんは理学療法士。
 弟のりくが小さい頃「おとうさん」を「とったん」と言ったので、家族みんながそうよぶようになった。
 とったんは病院の理学療法室の主任で、お休みの日でも呼び出される。
 まゆの誕生日に水族館へ行く約束していた朝にも呼ばれ、
 まゆは「とったんなんかきらいだよ……」と涙をこらえた。

 とったんが呼ばれたのは、まゆのクラスメイトのゆり菜ちゃんのママが倒れたから。
 ゆり菜ちゃんはショックで言葉が出なくなった。
 するとこんどは、まゆのおばあちゃんが転んでケガをして……

理学療法士って、ほんとうに大切な仕事なんだなとわかる。
若い療法士の高木さんが骨格標本を見ながら説明してくれた言葉。
「脳がダメージを受けて、うごきの指令が、体のあちこちに、うまくとどかなくなってしまうこともあります。
 そんなときも、積木をつみ上げるように、重心を意識して、ほねとほねを組み立てていけば、
 立てなかった人も、立てるようになるの。
 理学療法は、とても科学的な考え方にもとづいているんですよ」

ゆり菜ちゃんのママが手すりにつかまって歩行練習をする場面は圧巻だった。
読んでいる方も息をつめてしまうほど。

看護師さんの会話にあった言葉、これも子どもたちには重要と思った。
「……緊急のときに、家族の居場所や連絡先を、おちついてこたえられるのは、とてもだいじなことなの。
 治療やリハビリをスムーズにはじめられますからね」
読んだ子どもたち、緊急の時におちついてこたえられるかな。

そして、とったんの言葉。
「まず一歩、ふみだせるかどうか」
これ、リハビリだけじゃなく、いろんなものに通じる気がする。

鈴木びんこさまの絵も、とってもすてき。
茂木ちあきさま、ますますのご活躍を!

昨日はまたまたインフルエンザ多くて。
寒くなってきたから、便秘の子も増えてきた。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
コメント (2)
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『動物たちのささやき』 堀米薫・作 三上唯・絵 国土社

2023年11月29日 04時53分30秒 | 創作・本の紹介
休み時間で読める、国土社・パステルショートストーリーの新刊です。
堀米さまが立案されたパステルショートストーリーシリーズ、
堀米さまの作品は『ゆうぐれ時のふしぎ』に続き、2冊目。

1. 聞き耳ずきん

 読み聞かせボランティアの神鳥さんが演じてくれた紙芝居。
 からし色のずきんをかぶると、動物や鳥たちの話がわかるという。
 神鳥さんは、からし色の帽子をかぶっていて‥‥

2. わし、おっちゃんでがす

 野良猫歴十年のベテランオス猫、おっちゃん。
 牛を飼っている高倉家の納屋、ふかふかのわら布団がおっちゃんの寝床。
 ところがそこに、お腹の大きなメス猫がやってきて、子猫が5匹生まれ‥‥

3. ソロモンの指輪

 魔術の世界にはまった小六の亘。
 ソロモンの指輪をはめると、動物や植物と話が出来たという。
 そっくりの指輪をガチャのカプセルで手に入れたが‥‥

4. はちみつ色の月夜に

 いとこの淳の家に泊まりに行った小五の翔太。
 飼っていた牛が逃げて、真夜中に捕まえに行く。  
 はちみつ色の月明かりの中で、牛と対峙し‥‥

5. 動物たちのささやき

 山の中のキャンプ場に来た小六の麻美。
 管理人さんもまわりのキャンパーも、みんな茶色の服装。
 夜中に、ザッザッザッ‥と足音がして‥‥

6. キツネ村へいらっしゃい

 小五の圭太は、東京からキツネ村に引っ越してきた。
 昔キツネがたくさん住んでいて地名になったこの村の特産品は油揚げ。
 キツネ祭りの日、とつぜん、先生の頭に‥‥

7. ありがとうキナコ

 転校しクラスメイトと話せず落ち込んでいた小五の亜弥。
 ミニウサギが家にやって来て、キナコと名づけた。
 病気になったキナコを動物病院に連れて行ったら‥‥

リアリティありファンタジーありの、楽しい7つのお話。
ええっ、びっくり!という展開もあり、
動物たちと言葉は交わせないけれど、気持ちはお互いわかり合えることが伝わってきました。  
空気感もしっかりと感じられるのは、堀米さまが実際に体験されたことだからかな。
さすがです、堀米さま。

堀米薫さま、ますますのご活躍を!

