平日の午後一時からBSプレミアムで映画をやっていて、なつかしの名画などけっこう楽しんでます。
なかなか全部は見られないんですが、今日は「ペーパームーン」を最初から最後まで見られました。
1973年に公開された映画ですが、舞台である大恐慌時代の1930年代頃に合わせて、モノクロの映画になっています。
知ってる人は知ってると思いますが、パパであるライアン・オニールと共演したテータム・オニールが、
最年少の10才にしてアカデミー助演女優賞をとってます。
かわいいんだけどかわいくない、かわいくないけどかわいいアディ!
親子か親子じゃないかわからない、大人と子どもの間にほんのりした感情が育ってゆくさまを描いても、
終始情がベッタベタな感じにならないのは、ほんとうまいなあと思います。
いいですねえ、ペーパームーン。ドライだけどハードじゃないのだ。
途中までは二回ぐらい見てたんですが、この枠で最近やっと最後まで見られたのがヒッチコックの「サイコ」。
アンソニー・パーキンスこえええ………
ヒッチコックはこの時間帯によくやってまして、他にも「めまい」と「知りすぎていた男」も見ました。
十代の頃に名画座で「ダイヤルMを回せ!」を見た時は退屈で、内容もほとんど憶えてないんですが、
今見るとドキドキハラハラしすぎず、ほどよい緊張感とユーモアがちょうどいい!
ひと場面ひと場面がすごく絵になっていて、若い頃は気づかなかった辺りをいいなあと思うようになったんだなと。
二十代の頃に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を三本たて続けにビデオで見た時には、
ドキドキハラハラしすぎて死ぬかと思いました。いわんやダイハードにおいては。
やっぱり干支もめぐって五回目になりますと、あんまり刺激の強いのとか息もつかせぬテンポに展開だと、
本当に息がつけなくなって死にそうになります。
でも古い映画って、とにかく女優さんがすごくきれいですよね。
昔の女優さんの方がきれいに見える気がするのは、素材の問題というより、モノクロ映画のハイライトのつけ方とか、
メイキャップがめちゃくちゃ厚そうとかのせいもあるのかなとも思いますが。
時には画像が粗い方が幸せなこともあるのだ。夜目遠目傘のうち。よく見えないからこそ美人度が増すんですよ…!
あと昔の映画って、女性のナチュラルというか気を抜いた姿を描いたシーンがあまり出て来なくて、
ガッチリ決まってて絶対ねっころがったりできないヘアスタイルに、オートクチュールっぽいファッションだったりしますし。
(「エイリアン」で、シガニー・ウィーバーがほぼノーメイクに見える顔と、
セクシーじゃないあっさりした下着で出て来た時にはちょっとびっくりした記憶があります。宇宙船乗務員のリアル?)
そして何より、女優さんのウェストがめちゃくちゃ細い…!!
「ガス燈」のイングリッド・バーグマンなんか首から肩からけっこうたくましいんですが、ウェストはめちゃくちゃ細いです。
どういう仕組みになっとるんじゃあれ。
昨日は「卒業」を途中まで。サイモン&ガーファンクルの曲もいい!
キャサリン・ロスがダスティン・ホフマンの持ってる袋からポテトを取って、ほっぺたをもぐもぐさせて食べるシーンで、
そうかこれがニューシネマだ!と思いました。ちがうか。
西部劇もよくやってるんですけど、めちゃくちゃハードボイルドですよね。非情な荒野ですよね。
「続・夕陽のガンマン」では、うっへえええ~っ

となりました。
いやあ、開拓時代のウェスタン常識はわからんたい。ペールライダーはとっつきやすかったけど。
(「続・夕陽のガンマン」の原題は「善玉、悪玉、卑劣漢」だそうで、この方が内容伝わると思うんですけど、
西部劇のタイトルってみんな夕陽とか荒野がついてておぼえられない。。演歌のタイトルみたい。

)
姉がとても映画が好きで、昔一緒に暮らしてた頃はよく映画館につき合ったり、レンタルビデオを見ました。
私は食わず嫌いで頑固な所があって、なかなか新しいものに手をつけようとしないんですけれど、
姉は映画でも本でも、話題になったり名作だと言われるものはとにかく見る読むという旺盛な人で、
姉と一緒に暮らした時期がなかったら、スターウォーズもバック・トゥ・ザ・フューチャーも、
たぶん全く見なかったろうなと思います。
映画の本や写真集もいっぱい持っていて、それも読んだりしていたので、
見てない映画でもあらすじや結末は知ってたりします。猪俣勝人さんという人の本がいっぱいあって。
今だとネットで調べれば結末まで知ることができますが、いい映画は結末や展開がわかっていても面白く見られるもんですね。
今映画館に行かなくなってしまったのは、完全入れ替え制で時間がしっかり決まってるのがめんどくさいってのがあります。
しばらく前に「ひつじのショーン」が見てみたいなと思って調べたら、早い時間に、
しかも一日二回ぐらいしか上映しないようなのでやめました。
昔の映画館て入れ替えなくて何度でも見られるし、名画座だと千円以下で古い名画が二、三本見られたりと、
今思うとぜいたくでしたね。座席の方までトイレの芳香剤の匂いが漂って来たりするんですけど。あの丸いやつ。
高田馬場にあった名画座なんか椅子もなく体育座りで見るんですけど、料金が五百円ぐらいだった気がします。
たしか「モロッコ」と「ダイヤルMをまわせ!」の二本立ては高田馬場で見た気がする。。。
二本立てっていうのも今はなくなってるようですが、これはこちらも二本続けて見る気力体力がなくなってるかも。
そういえば「鳥」も「卒業」も「風とともに去りぬ」(大晦日紅白の裏の定番はこれだった記憶が)もテレビで見ました。
「緑園の天使」や「クリスマス・ツリー」(子どもを使っためちゃくちゃ悲しい卑怯な映画

)は、
東京12チャンネルの午後のロードショーの定番。
今はテレビでは、、BSでけっこうやってるからまあいっか。
私の好みの映画はあんまり社会派じゃないエンタメで、感情を激しくあおるのやベッタベタなのは好きじゃなくて、
ほどよい緊張感とユーモアと、、、ってやっぱりすごいうるさいですね。
でもなんか、昔より今の方が、映画でもドラマでも、情がベッタベタな感じのものが増えてる気がするんですよね。
そういう方が受けるっていうのはわかる気もするんですけど、だんだん濃くなる気がする。。。
逆に斬新だったり実験的すぎると、難しかったりつまんなかったりで、
結局、今にいたるまで残ってる古い名画のがいいってなっちゃう、、、のもあんまりよくないとは思うんですけどね。。。
森のなかまは、テレビでドラマや映画が始まると、とりあえず何でもすうっと見始めちゃう人で、
姉や森のなかまのような人が身近にいるおかげで、食わず嫌い新しいもの嫌いの偏屈な私でも、
そこそこ色んなものが見られてるのかも知れません。
it’s only a paper moon
Sailing over a cardboard sea
But it wouldn’t be make-believe
If you believed in me♪
今の野望は「第三の男」を最後まで見ることです。アリダ・ヴァリは威厳を感じさせる美人ですな。
ちゃらら ちゃららら~♪ ちゃらら ちゃららら~ら ちゃ ちゃらちゃちゃっちゃ ちゃ♪