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金印偽造説は現代の陳寿愛訓詁学者の思い込み?(;^ω^)

2024-06-27 07:03:43 | 古代史
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この話題はとっくに決着していたはずなのですが・・・
国宝金印は江戸時代に発見されたわけですが、当時後漢が他国などに与えた金印はどこにも存在しなかったのですよ。だから純度95%だったことや一辺が当時の1尺だったことも分からないので、偽造しようがないのです。後に滇王之金印や広陵王璽(印)が発見されてシナ政府も本物と認めたのです(詳細は「第2回志賀島の金印論争と奴国その2」河村哲夫の古代史チャンネルを参照してください)。

偽造だというのならば、当時の金印偽造の指示書を見つけなければ、彫り方だけで偽造の証明にはなりません(河村先生の受け売り(;^ω^))。もしも偽造であれば単独犯ではないので、報酬目当ても居るので仲間割れもあるはずですから、そういう情報が見つかれば偽造の可能性が出てきます。しかし、江戸時代でそのようなことが発覚すれば元も子も失くすので、だれもそのような話には乗りませんよ。また、リスクを冒してでも莫大な報酬を期待するのならば奴国王印でなく、当時すでに邪馬台国論争があったので卑弥呼の金印にする方がいいはずです。何故マイナーな金印を偽造したのか説明できますか?

みなさん、なぜ金印偽造にこだわるのかは分かってきました。

范曄後漢書と陳寿魏志倭人伝に一か所大きな矛盾点があるのです。つまり狗奴国の位置です。范曄は倭の五王のいずれかの使者からの情報を入手して倭国(女王国)の東渡海千里(約450km)に狗奴国があったと明言しています。つまり、狗奴国は纏向遺跡のことだったのですよ(注1)(#^.^#)



陳寿を愛する方は、范曄はデタラメを書いたと全否定したいためだと思います(注2)

しかし、107年に後漢安帝に朝貢した倭国王帥升が史実であった証拠も見つかってます。室見川銘板ですよ。あんなものを偽造しても何の値打ちもないのですから、現存する日本最古の金石文で間違いないのです。

五世紀の范曄は確かな情報源があったのです。ところが現代の訓詁学者は、そのようなものを現状で持ち合わせていないし、陳寿が政治的な意図で書かなかった文章を、事実として鵜呑みにして、范曄はデタラメを書いたのだとしたいだけなのですよ。訓詁学者の思い込みに他ならないのです。孫栄建氏もその著書の中で「黙って范曄に従わざる得ない!」と述べておられますよ(注3)(^_-)-☆。
詳細は刮目天の古代史を参照してください。お邪魔しました(#^.^#)

【関連記事】
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帥升の帥姓は西晋時代に師姓から変えさせられたのです。そして師姓は周代以前から宮廷祭祀を担当する楽師の官位を表す姓なのです。師升は奴国宮廷祭祀を司る人物でした。室見川銘板の文章からも師升が作らせたものだと分かりました(^_-)-☆

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(注1)陳寿は「女王国東渡海千餘里 復有國 皆倭種」と書いているのですが、范曄は「自女王國東度海千餘里至拘奴國、雖皆倭種,而不屬女王」とあるのです。陳寿によれば狗奴国は女王国(邪馬台国)の南のはずですから熊本が定説のようになっています。范曄を信じると陳寿が否定され、定説が崩れてしまうのです。

(注2)文献史学者は、陳寿と范曄の矛盾を追求せずに、一次史料つまり魏志倭人伝を重視するので、范曄はデタラメを書いたとしたいのだと思います。例えば、中島信文氏はその著書「陳寿『三国志』が語る知られざる驚異の古代日本」(本の研究社 2020年)の中で『後漢書』「倭伝」は日本古代史には弊害の書として全否定しています(第6章)。

(注3)孫栄建氏も「二十一世紀の私たちが、史書解読について五世紀の范曄より優れていると錯覚するのは、現代人の愚かな傲りだ。当時には当時の文化的世界があり、その体系があったからだ。(中略)私は黙って范曄に従わざる得ない。餅は餅屋なのだ。」と「決定版 邪馬台国の全解決」(幻視舎 2018年、p.195)で明確におっしゃっています。


最後まで読んでいただき、感謝します。
通説と違うので、いろいろと疑問点をお寄せください(^◇^)

初めての方は「【刮目天の古代史】古代史を推理する(^_-)-☆」に基本的な考え方を説明していますので、是非ご参照ください!

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