あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

すべての言葉は通り過ぎてゆく 第59回

2018-08-08 11:46:14 | Weblog


蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話op.296



ああ、あれですか、モーツアルトのピアノソナタ12番、K332、中でも好きなのは2つのテーマが交錯する第一楽章、2つ目のテーマが回帰してくる度に胸が熱くなり、目が潤んでくるのです。高橋源一郎「日本文学盛衰史」7/1
https://www.youtube.com/watch?v=dPaLcBD79L4

今朝ニイニイゼミの初鳴きを聴く。7月だから当然だろうが、なんだか去年のニイニイが鳴いているような気がするのはなぜだろう。7/2

宴が終わった。そしてまた憂鬱な日々がはじまる。7/3

1)頭文字Kを持ち、2)漱石を「先生」と慕い、3)けれども漱石に手ひどく裏切られ、4)坊主の息子として生まれ、5)幼い頃養子になり、姓が急に変わって友人を驚かしたことがあったその男、いうまでもない、それは石川啄木(工藤一)なのである。高橋源一郎「日本文学盛衰史」7/4

世界中のいたるところで、独裁者あるいはそれに近い強権的な指導者が、大多数の民草の自由と平等とさいわいを無視して、夜郎自大な政治を縦にしているようだ。7/5

死刑囚を次々に屠る国家の冷血。別にオウムに限った話ではないが、いかなる凶悪な殺人犯も、国家は殺害してはならない。どのような理由があろうとも、国家権力に国民を殺す権限はない。7/6

W杯、文科省東京医科大問題、タイ洞窟少年救助、オウム死刑囚大量執行、「数十年に一度」の西日本大雨、千葉女児殺害、大口病院看護師逮捕などなど、連日噴出する大事件のなかで高笑いする安倍蚤糞とゴーマニスト麻生。7/7

W杯で2点も取って決勝で負けたチームは他にないようだ。「なぜベルギーに3点!も与えてしまったのか」という真剣な見直しと反省を「ニッポンチャチャヤよくやった」の三三七拍子で有耶無耶にしてしまうなら、太平洋戦争の無総括と同じ轍を踏むことになるだろう。7/8

100万語を費やした波乱万丈の一大大河小説よりも、たった1行の詩に感銘を受けることがある。大交響曲のコーダよりも不如帰の一鳴きに耳を奪われるように。7/9

自分のお友達が困った時には万難を排してすぐに駆けつけ、法を破ってでも手厚い支援を惜しまないが、名もない赤の他人が災害で酷い目に遭っているときには、知らん顔して赤坂の料亭でどんちゃん騒ぎして、わが世の春を謳歌している安倍蚤糞。7/10

西日本の大雨災害無視の大宴会で、安倍蚤糞一派の「赤坂自民亭」が非難されているが、特に許しがたいのが法務大臣の上川陽子。この人が死刑に執行に署名した7人のオウム死刑囚が、まさに人世最後の夜を迎えていたその時に、飲めや歌えの大騒ぎをするなんて人間の所業ではない。7/11

森友加計では安倍蚤糞夫妻忖度建設が強行され、首相答弁に合わせて官僚が公文書を改竄し、数十年に一度の大雨災害対策よりも、反労働者的労働法案やトランプを喜ばせるためのカジノ法案を優先させても、内閣支持率が上昇するってどういうことだ。7/12

暑くて死にそうな日は、シベリウスの管弦楽曲をパーヴォ・ベルグンドなどの棒で聴くとなんとか凌げるから、たいしたもんだ。それにつけても、シベリウスが死ぬまで居室に置いていた全地球放送局聴取型のオールウエーヴラジオが欲しいなあ。7/13

植木屋のおやじは、お売りしたのは天青の種ですと教弁するのだが、葉から出てきたのは何の変哲もない白い朝顔。おいおい、安倍蚤糞の真似をして垂れ流すように嘘を吐いちゃあいけねえぜ。7/14

戦争責任について聞かれた昭和天皇は、「そういう言葉のアヤ については、文学的方面は研究していないので、わかりませんからお答えできかねます」 と韜晦して遁走したが、「政治的方面についてはまったく研究していないので答えられない」文学関係者は今でもワンサカいるようだ。7/15

