こんにちは、塾長の山﨑肇です。
早いもので私のブログも10回目となりました。気が付けば4月も桜満開が過ぎて、入学式のシーズン。我が家の孫も今日、小学校の入学式でした。急にしっかりしたように感じて、これからどんな人生が待っているのか、成長が楽しみです。
さて、話は変わって、先日アカデミーショーの発表がありました。ウィル・スミスの暴力事件で大騒ぎになっていますが、それは置いておいて。ご存知のとおり、日本のドライブ・マイ・カーが国際映画賞に輝きました。
この映画は昨年8月の公開でしたが、公開前から濱口竜介監督がカンヌ映画祭で脚本賞をはじめ4冠に輝くなど話題で、アカデミー賞を含め国内外70近い賞を軒並みさらっています。アカデミー賞に輝いた今、また再上映されていますが、実は私は昨年封切りの8月に観ていました。なにやら話題の映画らしいというのでミーハー的でしたが観ました。
3時間の大作でしたが、なんとも言えない緊張感のようなものが漂う作品で時間の長さを感じさせない、非常に優れた作品でした。もちろん主演の西島秀俊と三浦透子の演技がとても良いのですが、この映画はやはり濱口竜介監督の脚本家としての力が傑出していると思いました。
原作は村上春樹氏の「女のいない男たち」という短編小説に収録されている6話の中の一つで、50ページほどの短編で半時間ほどで読めるものです。もちろんこの小説自体も魅力的な作品でいたが、驚くのはこの短編小説を3時間の大作に仕上げる脚本家の力です。
映画では舞台が広島、さらにクライマックスは北海道までのドライブなのですが、小説には全く出てきません。ただ、三浦透子が演じる若い女性の運転手の出身地が北海道で、主人公が演劇俳優、亡くなった妻の性癖とその相手だった男性の描写などは原作のイメージを残しています。特にこの女性ドライバーの映画での描き方というか演じ方は秀逸でした。小説に出てくる特徴を見事に再現していました。
50ページの短編を3時間の映画に仕上げるのですから、もちろん相当膨らませているわけですが、原作のテイストというか伝えたかった真髄はしっかり失うことなく、3時間飽きさせないで観客を惹きつけつけ続ける、その構想力とダイナミックな展開力、まさに脚本家の力だと思いました。
橋田壽賀子氏や三谷幸喜氏など優れた脚本家のドラマや映画は文句なく面白いです。同じ話でも脚本家の力で面白さが全く違ってきます。
われわれ診断士の活動にも似たようなところがあるかもしれません。例えば補助金の申請を書くとして、事実は曲げるわけにいきませんが、いかに読み手(審査員)に分かりやすく伝えるか、この事業計画の特徴と優位点を訴求するか、まさに脚本力だと思います。
これから診断士活動を始める、あるいは独立開業する、それぞれいろいろな立場でキャリアビジョンを描きますが、これもある意味人生ドラマの脚本力だと思います。せっかくの大切な一度の人生、自分も観客(家族、お客様、仲間、上司、部下etc)も楽しめるワクワクした脚本を描きたいものですね。
さて、小学生になった孫はこれからどのような脚本を描いていくのか楽しみです。
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