13期佐野です。
またまた青森ネタで恐縮です。
昨年6月、ちょうど1年前に『いとみち』という映画が公開されました。駒井蓮という若手の女優さんが主役で、父親役に豊川悦司、わき役に古坂大魔王、黒川芽衣、中島歩等々が配役されており、豊川さん以外のセリフは全員津軽弁という、字幕なしでは見ることができない、ローカル色の強い映画です。(いとみちとは、三味線の弦を押さえたときに指にできる線のこと)
津軽弁訛りと人見知りが激しい女子高校生がメイド喫茶でバイトをはじめ、人との交わりの中で得意の津軽三味線で自信を取り戻すという主旨の内容で、多くの方は見ようともしない(失礼?!)と思うのですが、実は結構評判が良く、観客動員も予想を遥かに超え、監督も想像していなかったくらいのロングラン上映になりました。私も観ましたが、ストーリーは平凡ながら、全体的な雰囲気が柔らかくまったりとしていて、良い人ばかりが登場し、津軽地方の美しい景観と相まって、ずっと安心して観ていられる。そんな印象の映画でした。
そんなこんなで評判が評判を呼び、結果的に次のような数多くの映画賞を受賞しています。
・第16回 大阪アジアン映画祭 最優秀作品賞、観客賞
・第13回TAMA映画賞 特別賞
・第34回日刊スポーツ映画大賞 新人賞
・第95回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画第9位
・第35回高崎映画祭 最優秀監督賞、最優秀新進俳優賞、最優秀助演俳優賞
そして極めつけは、先月30日に開かれた第31回日本映画批評家大賞で、主人公の祖母役の西川洋子さんが、最優秀新人賞を獲得したのです。
御年75歳。本職は津軽三味線奏者、髙橋竹山先生のお弟子さんです。自然な演技が映画に見事に溶け込んでいて、目立つわけでもないが印象にしっかり残る、そういう役どころだったと思います。俳優としては「新人」です。でもその演技が評価され受賞に至りました。人間、何歳だろうと新しい道に進んで努力すれば、人に評価される仕事ができる。そう思えたニュースでした。自分も「ああ結構年とったなあ、もう休みたいなあ」などと思ったときは、このニュースを振り返りながら、自分を奮い立たせようと思いました。
皆さまも気になりましたら、是非ご覧ください。そして、75歳新人の名演技(+フランス語か?と思うのような津軽弁)を楽しんで下さい。Amazonプライムなどの動画サイトで観ることができます。
さて、今回で1年間のブログリレーの私の回は終わりです。1年間も駄文にお付き合いいただき、有難うございました。
22期は後進に道を譲りたいと思います。
最近、映画関係者2人と知り合ったので、これからは、その2人の関係する映画を見に行く機会が増えそうです。
ブログリレーお疲れ様でした。
75歳の新人賞素晴らしいですね。何歳だろうとチャレンジ精神で私も頑張ろうと思いました。
30年ほど前、仙台で青森を担当していたころ、よく弘前の有名な津軽三味線のライブ居酒屋に行きましたが、高橋竹山先生のお弟子さんなら当時ライブでお聞きしていたかも知れません。
13期の同期のよしみで1年間ブログリレーに参加いただきありがとうございました。これから佐野さんのブログが読めなくなるのは寂しいので、たまにはお願いするかも知れませんがその時はまたよろしくお願いします。本当にありがとうございました。
山﨑さん、それ駅前の「山唄」さんでしょう。今は無くなってしまいましたが、きっと西川さんの演奏を聴かれていたと思います。今年に入ってから、なんだか診断士とはかけ離れた内容の投稿ばかりで申し訳ありませんでした。結構多忙を極めておりますので、一旦お休みさせてください。サンデーモーニングの張本さんのように、時折登場(投稿)させていただく感じでお願いします。
津軽弁で字幕・・・受けました。フランス語のような津軽弁、すごく興味あります。
1年間のブログリレーのご協力ありがとうございました。
今後もよろしくお願いいたします。