夏はエアコンなんかあまり使わないが、やっぱりつけたほうがいいのだろうか。7月なのに、なんだかお盆のような気がするずら。7/16

目にもとまらぬ速さで雌を追いかけるベニシジミの雄。彼らは生存している僅か数日の間に、異性を見つけて生殖し、雌は、数少ない食草を見つけて、産卵しなければならない。そして稀少種になればなるほど、この2つの壁を越えることが難しくなるのだ。7/17

「プーチンは人殺しだ。多くの政敵を部下に命じて暗殺させている。違法な化学兵器も冷酷に使わせる。軍部に命じてウクライナ上空でマレーシア航空17便をミサイルで撃墜させ、300人の乗客の命を奪った。プーチンはイカサマ師であり嘘つきだ。シリアやウクライナに関するものも含めて、アメリカと結んだ協定を片っ端から破っている。彼は自国民の財産を横領して巨万の富を築いている。」 ベン・サッセ米上院議員・古川恵象訳

むかし石原慎太郎という気狂い知事が、都民の反対を無視して勝手に誘致した五輪だが、運動すれば生命の危険があるこんな酷暑よりも、さらに過酷な季節に、死人を出してまで強行する必要はない。今からでも遅くないから即刻辞退して、莫迦げた出費を災害対策に振る向けるべし。7/19

働き方改悪、参院定数6増、そしてカジノ法案強行採決と、安倍蚤糞はやり放題。こういう民意に反する無法政党は、まとめて国会から追放すべきではないのか。7/20

ボブ・ディランの詩の朗読、しかも見事な歌唱付きのパフォーマンスを聞かされた後で、なおかつ自作の詩の朗読をやろうとする人の無謀と蛮勇はすごいなあ、といつも思うのである。7/21

檀ふみと池辺晋一郎という、そんなに悪くはないコンビで放送している「N響ザ・レジェンド」というNHK-FMのクラシック番組がある。マタチッチのブルックナーなどは題名にふさわしいと思うが、昨夜のコシュラーのどこがレジェンド? もう在庫の底が尽きてきたのかな。7/22

トランプと安倍蚤糞に関するいっさいの報道を暑中休暇したら、世界中の人がちょいとばかりお昼寝できて、束の間のやすらぎがもたらされるのだが。7/23

もし植松聖自身が重度の障害者であれば、「おのれの存在は無価値だから、国家も第三者もケアしてくれるな。俺は無価値な自分自身を自裁するのみならず、仲間の障害者もその道連れに皆殺しにする」と言うたであろうか。7/24

動物にせよ植物にせよ、生物は一定の比率で、うまれながらにして何らかの障害や欠陥を保持していることを、すべての動植物は、勘定に入れておかなければならない。特に人間などの霊長類においては、なおさら。7/25

オウムであろうがなかろうが、私は「国家には犯罪者を殺戮する権利はない」と考えているので、死刑制度への反対を表明せざるをえない。たとえ私を殺戮した犯人に対しても。7/26

アムネスティによれば、2017年末現在、死刑制度を維持しているのは198国・地域のうち56国・地域。OECD加盟35カ国では、日米韓の3カ国のみ。米国でも半数近い州が廃止・停止し、韓国は1997年を最後に執行していないそうだ。7/27

日テレとか読売新聞とか巨人「軍」とか、ナベツネによって統率されたこのグループは私にとっては、なくても一向に痛痒を感じない集団だが、唯一の例外は読売日本交響楽団で、この優れたオケの演奏を、同じ右翼メディアであるNHKで、N響の代わりに毎週放送してほしいものである。7/28

平成末期のこの国の支配者どもの腐敗、堕落、混乱を憂慮しつつ、自然界も警鐘を乱打しているようだ。水の次は、火だ。7/29

明治42年3月27日 土 快晴、11時に起きる。パンを食って、ただぶらぶらす。閑適。髭の白髪を抜く。細君の顔少しく美しく見ゆ。座敷に生けた丁字少しも香を放たず。夏目漱石日記4 7/30

明治42年4月6日 火 陰、朝、小宮の稽古。午から天然居士の写真を持って、菅の処へ行く。不在。帰りに狩野へ寄る。インフルエンザ也。部屋の中の洋書を見る。狩野を出て九段の御能に立ち寄る。八時頃辞して帰る。細君に俊寛を謡ってきかす。謡ってから難有うと云へと請求したら、あなたこそ難有うと仰やいと云った。夏目漱石日記4 7/31


 「キンスマ」の中居の後ろに座ってる女の股間に見えるパンツよ 蝶人


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