昨日は雨だったけれど、今日は雪らしい。
寒いと創作が進むのは不思議だなあ。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)

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わが家の「煮ごみ」と「梅酒」

2023年11月28日 04時49分12秒 | 料理
夫氏が長崎県大村市の郷土料理、「煮ごみ」を再現してくれた。



だしは乾燥アゴを使っている。
こちらが長崎でいただいた煮ごみ。


夫氏の煮ごみも、とっても美味しかった。

7月8日、水害前に仕込んだ梅酒がきれいに色づいてきた。



炭酸割りにしたら、いい香りで味も良かった。
冷凍梅で作り続けていた梅ジャムは、残り1缶。
こちらも美味しかった。

梅の実の季節はたぶん熊さん来ないので、来年もできるかな。

昨日の小児科外来、予想通りインフルエンザ患者さん多かった。
でも学級閉鎖は減ってきたから、そろそろピークを超えただろうか。
そうであって欲しい。
今日午後は療育センターのリハビリ前診察と本読み。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
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『アナタノキモチ』安田夏菜・著 文研出版

2023年11月27日 04時57分06秒 | 創作・本の紹介
自閉スペクトラム症のハルくんを描いた安田夏菜さまの新刊。
季節風大会で安田さまにお会いして、読みますとお伝えしていた。

 野田ひよりが5歳の時、いとこで同い年の武藤ハルが家にやってきた。
 ハル君は自閉スペクトラム症。
 ひよりのママの妹・麻紀に「わたしはもう、この子を育てることができません」と捨てられ、ひよりの家にやってきたのだ。
 がんこもののおじいちゃんはハルがやれないことを「しつけが悪い」と怒る。
 ひよりはおじいちゃんを「一階に住む年寄り」と思うことにした。
 人の気持ちがわからず「ちかん事件」をおこしたりするハルを、
 元保育士だったおばあちゃんはよく面倒を見て、ハルの好き嫌いもなくなっていった。
 ところがおばあちゃんがケガをして入院すると家の中が乱れて大変なことに。
 がんばっていたママもおじいちゃんの言動にキレてしまう。
 「人の気持ちがわからないのは、ハルくんだけだろうか?」

ハルくんよりむしろ、がんこで自分のことを何もやらないおじいちゃんが大変だなと思った。
でも、こんなおじいちゃん、どこにでもいそう。
そして、おばあちゃんがいないことで苦労するおじいちゃんの描写がとても良かった。
「人の気持ちがわからない」ハルくんとおじいちゃんの対比で、「自閉スペクトラム症」のことを改めて考えさせられた。

そうなんだよな。
人の気持ちがわかっているようで実はわかっていないって、日常にある。
自閉スペクトラム症のハル君の純粋さがむしろ光って見える。

章毎に、武藤ハル、野田ひより、武藤浩之(おじいちゃん)の各視点でかき分けられているから、
「人の気持ちは自分が思っているのとはちがう」ことが鮮明に伝わってきた。
そして、ハルくんが作った卵焼き、美味しそうだったなあ。

さすがです、安田さま。
安田夏菜さま、ますますのご活躍を!

昔書いた短編を書き直したら、自分の原点が見えた気がした。
夕からの小児救急当番は、午前中ほど忙しくなくて。
でも、今日の外来患者さん、インフル半端ないだろうな。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
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雪を見上げるふう

2023年11月26日 05時09分54秒 | 
出窓に坐り、ふうが雪をずっと見上げていた。


白いふわふわが降ってくるの、楽しいね。


降った雪、どこに行くんだろうね。


雪を楽しめるなんて、すてきだね、ふう。


そうなんだよな。
私たちも雪を楽しまなくちゃね。

昨日はインフルエンザさん多すぎ。
タミフルドライシロップもなくなり、もうどうしたものか。
そんななか、今夜は市立病院小児救急当番。
どうなることやら。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
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