宮城大和第3工場の竣工・ラインオフ式
の、またまた、つづきです。
東日本大震災後、サプライチェーンの寸断
によって、国内だけでなく、全世界の生産が
停止に追い込まれましたが、皮肉にも
そのことによって、東北地域の部品メーカーの
存在があらためて印象づけられたことは、
記憶に新しいところです。
これは、自動車産業に限ったことではなく、
エレクトロニクスメーカーについても、
同じことがいえました。
こういういい方はなんですが、あのトヨタでさえ、
震災後、東北に高い技術力のある部品メーカーが
多いことを再認識したといいます。
じつは、そのことと、今回のトヨタの東北での本格生産は、
無関係ではない。
というのは、東北地方でのエンジンの生産に、
現地の部品メーカーを活用していくからです。
エンジンは、車の心臓。
それを地元のメーカーを巻き込んで生産するというのです。
トヨタ副社長の新美篤志さんは、
ラインオフ式の挨拶で、こう語りました。
「地場の皆さまと一緒になって、
エンジン部品の生産に取り組んでいきたい」
構成部品は当初こそ、愛知県からの輸送を
含めて対処するといいますが、
いずれは、できるだけ地場メーカーからの
調達を進めたいというんですね。
現地調達は、トヨタにとってのチャレンジ
そのものでもあるんですな。
新美篤志さんは、次のようにも語りました。
「東北には、製鉄や鋳物、電子部品など、
優秀なサプライヤーがいらっしゃいます。
仕入先さんといっしょになって、
エンジンをつくっていきたいと考えています」
トヨタが地場メーカーを活用すれば、
地元産業が潤います。
雇用も生まれます。
震災復興にも貢献できます。
以下は、式典での宮城県知事の村井嘉浩さんのコメントです。
「エンジン工場の竣工により、新たに
100人の雇用が生まれました。
今後は、地元企業の技術力の向上、
また、マッチング支援についても
力を入れていきたいと考えています」
トヨタの東北進出に対する
期待はとてつもなく大きいのです。
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