モデルは誰?と言われても・・・
夕ご飯までの雨宿りがてら、年間パスポートで入った横浜人形の家。
人のいないコーナーのベンチで休んでいたら目の前にこのなまめかしい姿。
少し休んだ後に、ちょっとカメラを取り出したら思わずかなりの枚数を撮ってしまいました。
創作人形「粧ひ」(よそおい) 平田郷陽 昭和6年(1931年)
大きさは、実寸の1/2といったところでしょうか。なんと木彫り!です。
間近で見ても木とは信じられない肌のやわらかさ。指で押せばひっこみそうなのに。。
平田郷陽が昭和30年人間国宝に選ばれるほどのすぐれた技術は、
生き人形の制作で知られる父の初代郷陽から受け継いだものである。
二代目郷陽を継いだ後、昭和2年には日米の親善のために制作された答礼人形のコンクールが行われ、
郷陽の人形が審査で1位となったことも作家としての地位を高めた。
本作品は、当時人形作りを職業とする作家が結成した「白沢(はくたく)会」の展覧会に出品された。
この時期、郷陽は写実的な人体の表現を追求しており、その代表作としてこの「粧ひ」や「髪」がある。
(説明文より)
郷陽は人形に心が宿るように願いながら人形の制作に打ち込んだという。
まさにそれが人形の迫真の表情・手の動きなどに現れている。
まるでギリシャ神話のピュグマリオーンのようですね。
前にしていると、本当に間近に人がいるかのような緊張感があります。
見れば見るほど、おそろしいほど。。