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研修講師としてのマイ・スタイルと「声」へのこだわり

2019-12-25 12:00:00 | 塾長からのメッセージ

Merry Christmas!

こんにちは。塾長の鴨志田 栄子です。街中、クリスマスモードの中、24日と25日は終日、研修講師の仕事が入っています。
今日は、私自身の研修講師としてのスタイルを紹介したいと思います。

私は、研修講師の仕事を、「声という手段を用いて受講生が必要とする知識を伝え、双方向のコミュニケーションやグループワークを通じて受講生の気づきを引き出すこと」と定義しています。そんな私の講師スタイルを以下に紹介します。 

1.マイクはできるかぎり使わない

今日は、40名近い受講生でした。70~80名ぐらいまでは、地声で講義をすることを意識しています。今日も、地声でした。アンケートに「最初の第一声が違うと感じた」というコメントがあり、とても嬉しかったです。最初の第一声で、受講生との一体感を醸成することができます。地声とは、普段、自分がリラックスした状態で出している自然の声をいいます。 

2.受講生の発表を文字化する

グループ毎に討議結果を発表していただくとき、私は、発表内容をその場でPCに入力して文字化し、プロジェクターを用いてスクリーンに投影しています。ただ、耳で聞くだけの場合と比べる、メモを取る人が増え、また、視覚と聴覚とで他の人の発言を聞くことになるので受講生の集中力を維持できるという効果があります。

3.テキストに、時間経過を記録していく

今日実施している研修は、3年目のリピートです。昨年も、一昨年も、1日のカリキュラムの同じ研修を3回ずつ実施しました。今年度は、4回に増えました。今日は、今年度の1回目。テキストの見出しのところに、1回目の「①」を書いてhh:mm~と、時刻を記録していきます。この記録は、時間配分を見直すのに役立ちます。そして、前回の記録があると、今日は進行が遅れているのか、時間に余裕があるのかも把握できます。研修のタイムマネジメントをしていく上で、大事な記録となります。

4.グループ内のフリートークタイムをできる限り盛り込む

たとえば、各章が終わるたびに、グループ内で、それまでの講義内容に関する感想などフリートークの時間を設けるようにしています。研修の流れにメリハリを出すと同時に、他人の感想を聞くのも、新鮮に受け止められるからです。研修では、講師と受講生のコミュニケーションも大事ですが、受講生どうしの横のコミュニケーションも研修効果を高める要素だと思っています。

5.全員参加で班の進行をマネジメントする

進行リーダーのトップバッターは、まず自己紹介の取り纏め。それが終わると、次々にリーダーを交代していきます。マジックを準備してバトンとして活用して、時計方向に回すようにしています。昨日は、受講生からは、適度な緊張がありよかったというコメントをいただきました。

6.教室を巡回する

研修では、双方向のコミュニケーションを大事にし、いろいろと質問を投げかけています。この時、個人を指名せずにグループ毎に発言を求め、そのグループの中でも、誰が代表して答えるのかも、あらかじめルールを決めることで、受講生に安心と緊張のバランスを生むことができます。そして受講生に質問をするときは、できる限り、その人の近くまで移動。発言する人の側まで行き、その人との距離感を縮めて、そこで、受講生とのコミュニケーションをとるという姿勢で、これは、海外での研修を通じて身につけました。また、グループワーク中も、できる限り教室を巡回し、さりげなく褒めたり、悩んでいる人に声掛けしたりしています。

7.声のトピックスを伝える

たとえば、本人は上から目線のつもりもないし、冷たく話をしているつもりもないのに、あなたの話し方は上から目線だ、冷たい響きがあるなどと言われることはないでしょうか? 実は、声とトーンがやや威圧的に響いてしまったり、口が開いていないので滑舌が不明瞭なため冷たく響いてしまうのです。いい声を出すためには、姿勢と腹式呼吸と口の開け方がポイントとなりますが、これらが三拍子揃うと目も開き、顔全体が明るくなり優しさも生まれます。研修の中では、折に触れて、「声」がいかに大事なコミュニケーション手段であるかを伝え続けています。「声」は人を動かすパワーがあるのです。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
独立して18年。最近は、研修よりプロジェクトマネジメントの仕事や中小企業のコンサルティングの仕事の比率が増えていますが、研修講師が一番自分にあっているように思うこの頃です。いい声が出せると教室の中にいい空気が生まれ、その手ごたえを感じることが仕事のやりがいにつながります。昨日の研修では、受講生の多くの方から、「聞きやすい声だった」「分かりやすい説明だった」「メリハリのある話し方だった」など声に関する声がこれまでになく多数アンケートに書かれていました。私が塾長として稼プロ!で声にこだわり続けているのは、現場で身をもって声の大切さを実感しているからです。だから、研修講師を目指す方には、ご自分の声を磨いていただきたいと思います。

今年も多くの方に、この稼プロ!のブログをお読みいただき、ありがとうございました。来年も引き続き、よろしくお願いいたします。


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れさまです。 (太田 一宏)
2019-12-25 21:04:11
鴨志田塾長

お疲れ様です。
声を大切にされている気持ちがよく伝わってきました。
ありがとうございます。
書くことも大切ですが、
声で伝えることは、声だからこその伝達力があると思います。
私は肉声では届いていないこともあることを指摘され、
マイクロフォンも使うことが多くなっています。
返信する
声と研修講師 (金岩由美子)
2019-12-25 23:39:18
研修講師としての声の重要性をご教授頂きありがとうございます。
朗読コンサート以降、レッスンを中断していましたが、また学びを再開したいと思っています。
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Unknown (森(宏))
2019-12-26 14:04:10
稼プロ!で「話す」スキル重要性と難しさを気付かされ、おかげさまで日頃かなり意識するようになってます。

今日は業務での説明会でしたがいつもマイク使うところ無しでやってみました。元々20〜30人なので必要ない規模ですが。
後ろの人にも聞こえるようにと意識すると自然に口を大きく開けて話すようにはなりますね。
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Unknown (鴨志田)
2019-12-28 21:53:26
太田さん、金岩さん、森さん
コメントをありがとうございます。

太田さん、声は大事なコミュニケーション手段ですね。
金岩さん、レッスンは諦めないでくださいね。継続は力なりです。
森さん、私は最近、口が開いているか意識するようになりました。

皆さま、ぜひ、良い声の発声をこころがけていきましょう。
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「声」は人を動かすパワーがある (廣瀬達也(19期生))
2020-01-03 11:02:20
貴重な「こだわり」と具体的な「技術」の共有ありがとうございました。

「『声』は人を動かすパワーがある」
確かにそうですね。物理的な腹からの声も基本として必要。そして、その『声』にいろんな技術・努力とか思いを込めることでさらにパワーが増すのでは。

鴨志田塾長が共有してくださった内容を読みながら、そう感じました。
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