みなさん、こんにちは。稼プロ!23期生の種本淳利です。
私の前回投稿(2024年3月31日付)では、吉川英治原作の「宮本武蔵」で武蔵が民衆に残した言葉「鍬も剣なり、剣も鍬なり~」についてお話ししました。カッコ良すぎて惚れ惚れとします。実は、実際の武蔵が残した書籍の中に「五輪書(ごりんのしょ)と言うものがあります。これは剣術の入門者に向けた内容から武蔵が体得した奥義と言える境地に至るまでを記したもので、「地の巻」「水の巻」「火の巻」「風の巻」「空の巻」の5巻から構成され、世界中で読み継がれているベストセラーです。
と、ここまで前回ブログで書いた内容を思い返しながら今回は何を書こうかと香港国際空港で乗り継ぎ便の出発を待ちながらボーッと景色を眺めていると、私にとって唯一無二の香港のスーパースターであるブルース・リーの事が脳裏をよぎりました。そう言えば、ブルースもビジネス、ひいては人生のヒントになるような名言を残していたなと。( )内は私による意訳です。
Empty your mind, be formless, shapeless – like water.
(心を空にして、型も形も無くそう、水のように)
Now you put water into a cup, it becomes the cup,
(カップに注ぐと、カップの形になる)
you put water into a bottle, it becomes the bottle,
(瓶に注ぐと、瓶の形になる)
you put it in a teapot, it becomes the teapot.
(ティーポットに注ぐと、ティーポットの形にもなる)
Now water can flow or it can crash.
(水は静かに流れることもできるし、ものを壊すこともできる)
Be water, my friend.
(友よ、水になれ)
特に、”Be water, my friend”の部分は極めて有名なフレーズです。
ご存知の方も多いかと思いますが、武蔵の「五輪書-水の巻」にも類似した部分があります。( )内は私による意訳です。
水を本として心も水になる也(水をお手本にして心も水のようになりなさい)
水は方円のうつわものに随ひ(水は四角い器も丸い器にも形を合わせる)
一滴と也さう海となる(一滴の水とはいえ海にもなれる)
水に碧潭の色有り(水は無色なのに紺碧な色にもなる)
清き所を用ゐて一流の事を此巻に書顕す也(水の清らかな所を用いて二天一流(※)をこの水の巻に記す)
(※)武蔵が完成させた兵法
現代のブルース・リー研究家の間でも語られていますが、私もブルースは明らかに武蔵の影響を受けていたと考えています。
武蔵もブルースも「自分が思っていた通りに事が運ばなくても、その時々の状況に応じて柔軟に対応する」ことの大切さを語っていると思います。ビジネスの場や人付き合い、子育ての現場でさえ通じるものがあると言えると思います。
私たちも水のように清らかでしなやかに、時には力強くビジネスを進めて豊かな人生を歩みたいものですね。
余談ですが、私がブルース・リーの映画を観る時は以下の順番になります。個人的にはブルースのお茶目な一面を垣間見れる②が好きです。
①「燃えよドラゴン」②「ドラゴンへの道」③「ドラゴン危機一髪」④「ドラゴン怒りの鉄拳」⑤もう一回「燃えよドラゴン」を観て⑥「死亡遊戯」(※ブルースが亡くなる前に撮った未使用フィルムを交えたドキュメンタリー「Bruce Lee in G.O.D死亡的遊戯」の方が見応え有り)の順番に観るのが好きです。そして殆どブルースの代役が顔を隠しながら出ている「死亡の塔」は観ません。
趣味のような話題に終始してしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。