報道統制と言えば、中国の代名詞のように言われていますが、ちょっとその前に「物言い」です。
久々の上海、と言っても1ヶ月強のブランクですが、それでも初日は疎外感を感じます。2日目を終えて、少し街の空気に馴染んできたか・・・ただ、問題は、上海の空気の汚いこと。世界博覧会期間中は、真夏でもけっこう空が青かった記憶がありますし、先ほどのテレビのニュースでも、万博期間中の空気の清浄化率とやらが94.7%、つまり限りなく大気汚染がゼロに等しいとの字幕を目にしました。昨日の今日で何かが劇的に変わるわけではないのに、まる1日、市内を駆けずり回った私の髪は埃で湿り、目、喉、鼻が少しダメージを受けています。
上海万博が終わると中国のバブルが弾ける・・・まっとうな専門家までもがテレビで断言していました。が、中国全体における上海の影響力は、以前とは比べ物になりません。それは上海の地位が下がったのでなく、地方都市があっと言う間に都市化、ビデオだけ見たら上海の浦西も、湖南省の地方都市も判別がつかないような発展をしているからです。さらに万博は7,300万人もの集客を叩き出しましたが、全員が1回だけ行ったとしても、全人口の5%強に過ぎず、中国全体の発展の分布やスピードから見ると、万博と言うイベント一つが与える影響は微小と思われます。タクシーの運転手曰く、「影響はあるよ~」とのことでしたが、駐在員の方からすると、頼むから金曜日や雨の日にタクシーがつかまる方向で影響してくれ!と言ったところでしょうか?
タクシーの助手席に乗ったついでに、近頃の日中問題について質問してみました。かなり早口の訛りのある中国語でまくし立てられ、一部は聞き取れませんでしたが、キーワードは、「日本はアメリカの属国」「私ら庶民には関係はないよ!」の二つ。まさか属国と言われるとは・・・運転手レベルでも政治の流れをよく見てるなあ~と思いました。駐在員のどなたに聞いても、上海とは言え、反日感情などを突きつけられた事例はほとんどなく、社会人とは関係のない一部の人間が官製デモに参加している・・・そのような認識のようです。
片や、日本の報道を振り返ってみると、「反中感情」を掻き立てるには十分なインパクトと量の中国ネタが流されています。日本のニュース番組は、事実ではなく、お抱えのコメンテーターなるものが、裏づけよろしく、ニュースを脚色するものですから、中国に興味がない、あるいは見たこともない人はどんどん洗脳されていきます。私だけが意義を唱えているのかと悔しがっていましたが、何人かの駐在員の方も同じ考えでほっとしました。
私は中国を贔屓目には見ていません。権力闘争、まだまだ他力本願(外資・金融・不動産頼み)の経済発展の問題点を危惧しています。次期政権の行方もリスク満載ですが、せめて二つ以上の視点で中国を見れば本質は理解できると思います。それよりも恐ろしいのは、明らかに意図の見え隠れする日本の大マスコミの報道統制です。テレビや新聞の裏側を想像してみる・・・他国の報道統制を非難する前にすべきことがあると思います。
久々の上海、と言っても1ヶ月強のブランクですが、それでも初日は疎外感を感じます。2日目を終えて、少し街の空気に馴染んできたか・・・ただ、問題は、上海の空気の汚いこと。世界博覧会期間中は、真夏でもけっこう空が青かった記憶がありますし、先ほどのテレビのニュースでも、万博期間中の空気の清浄化率とやらが94.7%、つまり限りなく大気汚染がゼロに等しいとの字幕を目にしました。昨日の今日で何かが劇的に変わるわけではないのに、まる1日、市内を駆けずり回った私の髪は埃で湿り、目、喉、鼻が少しダメージを受けています。
上海万博が終わると中国のバブルが弾ける・・・まっとうな専門家までもがテレビで断言していました。が、中国全体における上海の影響力は、以前とは比べ物になりません。それは上海の地位が下がったのでなく、地方都市があっと言う間に都市化、ビデオだけ見たら上海の浦西も、湖南省の地方都市も判別がつかないような発展をしているからです。さらに万博は7,300万人もの集客を叩き出しましたが、全員が1回だけ行ったとしても、全人口の5%強に過ぎず、中国全体の発展の分布やスピードから見ると、万博と言うイベント一つが与える影響は微小と思われます。タクシーの運転手曰く、「影響はあるよ~」とのことでしたが、駐在員の方からすると、頼むから金曜日や雨の日にタクシーがつかまる方向で影響してくれ!と言ったところでしょうか?
タクシーの助手席に乗ったついでに、近頃の日中問題について質問してみました。かなり早口の訛りのある中国語でまくし立てられ、一部は聞き取れませんでしたが、キーワードは、「日本はアメリカの属国」「私ら庶民には関係はないよ!」の二つ。まさか属国と言われるとは・・・運転手レベルでも政治の流れをよく見てるなあ~と思いました。駐在員のどなたに聞いても、上海とは言え、反日感情などを突きつけられた事例はほとんどなく、社会人とは関係のない一部の人間が官製デモに参加している・・・そのような認識のようです。
片や、日本の報道を振り返ってみると、「反中感情」を掻き立てるには十分なインパクトと量の中国ネタが流されています。日本のニュース番組は、事実ではなく、お抱えのコメンテーターなるものが、裏づけよろしく、ニュースを脚色するものですから、中国に興味がない、あるいは見たこともない人はどんどん洗脳されていきます。私だけが意義を唱えているのかと悔しがっていましたが、何人かの駐在員の方も同じ考えでほっとしました。
私は中国を贔屓目には見ていません。権力闘争、まだまだ他力本願(外資・金融・不動産頼み)の経済発展の問題点を危惧しています。次期政権の行方もリスク満載ですが、せめて二つ以上の視点で中国を見れば本質は理解できると思います。それよりも恐ろしいのは、明らかに意図の見え隠れする日本の大マスコミの報道統制です。テレビや新聞の裏側を想像してみる・・・他国の報道統制を非難する前にすべきことがあると思います。