片山修のずだぶくろ Ⅰ

経済ジャーナリスト 片山修のオフィシャルブログ。2009年5月~2014年6月

トヨタ、東北で本格生産を始める④

2012-12-20 18:00:39 | トヨタ

また、また、また、また、トヨタの東北進出の
話を記します。

トヨタが、小型ハイブリッド車「アクア」の
生産拠点を東北の岩手工場にもってきたのは、
東日本大震災の復興を支援したいという
強い思いがあるからです。

震災後、トヨタ社長の豊田章男さんは、
被災地に入り、被災地の人たちが
悲しみに耐えながらも、前を向いて進んでいこう
とする姿を目にして、
「少しでもお役に立ちたい」という思いを
強くしたといいます。
そして、東北を中部、九州につぐ
第3のモノづくり拠点と位置づけました。

その思いは、東北初のエンジン工場の
稼働につながっています。
「震災後、東北の人といろいろなことを
一緒に話し、考えてきました」
トヨタ自動車東日本社長の白根武史氏さんは、
宮城大和第3工場竣工・ラインオフ式の終了後、
そう語りました。

「東北の人は、たいへん実直で、
人のせいにしない、やるべきことをきっちりやる、
ひたむきな気質をお持ちだと思いました。
モノづくりに非常に適した土地柄だといえます。
トヨタは、この地に根をおろすにあたって、
従来からある東北のモノづくりと一緒になって、
日本のモノづくりを東北でやっていきたい
と考えています」
と、白根さんはいいます。

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自動車産業の特徴は、産業の裾野がたいへん広く、
多くの雇用を生み出すことです。
給与水準も高いことから、
地域経済にも大きな影響をもたらします。

幸い、「アクア」は、この10月の国内新車販売台数で、
昨年6月以来、首位を走り続けてきた「プリウス」
を抜いて、首位に躍り出ました。

震災支援に限ったことではありませんが、
支援をする際に大切なことは、
途中でやめないことだと思います。
トヨタは、東北の地に根を下ろす覚悟です。


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