片山修のずだぶくろ Ⅰ

経済ジャーナリスト 片山修のオフィシャルブログ。2009年5月~2014年6月

自動走行車が街を走る日はくるかしら?

2013-08-29 17:50:21 | 自動車関連

エッ、ホンマかいな、簡単じゃないぞ、と思います。
自動走行車のことです。

昨日でしたか、日産が、2020年までに
「自動走行車」を発売するというニュースが
新聞やテレビで報じられましたよね。
それに向けて、日産は世界の研究機関や、
新興企業と共同研究を拡大するとともに、
2014年には、国内に街並みを再現したテストコースを建設し、
車両実験に利用するとしています。

自動運転は技術は、確かに可能になっています。
日産に限らず、各自動車メーカーが取り組んでいます。
トヨタは、無人で走れる実力をもつ実験車をもっています。
米国の公道での実験走行をしています。
自動車メーカー以外でも、例えば米グーグルが
積極的に開発を進めています。

しかし、実用化となると、課題は山積しているのが現状です。
常識的に考えても、人がハンドルを握っていない車が、
街なかを走りまわるというのは、恐ろしいことではないでしょうか。
早い話が、ロボットが徘徊するのと同じですからね。
散歩していられませんわね。

ご存じのように、「ゆりかもめ」は無人運転でも、レールの上を走ります。
コマツは、GPSやセンサーによって、無人で整地作業を行う建機
ICTブルドーザー・油圧ショベル」をすでに実用化しています。
しかし、それは、人がいない鉱山などの現場の話です。公道ではありません。
それに、一般の乗用車でも、衝突回避技術の開発は進んでいます。
しかし、機能する速度には、まだまだ限界があります。

法的にも難しい問題もたくさんあります。
自動運転は事故を起こさないといいます。
人とぶつかりそうになったら自動的に回避するといいますが、
100%とはいえないでしょう。
万が一事故を起こしてしまったら、誰が責任をとるのか、難しい問題ですね。

そもそも、道路交通法には、「運転者は、当該車両等のハンドル、
ブレーキその他の装置を確実に操作し……」、などの文面がありますが、
「運転者」がいない場合はどうなのか。まさに道交法の「想定外」です。
こうした問題の解決には、当然ながら、時間がかかるということです。

日産は、ハイブリッド車の技術で他社に出遅れ、
電気自動車「リーフ」も、売れ行きが芳しくありません。
ですから、自動運転で“技術の日産”を売り込みたいのはわかります。
しかしながら、自動走行車を2020年までに実用化するというのは、
いささかアドバルーン的な意味もあるかなと思います。
まあ、夢や目標は高い方がいい。
その意味で、期限を切って自動運転にチャレンジするという挑戦的姿勢には、
文句のつけようがないですわね。<o:p></o:p>

 


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